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アウトレイジ

2010年06月18日 00時39分31秒 | 映画 あ行
評価:★★★☆【3,5点】


北野武初監督作品『その男、凶暴につき』に次ぐバイオレンス!
あちらは暴力刑事、こちらはヤクザの内部抗争を描く。



関東一円を仕切る巨大暴力団組織、山王会。
その若頭である加藤は、傘下の池元組と弱小ヤクザ、村瀬組の接近を
警戒し、組長の池元に村瀬組を締めるよう命じる。
そこで池元は、配下の大友組にそれをそのまま丸投げ。
弱小組織ながらも武闘派の大友組は、毎度、池元からやっかい仕事ばかりを
押しつけられていた。さっそく村瀬組を締め上げにかかる大友組だったが…。
<allcinema>



平成の『仁義なき戦い!』とはいかなかった。
まず確実に言えるのが、強面の俳優さんが少なくなったこと。
深作作品のように「悪役商会」というモロやくざ風な人材が
相当数いたころに比べると本作は寂しいなと思える。

あの当時、“東の室田、西の川谷”といわれるほど
このふたりのインパクトはかなりあったように思う。
さらに、個人的にお気に入りだった松方弘樹氏や成田三樹夫氏は
なにもしなくても、そこに居るだけで存在感は凄かったですから。
そういう脇を固める“本物”のような俳優さんに加え
主役の菅原文太氏がさらにすごいリアル系でしたし^^;

結局はこれも時代の流れなんでしょうか。
普通のサラリーマンとの違いがパッと見では分らないネタが
本作では使われていますが、時代のファッションに順応しているせいとか?
過去のモロ任侠のお方(映画の中で)だと分ること自体、古いのかもしれない。

本作も北野映画に一貫していて台詞が必要最低限に抑えられていて
北野監督お得意の映像だけで訴える暴力はここでも健在であった。
『その男、凶暴につき』が好きだったひとにはお薦めだと思います。

なにも考えなくてもいいくらいシンプルで判りやすい内容は
一流のフレンチ・シェフが作った“かつ丼”の美味だという。
今回は完全なる娯楽作品を目指し、登場する俳優さんも北野映画の
過去作品に出演したことがないメンバーばかりを配役したという。
特に加瀬亮くんに関してはヤクザを演じるのはお初ということで
結構な時間をかけて外見から取り組んでいったそうです。
<あるインタビューで語っていた監督より>

追記)
・山王会池元組組長を演じた國村隼がとてもいい!
 その控えめな演技と台詞回しが自然で存在感がバッチリ!

・ヤクザの内部抗争を描いている分には面白かったが
 ラスト15分の脚本は、ちょっと強引に締めてしまった気がする。
 ワタシの希望としては、あの砂浜バーベキューのメンバーに
 是非とも村瀬組組長を入れてほしかった。
 そうなると、中盤のサウナのところの脚本をいじらないといけないが^^;

・この映画のなかでやってることは、そこに暴力がないだけで
 今の政府の与党と野党のやってることとなにも変わりない。

・カッターナイフで指を落とすシーンは、その間合いだけで虫唾が走った。

・斬新な殺しのシーンが目立った作品。大友組若頭(椎名結平)がされるアレは
 中東のゲリラ隊がする、見せしめの行為に匹敵するくらい残酷だった。
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監督:北野武
脚本:北野武
撮影:柳島克己
音楽:鈴木慶一


出演:ビートたけし/椎名桔平/加瀬亮/三浦友和/國村隼/杉本哲太/石橋蓮司/
    小日向文世/北村総一朗


『アウトレイジ』
 

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2 コメント

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☆指はイヤだー!☆ (TiM3)
2010-06-19 11:31:04
『ブラックレイン』でも、イヤなシーンなんですよ。。

予告編映像で、道路脇にご遺体が転がってましたが、
あれも重要な場面なんでしょうかね・・(・ω・)

次は『座頭市・完結篇』だろうか? カントク?(=^_^=)
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指を切る痛みを知ってるだけに (ituka)
2010-06-19 19:09:08
TiM3さん こんばんは。

『ブラックレイン』もありましたね~^^
今どきの彼らは指にも品格が必要らしいです^^;

>予告編映像で、道路脇にご遺体が転がってましたが、

この映像を注意して見ると結構役に立ったりします。
本編でレクサスの後部ドアが意外にも簡単に吹っ飛ぶことが分ったことが新鮮でした^^;

どうなんでしょう!
監督本人が出演すること自体、ちょっと老け過ぎてしまった感がありますし~
今回も、周りの役者が芸達者ばかり集まったので
北野監督の俳優としての見劣り感は若干ありましたから^^;
『座頭市・完結篇』なら主役を杉本哲太辺りにしてくれたら嬉しい(笑)
つ~か、『ICHI』の指導者だったのね^^;
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