生野 宏宜の石彫

彫刻家 生野 宏宜 の宇宙
高知県の清流仁淀川の川原石に彫刻をすることで何かを社会に発信したいと考えています。

レオナルド・ダ・ヴィンチに会ってきました。

2005年10月24日 12時55分34秒 | Weblog
        「きずな」 h-25cm 2004制作

人を圧倒する建築物に押しつぶされながら、六本木ヒルズに行って来ました。
東京映画祭にも興味はありましたが、今回は レオナルド・ダヴィンチ展に焦点を合わせて、「レスター手稿」なるものを見てきたのです。

ずいぶん昔になりますが、「ウィンザー手稿」も東京に来た事があり、それも見た記憶があります。

ご存知のように、レオナルド・ダ・ヴィンチは人類史上まれに見る賢い人で、いわゆる天才と呼ぶにふさわしい人間です。

実際彼の残した数少ない絵画作品は、未完成のものでさえ 驚異的な完成度を持っており、見るたびにその完璧さに驚かずにはおれません。

しかし、彼の真価はむしろその「ノート」にあると言われます。

今回のレスター手稿はそのなかでも、晩年の集大成に位置づけられるものです。

展示は、内容の解説と、オリジナルの展示の2部構成です。

特にオリジナルの展示は、紙もインクも光に弱いので、暗室のように暗くし1枚ずつ裏表見れるように20台あまりの展示台に入れています。

展示室の暗がりの中で、交互に点滅する照明は淡く、明かりのともった展示台に人は殺到し、見せ惜しんで2・3分で淡い明かりも暗くなる繰り返しのなかを、群集は右往左往するのでした。

わずか2mmの小文字と それに比べて4・5倍はあろうかという大文字の美しいハーモニーとリズムは、ノートでありながら美術作品のようでした。

細密なイラストの確かさと美しさは、当たり前ながら群を抜いていました。

レオナルド・ダ・ヴィンチ先生のバイブレーションにチラッと触れる事が出来たような気になった展覧会でした。


写真は、残念ながらダ・ヴィンチのものではありません。
変な形の石もあったものです。
大人と子供、あるいは男と女のつながる手を作って見ました。
これも愛と平和の永遠のテーマですが、手は非常に難しいです。
非常に時間を掛けましたがまだ食い足りません。