シュークリームはいかが？

洋菓子の定番中の定番、シュークリーム
このお菓子の思い出はありますか？

私が思い出すのは＜幼少時代のおやつの時間＞
笑顔でシュークリームを食べる兄姉
その側で私は眉間にしわを寄せ目の前に置かれたお菓子を凝視していた
「きっと、このお菓子はとても美味しいはず
あんなに美味しそうに食べている
絶対、美味しい、うん、美味しいに違いない！」と自己暗示
そうすると、もう１人の私が「美味しいよ！食べてみようよ！」
しかし、私は「えー。でもな・・・。美味しくないからな・・・」と
シュークリームを食べることをためらう
しかし、その次の瞬間、私はシュークリームを手にしていた
姉が「食べるの？」とビックリ
「うん、食べてみる」　そして、シュークリームを口に運ぶ
一瞬、時間が止まった
シューのあの独特の食感と
クリームを引き立てようとする控えめな味が
口一杯に広がる
「あ！やっぱりダメ！美味しくない・・・」
やはり、私はシュークリームを食べることが出来なかった
「なんで、こんなに美味しいのに食べられないの・・・」という問いに
私は無言で食べ残しのシュークリームをお皿に戻す
口の中がシューの味で一杯・・・
「ごめんなさい、食べられない・・・。やっぱり、シューの味が嫌！」

そして、大人になった今、やっと、シュークリームを食べられるようになった
しかし、自ら、シュークリームを購入することはない
＜嫌いな食べ物は？＞と問われると
笑顔で＜シュークリーム＞と答える私です

ちなみに、シュークリームという呼び方は日本独特の呼び方
フランスでは「シュー・ア・ラ・クレーム」
「シュー」はキャベツ、「クレーム」はクリーム
「クリーム入りキャベツ」という意味

１６世紀中頃、イタリアのメディチ家の王女カトリーヌが
フランスの王子アンリ２世に嫁いだ時に
製菓職人がシュー生地をフランスに持ち込み
その後、シュー生地の中身を取り除き、詰め物をした料理が
シュークリームの始まりであると言われているそうです

写真：友達の手作りシュークリーム