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はんなりな日々

関東人による、京都生活の日々を書き綴るページ。

二つ分

2006-02-25 20:36:26 | 京都~行事
 さて、今日は北野天満宮にて梅花祭が行われました。

 土曜日ということで、もちろん……仕事でした。

 残念ですね。

 去年行ったことを思い出しますね。

 何しろ去年は暇だったんです。

 この時季だけで、3度、北野天満宮へ行ったはずです。

 最初は2月の中旬で、梅はほころび初めでした。

 2度目が梅花祭。

 3度目は3月になってから、梅が満開の頃、梅苑に入りました。

 そう書くと分かるでしょうが、梅花祭の季節は、まだ梅はちらほら咲きです。

 にもかかわらず、なぜ毎年2月25日に梅花祭が行われるのか。

 それは、2月25日が菅原道真の命日だからです。

 道真が梅を愛したことにより、梅花祭、としたわけです。

 梅花祭では、境内で野点が開かれます。

 お茶をたてるのは上七軒の芸妓さんで、配ってくれるのは舞妓さんです。

 といっても、目の前で立てるお茶をそのまま飲めるわけではありません。

 そんなことをしたら、飲める人間の数は相当に限られてしまいますね。

 裏で立てたものを舞妓さんが配ってくれる、というのが実際です。

 ちなみに、椅子席と座敷とに分かれていて、座敷のほうが風情があります。

 ただし、座敷のほうは順番が回ってくるまで時間がかかります。

 椅子席のほうは流れ作業でお茶をいただく形になっています。

 が、座敷のほうでは、ひと点前終えてからお茶をいただく形になります。

 まとめて30人ほどが座敷に上がりますが、それでも時間がかかります。

 おまけに大勢の人が並んでいるわけです。

 ただ、並んだだけの甲斐はあります。

 というか、椅子席ではあまりにも風情に欠けますね。

 ですから、時間がかかることを覚悟し、座敷の列に並んだほうが良いでしょう。

 お茶にお菓子がついて、まあ、結構な料金がかかったりもするんですがね。

 風情を楽しむためには、それくらいの投資は必要でしょうか。

 そう言っては、なんだかドライな感じがしますか。

 いずれにしろ、なかなか良いものですよ、こういうのは。

 舞妓、芸妓さんと身近に接する機会はそうそうないですから。

 今年は土曜日ですから、さぞかし混雑したでしょうけど。

 あれ、来年は日曜ですかね?

 ますます混雑しそうです。

ハンドル

2006-02-11 22:08:33 | 京都~行事
 昨日は初午でした。

 初午、というのは、2月の初めの午の日のことです。

 午の日、というのは、暦の干支が午の日のことです。

 現代の若者には馴染みが薄いものですね。

 年の干支は、根付いているんですが。

 日の干支は、すっかり忘れ去られているんですね。

 日の干支も、年の干支と一緒で、12で一回り。

 動物の種類も順番も、全く同じです。

 カレンダーによっては、これが載っているものもあります。

 で、初午ですが、これは稲荷神社のお祭です。

 稲荷神社の神様が、この日に降りたという伝承が、その由来です。

 稲荷神社のトップに立つのが、伏見稲荷大社。

 結構な賑わいを見せるようです。

 もちろん、仕事だったので、行っていません。

 その他の稲荷神社でも、やはりお祭が行われるようです。

 変わったところでは、左京区にある妙雲院。

 お寺で稲荷神社の祭り?

 と、疑問に思うでしょうか。

 というか、昨日書いたこととも関連しています。

 このお寺の境内に、菊神稲荷というのがあるそうです。

 例の神仏習合の名残なのでしょう。

 ここのお祭で、「大行水」と呼ばれるものがあります。

 その名の通り、水を浴びるわけです。

 この真冬に……。

 しかも、お坊さんが、神事を行うわけです。

 これによって、無病息災や商売繁盛を祈願するということのようです。

 お坊さんも大変ですね。

シャドウ

2006-02-10 23:08:02 | 京都~行事
 今日の京都新聞の夕刊に、金閣寺で行われた神事の記事が載っていました。

 と、書きましたが、これ、実はおかしな話なんですね。

 何がおかしいのかというと「金閣寺」と「神事」の同居がです。

 神事、というのは、神様にまつわる行事のこと。

 対して、お寺というのは、仏教施設。

 仏教と神道というのは、もちろん別のもの。

 もっと分かりやすく言えば、異宗教同士。

 にもかかわらず、「金閣寺」で「神事」が行われたわけです。

 もちろん、日本において、仏教と神道は深く関わりあっています。

 神仏習合といって、両者が融け合っている部分、あるいは時代がありました。

 一方で、廃仏毀釈といって、仏教が潰されかけた時代もありました。

 神仏習合の名残は、今もいろいろなところに残っています。

 例えば、お寺の中に神社の社が勧請されていたりすることがあります。

 そして、こうした寺院での神事も、その一つでしょう。

 今回の神事は、300年ぶりの復活だそうです。

 なんでも、来年が足利義満の600年忌であることにちなんだそうです。

 足利義満といえば、もちろん、金閣寺の創建者ですね。

 足利義満は、北野天満宮への信仰が篤かったようです。

 その影響で、金閣寺の住職も、代々北野天満宮への信仰が篤かったとのこと。

 金閣寺と北野天満宮は近くにありますからね。

 それにしても、坊さんが神道への信仰が篤いというも不思議な話です。

 このブログで、何度か仏教と他宗教、について書きました。

 他の宗教ではなかなかありえない、異宗教との交流があります。

 今、世界中に宗教問題が渦巻いています。

 日本人は懐が深い、と、思ってしまいます。

 まあ、日和見的なだけだ、と言われれば、それまでですが。

 

も~ぐたん

2006-01-16 22:49:05 | 京都~行事
 昨日は三十三間堂の弓初めについて書きました。

 実はこの日、三十三間堂を無料で拝観が出来ます。

 楊枝のお加持、という法要が行われるためです。

 ちなみに<ヨウジ>のお加持ではありません。

 <ヤナギ>のお加持と読みます。

 柳のお加持、と表記することもあります。

 この行事は、参拝者に、本尊の前で浄水をそそぐ、というものです。

 その浄水をそそぐのに用いるのが、楊枝の小枝です。

 浄水は七日間祈りをこらしたもの。

 それをそそぐことによって、無病息災のご利益を授けるのです。

 後白河法皇に由来する行事というから、歴史は古いですね。

 後白河法皇といえば、三十三間堂を建立した人物です。

 この日は、弓初め、楊枝のお加持という二つの行事を体験できるわけです。

 それが無料なわけですから、実にお得な日ですね。

ドライブスルー

2006-01-15 21:14:59 | 京都~行事
 さて、1月15日といえば、かつては成人の日でした。

 今はハッピーマンデーとやらになってしまいました。

 成人の日といえば、三十三間堂です。

 今日、三十三間堂で弓初めが行われました。

 弓初め、というのは、弓道の行事です。

 というか、まあ、有名なものですからご存知の方も多いでしょう。

 かつては成人の日、1月15日に行われていました。
 
 が、今は1月15日に近い日曜日に行われています。

 1月の第3日曜が多いんでしょうかね。

 今年は偶然、1月15日が日曜日となりました。

 弓初めは二つの部門に分かれています。

 そのうち前半に行われるのが、今年の新成人による弓初め。

 全国各地の大学の弓道部などに所属する男女が、三十三間堂に集まります。

 なぜ三十三間堂でこの行事が行われるのか。

 まあ、理由がなければいけないわけではないのですが。

 一応理由があるわけです。

 それは、この三十三間堂に通し矢という伝統があるからです。

 三十三間堂といえば、横長のお堂が有名です。

 そこに千体を超える千手観音が安置されていることも有名です。

 お堂の長さは百メートルあまりもあります。

 さて、通し矢というのは、簡単にいうと、そこを矢で通すことを意味します。

 かつて、ここを何本の矢を通すことが出来るかを争っていた時代があるのです。

 端から端、つまり、百メートルあまりを通すのですから、並の力ではないです。

 まあ、その名残が、弓初めなんですね。

 それと成人の儀式とがどこで重なったのかは、分かりません。

 が、今は正月の風物詩として広く認識されています。

 中でも、新成人の女性たちに注目が集まります。

 アマチュアカメラマンたちのファインダーの多くも、そちらに向けられます。

 何しろ晴れ着に袴という格好なので、きらびやかなんですね。

 きらびやかでいて、弓を持っているから凛々しい。

 こういったところが、人々の目をひきつけるわけです。

 しかし、とにかく人が多いんです。

 背伸びをしたりしなければ、見ることが出来ない状況なんです。

 写真を撮るにしても、人の手や頭が入ってしまったり。

 前に立っている人も同じように写真を撮るためにて手を挙げたりしているので。

 とにかく、それくらいの混雑振りなんです。

 弓道部の同僚や、参加者の父兄に見学者が加わるわけですから。

 無理もないといえば、それまでです。

 さて、去年に続き2年連続で見に行ったわけです。

 これを見ると、思うことがあるわけです。

 仮に、もしも自分に子供が出来、それが女の子だったら、という話。

 そうしたら、是非弓道をやらせたいな、と、思ったりもしますね。

 で、この舞台に立ってほしいな、と。

 そんな夢想をしたりします。

 夢想というより妄想に近いですが。

アゲインスト

2005-12-31 22:41:17 | 京都~行事
 さて、2005年も終わります。

 大晦日と言えば、除夜の鐘です。

 京都には数多くのお寺があり、当然、そこには鐘あります。

 知恩院の大梵鐘は有名ですし、清水寺にも、当然鐘があります。

 知恩院の鐘は、一般の人は撞けませんが、清水寺の鐘は撞けます。

 ただし、事前に整理券をとる必要がありますが。

 他にも、著名な寺院の除夜の鐘を撞くことが出来たりします。

 去年、僕は嵯峨野にある常寂光寺の鐘を撞きに行きました。

 鐘を待つ間に雪が降り始めました。

 鐘を撞き終え、松尾大社へ初詣に向かいました。

 その途中、年を越えたのは、ちょうど渡月橋の上でした。

 それがちょうど一年前のこと。

 一年前、ですか……。

 いや、何か、随分と昔のことのように感じられますね。

 さて、今年は、というと、まあ、ゆっくりと家にいますね。

 今日も明日も仕事ですから。

 初詣もどうしたものですかね。

 近所の神社にいってみましょうか。

 それとも、八坂神社までおけら参りにでも行きましょうか。

 いや、寒いですしね。

 明日に備えて寝るのが一番ですね。

ひじり

2005-12-24 22:32:05 | 京都~行事
 12月24日ということで、つまり、クリスマス・イヴです。

 とはいうものの、まあ、あまり自分の生活とは関わりのない行事です。

 街のイルミネーションは、否応なしに、それを押し付けてきますが。

 そんな一例が、写真です。

 某ホテルの入口の庇の上にあるものです。

 トナカイの曳くソリに乗るサンタクロース。

 まあ、なんのひねりもないモチーフですな。

 とか言いながら、恋人と一緒に眺め上げたら、別の感想になっているかも。

 しかし、電気代も馬鹿にならないだろうに、と、余計な心配をしてしまいます。

 これに限らず、近頃は一般の家庭でも、電飾を屋外に施したりします。

 やはり、電気代も安くなかろうに、と、心配したりします。

 ご苦労なことです。

マスク

2005-12-21 20:03:37 | 京都~行事
 嵐山の花灯路が、十八日に終わったそうです。

 九日から開始、十日間にわたって催されました。

 行こうかどうか悩んでいるうちに終わってしまいました。

 悩んだ理由は、次の日の仕事と寒さですね。

 ああ、情けない。

 それはともかく、花灯路というのは通りをぼんぼりで照らし出すイベントです。

 もともと、東山で行われていた行事です。

 観光オフシーズンを盛り上げるため、始められたのです。

 東山で行われるのは、3月のことです。

 嵐山は今年から始まりました。

 花灯路の目玉は、夜間拝観です。

 東山の花灯路でも、青蓮院、知恩院、高台寺などが夜間拝観を行います。

 嵐山では、大覚寺、二尊院、常寂光寺などが夜間拝観を行います。

 が、嵐山最大の寺院、天龍寺は夜間拝観を行いません。

 夜間はお坊さんたちの修行の時間だというのが、その理由だそうです。

 まあ、確かに、拝観を許可すれば、騒がしくなりますからね。

 ちなみにこの花灯路は、10日で63万人が訪れたそうです。

 凄いですね

ONLY

2005-12-16 20:25:29 | 京都~行事
 京都はすっかり冬で、紅葉はもう過去ってしまいました。

 なので、少し季節にずれが出ますが、紅葉の紹介です。

 先日嵯峨野へ行ったことは書きました。

 そこで、紅葉がとても綺麗な場所がありました。

 厭離庵というところです。

 お寺といって良いのかどうか、微妙なところですが。

 いや、寺院であるのは間違いないのです。

 ただ、たたずまいにお寺らしいところは余りありません。

 その名の通り、庵<いおり>というのがしっくり来ます。

 厭離庵の存在は知っていましたが、行ったのは初めてでした。

 以前は確か非公開だったはずなのです。

 今回も、行く予定はありませんでした。

 が、たまたま前を通りかかると、公開していたので入ることにしたのです。

 厭離庵の名を知ったのは、時雨亭について調べたときでした。

 時雨亭というのは、藤原定家が小倉百人一首を編纂した場所です。

 それがあった場所は、はっきりと特定できません。

 ただ、嵯峨野にはその跡と称する場所が三ヶ所あるのです。

 一つは二尊院の境内。

 もう一つは常寂光寺の境内。

 そして残りの一つが、厭離庵。

 そして、この中で、唯一建物があるのが、この厭離庵です。

 他の二つは、礎石みたいなものが残っているに過ぎません。

 どの場所が正しい時雨亭の跡なのか。

 はっきり言ってしまえば、どれも正しくはないのです。

 どれも後の好事家がその場所と定めたに過ぎないのです。

 ただ、厭離庵は由緒という話では、最も正しい場所です。

 何しろ、この修復には冷泉家が関わっているからです。

 冷泉家は、このコーナーでも何度か登場しました。

 そう、御所のすぐ北に残る公家屋敷の所有者が冷泉家です。

 歌道の家元であるこの家の系図を遡ると、行き着くのが藤原定家です。

 何だか信憑性が高そうに思えますね。

 さて、そんな由緒はともかくとして、です。

 紅葉が見事だったんですね。

 写真の通りです。

 おそらくどのガイドブックでも、それほど大きく扱われない場所のはずです。

 というか、ガイドブックではほとんど触れられていないかもしれません。

 それだけに、人の訪れはそれほど多くありません。

 ただ、それほど広い境内でもないので、人口密度はそれなりに高いです。

 しかし、それでも一見の価値はあり、といえる場所でしょうね。

 来年、紅葉の京都を訪ねようと思っている人は、是非。

小判

2005-12-15 07:22:02 | 京都~行事
 さて、師走の京都の風物詩の一つといえば、顔見世です。

 顔見世は、年末に南座で行われる歌舞伎の興行。

 一年のうちでも最も南座が賑わうのではないでしょうか。

 そして、今年はその賑わいも、例年以上のものでしょうね。

 というのも、大名跡が復活したからです。

 その名も坂田藤十郎、江戸時代、和事を大成させた人物を外するものです。

 今回、中村鴈次郎が四代目の坂田藤十郎を引き継ぐことになりました。

 何百年ぶりの名跡復活となります。

 その襲名披露を兼ねた顔見世ですから、もリあがるわけでうす。

 ちなみに、今年の今日と検定試験に、これに関する問題が出ました。

 坂田藤十郎の屋号は何か、というのがそれです。

 これですね、少し前に新聞で読んでいたんですよ。

 でもですね、忘れてしまっていたんですね。

 これに関する話題は問題に出るかもしれない、とは思っていたのですが。

 実際、この写真は、この試験の日の午前中に撮ったものなんですね。

 それだけ関心を持ちながら、肝心なことは忘れてしまっているわけです。

 いや、情けない限りですね。

 それでもですね、考えてみたわけです。

 どっかに取っ掛かりがあるはずだ、と思いまして。

 そうして思い浮かんだんです。

「成田屋だ!」

 その名はどこかで聞いたことがあるわけです。

 とりあえず解答用紙にそれを書いてみて、絶望しました。

 そう、その答えが間違っていることに気がついたからです。

 成田屋は、市川団十郎の屋号なんです。

 それで覚えていたんですね。

 しかしもう頭の中には成田屋以外に思い浮かぶものはありません。

 結局のところ、それを解答用紙に書いたまま提出してしまいました。

 さて、その正解のほうですが、これは山城屋です。

 山城といえば京都の旧国名。

 ……なぜ忘れてしまったのでしょうかねえ。