津原さんは、『綺譚集』があまりに素晴らしかったので、
なかなかあれは超えられないんじゃないか、と危惧して
いたが、新作『11 eleven』は『綺譚集』に並ぶ
出来だと思う。
特に「土の枕」は、これだけの内容をギリギリまで簡潔な
文章にしていて、圧倒される。
「五色の舟」の評価が高いようで、自分も感動して
号泣したのだけれど、「津原さんってこういう話を書く人
だったっけ?」という戸惑いもどこかにあり・・・。
個人的には『クラーケン』が妙に好き。
美しく磨かれた文章は気分を高揚させる。
続けて『綺譚集』を再読。
『天使解体』の破壊力は凄い。
やっぱり『アクアポリス』の切れの良さが好きだ。
『瑠璃玉の耳輪』、読もうかな。