『こんにちは、母さん』⑮
向島へ往く。あの交通量の多い国道6号線(水戸街道)を一歩入ると、そこには豊かな風景が広がっていた。歩いていくごとに一場面一場面、いろいろな映画の中に入り込んでしまうような感覚になってしまった。すみだ郷土文化資料館では『こんにちは、母さん』のクレジットにあった「炎に覆われる言問橋」と「言問橋浅草側の火炎地獄」が収録された『体験画図録』も購入した。舞が木部へ靴を届けた桜橋の階段もすぐに分かった。何も調べていかなかったので、近くにあったらしい福江の足袋屋のモデルの店へは行かなかった。昭和二年に建てられた薬局を改装したという雰囲気のいい喫茶店に入る。店主に二十年の大空襲では焼けなかったのかと尋ねると、路地二本先は全焼だったと聞いている、と答えてくれた。そして、まさに現在の路地二本先はパレスチナだ。SNSにおける日本の作家や歌人のパレスチナに対する(意図的な)沈黙は不気味である。尤も私は極少数のそれしか見ていないので、一般化はできない。
“イスラエルの片目の将軍ダヤンも「一片の詩は十人の戦士に値する」と恐れおののいている。”
『アラブ文学史』
向島へ往く。あの交通量の多い国道6号線(水戸街道)を一歩入ると、そこには豊かな風景が広がっていた。歩いていくごとに一場面一場面、いろいろな映画の中に入り込んでしまうような感覚になってしまった。すみだ郷土文化資料館では『こんにちは、母さん』のクレジットにあった「炎に覆われる言問橋」と「言問橋浅草側の火炎地獄」が収録された『体験画図録』も購入した。舞が木部へ靴を届けた桜橋の階段もすぐに分かった。何も調べていかなかったので、近くにあったらしい福江の足袋屋のモデルの店へは行かなかった。昭和二年に建てられた薬局を改装したという雰囲気のいい喫茶店に入る。店主に二十年の大空襲では焼けなかったのかと尋ねると、路地二本先は全焼だったと聞いている、と答えてくれた。そして、まさに現在の路地二本先はパレスチナだ。SNSにおける日本の作家や歌人のパレスチナに対する(意図的な)沈黙は不気味である。尤も私は極少数のそれしか見ていないので、一般化はできない。
“イスラエルの片目の将軍ダヤンも「一片の詩は十人の戦士に値する」と恐れおののいている。”
『アラブ文学史』
「ハマスはテロ組織ではない - ハマスとは誰なのか、ハマスの概念定義をめぐる言説工作と情報戦」をアップしました。https://t.co/CjjYK1VHid
— 世に倦む日日 (@yoniumuhibi) November 21, 2023
「ガザ虐殺だ - 『ガザ戦争』でも『軍事衝突』でも『イスラエル・ハマス戦争』でもない」をアップしました。https://t.co/2lqWVqnWkm
— 世に倦む日日 (@yoniumuhibi) November 27, 2023