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好きなもの、好きなひと

思いつくまま・・・

ケイト・モートン 『忘れられた花園』

2012-01-11 16:49:51 | 
たまたま本屋で見つけて読んだが、期待はずれ。
真相は途中でわかってしまうし、後味も良くない。
『秘密の花園』の設定を借りているのに、こんな生臭い話は嫌だ(笑)
登場人物の行動に一貫性がなくて、誰にも共感できない。

装丁がいいのにもったいない・・・。

『三本の緑の小壜』と『ノーマジーン』

2012-01-08 11:14:26 | 
D.M.ディヴァイン『三本の緑の小壜』。
ディヴァインはやはり安定した面白さ。
ベタなロマンス小説っぽい展開も嫌いじゃありません。



初野晴『ノーマジーン』。
ハルチカシリーズがなかなか出ないので、ノン・シリーズの
こちらに手を出してしまった。
ファンタジー的な設定は、ディズニーの3Dアニメを観ているような
感触。
そこに生々しい現実が入ってくる意味がわからない。
表紙の絵があまり好みではない。

『青春探偵団』と『ミレニアム』と『彼女がその名を知らない鳥たち』

2011-09-25 09:53:53 | 
何だか気ぜわしい日が続いていたのが、ちょっと一息。



今日は浅田真央ちゃんのお誕生日なんですね!
真央ちゃん、お誕生日おめでとうございます。
人を幸せにしてくれる真央ちゃん。
真央ちゃん自身にも幸せな一年でありますように♥



とりあえず読んだ本の覚え書き。

山田風太郎『青春探偵団』
『天国荘奇譚』と同じものと勘違いして読んでいなかった。
たまたま本屋で手にとり、米澤穂信さんの解説を読んで
未読とわかり、慌てて購入。
トリックはお馴染みの?ものだけど、ドキドキしたり
ハラハラしたり、スカッとしたり、胸を打たれたり、
青春小説として秀逸。
「砂の城」の最後の一文がとても印象的。
「青い海の果てに、また新鮮な太陽が、朱と金のひかりを
まきちらしつつ、昇っている。」

スティーグ・ラーソン『ミレニアム 1 ドラゴン・タトゥーの女』
評判がいいのは知っていたが、文庫化されたのでやっと。
前半はやや読み進むのがしんどいけど、後半は怒涛の展開。
面白かった!
スウェーデンて、男女関係はこんなに自由なのか、という
ところにもびっくり。
主人公が読んでいる本にネタのヒントあり。

沼田まほかる『彼女がその名を知らない鳥たち』
題名がいいですね。うまい作家さんだと思う。
これも「恋愛」がひとつのテーマだが、その愛の有り様が、
数年前に評判になったミステリを連想させる。
なので個人的にはそこまで心を打たれなかった。

『開かせていただき光栄です』

2011-08-28 10:08:26 | 
皆川博子『開かせていただき光栄です』、面白くて一気に読了。
素晴らしい。

18世紀ロンドンを舞台にした質の高いミステリ。
その時代の風景が目に浮かび、目の悪い登場人物を通じて、
音やにおいまで感じられるよう。
登場人物も魅力的。
シリアスかつユーモラス。長編小説の面白さが詰まっている。
いろいろな伏線が収束しての大円団はほろ苦く、切ない。

皆川博子さんは短編の名手で、長編はやや読み難いイメージが
あったが、これはリーダビリティも高い。

そしてそして、今回の装丁もすごく良い。

今年のミステリの大収穫ではないでしょうか?



ミステリといえば、初野晴さんのハルチカシリーズは
まだ出ないのだろうか?

『チヨ子』と『枯骨の恋』

2011-08-14 21:02:25 | 
ホラー短編集2冊。

岡部えつ『枯骨の恋』。
第3回『幽』怪談文学賞受賞作を含む短編集。
表題作よりも、その他の短編が良い。
文章が巧い作家さんだなあ。
ホラーだけど文章が小気味良い。

宮部みゆき『チヨ子』はさすがの安定感。
ただこの作家の正義感には若干違和感を覚える。

どちらもレベルの高い短編集だけど、
正直怖くはなかったなw

ヘレン・マクロイ『暗い鏡の中に』

2011-07-22 02:47:45 | 
ヘレン・マクロイ『暗い鏡の中に』読了。

原型となった短編の「鏡もて見るごとく」の方は、
読んだことがあったが、あまり印象に残っていなかった。

だがこちらの長編は、傑作と言われるだけある。
非常に端正で、なおかつ幻想的。
この2つを両立させるのは難しいことだと思う。

ヘレン・マクロイの作品は時を経ても色褪せない、
スタイリッシュな作品揃いである。

『儚い羊たちの祝宴』(※ネタバレ)

2011-07-02 10:49:16 | 
米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』。

この作者は2つのシリーズものは好きだが、
ノン・シリーズ作品は『犬はどこだ』『さよなら妖精』
『ボトルネック』と読んであまり好みではなかった。

『儚い羊たちの祝宴』は、帯の「ラストの1行で世界が
反転」というのに惹かれて読んだ。

面白かったが、「世界が反転」というのは違うかも?
(叙述トリック的な話を期待してました)

「身内に不幸がありまして」
この動機って・・・
バカミス?w

「北の館の罪人」
これが一番好き。
ラストの一行が鮮やか!

「山荘秘聞」
最初読み流してしまっていたのだが、
後でネットで他の人の感想を読んでみると、とんだ
誤読をしていたよう。
「煉瓦のような塊」の意味に全く気づかず、2人を
殺したものと思っていた・・・
でもお金だとして、どこからそれを手に入れたんだろう?
雇い主に頼む理由もないだろうし・・・

「玉野五十鈴の誉れ」のラストのブラックユーモアも
解説を読むまで気づかず・・・

「儚い羊たちの晩餐」では、『爪』だの『特別料理』だの
『二壜のソース』だの、ソレ系の小説がバンバン出てきて
結末は見当がついてしまうが、ここですべての短編の
意味がひっくり返ってしまうような展開が読みたかったな。

なかなか楽しませてもらったが、はじめの3つの短編の
少女の一人称の文体が似すぎているのが気になったかな?

・・・何だか批判が多くなってしまいましたが、
「奇妙な味」の小説が好きな人は楽しめると思います。

『みんなのふこう』

2011-07-02 10:45:15 | 
若竹七海『みんなのふこう』。
「青春物語」とあるが、葉崎シリーズでもあり、
ちょっと期待して読んだが・・・。

やっぱり若竹さんには期待し過ぎるんだと思う。
これも悪い出来だとは思わないけれど、
もっと毒を!もっとひねりを!と期待して
しまう・・・。

『殺人鬼フジコの衝動』と『ふたり狂い』

2011-06-29 07:17:33 | 
たまたま真梨幸子さんのブログを読んだら
とても面白かったので、作品を読んでみた。

『殺人鬼フジコの衝動』は、虐待やら暴力やら、
嫉妬やら欲望やらてんこ盛りで、けっして
後味がいい小説ではないんですが、この「毒」は
きらいじゃないなあ。

『ふたり狂い』は連作短編集で、話が繋がって
いくのはいいとしても、個々の話の完成度に
バラつきがあるのが気になる。
ミステリとしては「ホットリーディング」が
面白かった。

続けて読むのはキツいけど、また読みたい作家さんです。

『少女外道』

2011-06-28 11:19:20 | 


皆川博子『少女外道』を、舐めるように読むw

題名に惚れ惚れするが、装丁もいい。

『猫舌男爵』の装丁(勿論内容も)が好きでたまらないのだが、

同じくらいいい。



『少女外道』も切れのいい短編揃い。

時間も空間も、生と死をも自在に行き来する物語世界。

少女たちの一途さが切ない。