日曜はダメよ ギリシャの空の下、あふれる陽気な笑い(痛快で、エロチック)
1960年作品。
ギリシャの港町ピレウスに住む売春婦イリヤ(メリナ・メルクール)。この町は、港に入ってくる船員やアメリカ海軍の水兵たちで、もっている。イリヤは陽気な売春婦で、金髪で、グラマーで町の人気者。彼女が歩くと、男たちは笑顔をみせ、彼女が水着で海に飛び込むと、岸辺はその姿を見ようとする男たちが鈴なり。楽天的で、人のいいイリヤは、職業と私生活をしっかりわけており、月曜から土曜までは働くが、日曜はダメよと断る。日曜になると、別人のように、ドレスを着て、丘の上にある両親の墓参りと、好きなボーイ・フレンドとのデートとまじめにすごす。
この町に、コチコチの勉強家で、過保護に育てられたアメリカ人ホーマー(ジュールス・ダッシン)がひょっこりやってくる。不案内な彼に親切にしてやったのがイリヤ。ギリシャの古代文化を研究に来たというホーマーだが、イリヤは“死んだ遺跡なんか研究しても無駄よ、私の中にこそギリシャ文化は生きているのよ”とタンカをきる。そんなイリヤにホーマーはすっかり魅せられてしまう。ホーマーはイリヤに売春を辞めさせようと思った。町の売春ボス、ノー・フェイスにとって、独立営業のイリヤはシャクの種。ホーマーに金を出しイリヤが売春を辞めるようにする。ホーマーはイリヤの仕事を休ませ勉強を教える。売春婦の一人がホーマーはノー・フェイスの手先だと教える。怒ったイリヤは今までの勉強を反古にする。
アメリカの軍艦が入港する。イリヤは先頭に立ちノー・フェイスに挑戦し、勝利。再び酒場にイリヤの姿、男たちは大喜びで踊りまくる。ギリシャ気質に気づいたホーマー。
翌日、出航するアメリカ船の甲板に、一人帰国するホーマーの姿が・・・・