BAD LANDS バッド・ランズ

評価★★★★【４点】（10）



最期くらいお姉ちゃんの役に立ちたかった。。。

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大阪で特殊詐欺集団の一員として受け子の差配をするネリ。
ある日、出所したばかりの弟ジョーがヤクザ相手にトラブルを起こし、
彼女も巻き込まれてしまう。
そんな２人が思いがけず大金を手にしたことで、
警察ばかりか巨悪にも狙われていくのだったが…。
<allcinema>

◆

詐欺実行時の受け子への指示を後ろ手でサインを送る。
これは捜査官の張り込みをその場で嗅ぎ分け捕まるのを防ぐ
いわゆる野球用語の3塁コーチと呼ばれているヒロイン。

本作、ストーリー上の登場人物の背景がしっかり描かれおり
散りばめられた伏線もしっかり回収され上質な韓国映画のようだ。

上映時間143分と長く序盤から中盤にかけモタツキ感はあるものの
淡々と進むストーリーは決して飽きさせない構成となっている。
ただ、セリフの節々に無駄な単語が多すぎるせいなのか
ときどき聴き取りにくく感じてしまう。
これって重要なシーンで会話についていけないところが悔しい。

だが、むしろこういった部分がリアル感を生むのかもしれないが。
昔、勝プロ制作の刑事ドラマ『警視-K』（1980～）があったが
リアル感を出すため主要なセリフ以外すべてアドリブでした。
（ぼそぼそ何言ってるのか分かりにくいとクレームが殺到）

で、本作としては会話を削り20分ほど短縮すればテンポアップし
ラスト10分が秀逸だっただけに、是非そうしてほしかったよ監督！

捜査の手が目先に迫っている状態で彼らはどう乗り切るのか。
ここで意外なトリックを使うのだった。先入観を逆手にとって。。。
どこか、名作フィルム・ノワールを想い起させるような粋なラスト。
姉を慕い最後に意外な行動を起こす弟がカッコよすぎです！！！

◆

【今週のツッコミ】

・男前な安藤サクラと狂犬役の山田涼介がピッタリハマる。

・宇崎竜童が泣かせ、チョイ役でも存在感ある岡田准一。

・囮を使った刑事張込みをとっさに嗅ぎ分ける高度な能力を持つ
　ヒロインが良いよ。

・まさかとは思うが、音声スタッフのせいでセリフに難？
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監督：原田眞人
脚本：原田眞人
音楽：土屋玲子
出演：安藤サクラ、山田涼介、生瀬勝久

『BAD LANDS　バッド・ランズ』