ＭＡＳＴＥＲ マスター

評価:★★★【３点】



冒頭のあの熱弁が巧みな話術ならワタシは騙されないぞ(笑)
っていうか、そもそも投資するマネーがないじゃん。

◇

巧みな話術とカリスマ性で庶民から多額の資金を集める
投資会社の会長チン・ヒョンピル。
実態は単なる金融投資詐欺にもかかわらず、
権力者に深く食い込むことで追及を逃れ、巨万の富を築いていた。
そんなチン会長の尻尾をつかもうと、
必死の捜査を続ける知能犯罪捜査班のキム・ジェミョン班長は、
チン会長の側近で天才ハッカーのパク・ジャングンに接近、
捜査に協力すれば罪を見逃してやると司法取引を持ちかけるが…。
＜allcinema＞

◇

巧みな話術とカリスマ性を併せ持つ投資会社の会長チンに
イ・ビョンホンが演じておられるが、ワタシはこの俳優が苦手なため
画面に映るだけで拒絶反応を起こしイマイチ作品に入り込めない。

いや、そういうことは置いておいて

投資会社の会長という表向きの顔をひっくり返すと
単なる詐欺師と本人や仲間が豪語しているのが気に入らない。
数百万の会員を一堂に会し騙す手口が冒頭シーンのあれだけでは
カリスマ性としてチョット物足らない気がする。

ワタシ的には、こんな男を追っている捜査官のキム班長の方が
よほどカリスマ性があったように思う。

できれば、詐欺師のイ・ビョンホンと捜査官のカン・ドンウォンを
逆のキャスティングにしたら作品的にどうなるのか気になるところだ。



【今週のツッコミ】

・韓国映画の最高傑作は『チェイサー』(2008)であると断言できる。
　あれからサイコ系なら韓国映画が一押しだったが
　ここのところそういった作品が公開されないのが淋しい。

・本作で唯一よかったところはカメラアングルがスタイリッシュで
　撮影監督が誰なのかちょっと気になった。

・ラスト、投資金を騙し取られた庶民らにすべて返金され
　被害者らが狂喜するシーンが、取って付けたような印象で薄っぺらい。
　劇中にひとつくらい被害者家族の現状など深く描いてほしかった。
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監督:チョ・ウィソク
脚本:チョ・ウィソク/キム・ヒョンドク
音楽:タルパラン/チャン・ヨンギュ
出演:イ・ビョン/ホンカン・ドンウォン/キム・ウビン

『ＭＡＳＴＥＲ　マスター』