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食品安全委員会:「いわゆる健康食品 について」の注意喚起事項

2022-10-15 17:32:28 | 健康食品・飲料
はじめに 
健康食品については全く無頓着な私だったが、年を重ねるにつれて「健康のまま長生きしたい」という願望から最近は健康食品を意識して求めるようになった。
実際、健康効果(例:血糖値上昇を抑制する)が期待できるヨーグルトを手作りして毎日食べている。さらに血糖値を上げる炭水化物の多い食品はかなり減らしている。
ところが食品安全委員会が平成27年12月に発行した報告書、「いわゆる健康食品 について」https://www.fsc.go.jp/osirase/kenkosyokuhin.data/kenkosyokuhin_pamphlet.pdf)の注意事項を読んで愕然とした。
この報告書が私たち一般の方にどの程度知られているか分からない。未だ読んだことのない方とその報告書の内容をシェアしたい。
[:contents]

食品安全委員会とは
内閣府の資料から抜粋
平成15年7月1日に内閣府に設置された機関で国民の健康の保護が最も重要であるという基本的認識の下、規制や指導等のリスク管理を行う関係行政機関から独立して、科学的知見に基づき客観的かつ中立公正にリスク評価を行う。

健康食品とは
厚生労働省の「健康食品」のホームページからの引用
法律上の定義は無く、広く健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるもの全般を指している。
具体的には、サプリメント、「健康への効果」をうたう成分を添加、増強した飲料、菓子、果物や野菜等を指す。
尚、国が定めた安全性や有効性に関する基準等を満たした「保健機能食品制度」があり、その制度に合致した健康食品は次の3つに分類される。
1.機能性表示食品(届け出制)
  • 企業等の責任において保健の機能表示可
  • 例:食後の血糖値の上昇を穏やかにする
2.栄養機能食品(自己認証制)
  • 栄養成分の機能表示可
  • 例:カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素です
3.特定保健用食品(個別許可制)
  • 保健の機能表示可
  • 例:おなかの調子を整えます

報告書「いわゆる健康食品 について」の注意喚起事項
この報告書のサブタイトルは ” いわゆる「健康食品」に関する報告書のなかで19のメッセージ(注意喚起事項)を掲載しているが、そのうちのいくつかをほぼ原文のまま紹介します。

1.「健康食品」でも安全とは限らない
  • 通常の食事で摂っている「通常の食品」も「健康食品」も、摂りすぎれば健康に良くない影響が出る
  • 体質によってアレルギーを起こすものもある
2.「健康食品」だからたくさん摂っても大丈夫と考えてはいけない
  • たとえ有害な物質を含む「通常食品」であっても、長年習慣としてきた方法で常識的な量を食べている範囲では健康被害を起こすことはほとんどない。何故ならその食品が長年にわたる試行錯誤の歴史を経て経験的に安全とわかっているから
  • 一方、「健康食品」だからと言って、長年摂られてきた経験(食経験)が乏しいものもあり、どの程度の量なら問題が起きないかなどわからないことが多いのが現状
3.長く続けて摂った場合の安全性は正確にはわかっていない
4.「健康食品」として販売されているからといって安全ということではない
  • 健康に良いと思われている「健康食品」も食品の一つで、安全性や有効性の評価はされていないものがほとんど
  • しかも、安全性や有効性が評価されているのは特定保健用食品など一部のみ。これらについてもある決まった量と摂り方と期間など、限られた条件のなかで効果と安全性が評価されているに過ぎない
摂取条件が生活実態にどの程度合致しているかがポイントですね。試験結果が悪ければその原因を取り除く(××の場合は除外)など、摂取条件をより限定するだけで企業にとって消費者ニーズを喚起するうたい文句(効果)が得られやすくなる点が大問題。
5.「天然」「自然」「ナチュラル」などのうたい文句は「安全」を連想させるが、科学的には「安全」を意味するものではない
8.ビタミンやミネラルのサプリメントによる過剰摂取のリスクに注意
  • 現在の日本人が通常の食事をしていて欠乏症を起こすビタミンやミネラルはあまりない
  • つまり、よほどの偏食をしない限りビタミンやミネラルの欠乏状態が起きない
つまり、目を引くキャッチコピーには注意! 例えば、〇〇〇50個分のビタミンC。
10.「健康食品」は多くの場合が「健康な成人」を対象
  • 高齢者、子ども、妊婦、病気の人が「健康食品」を摂る場合は注意
  • 特定保健用食品では健康な人で安全性試験を行っているが、高齢者、子ども、妊婦、病気の人での安全性は調べていない
14.ダイエットや筋力増強効果を期待させる食品には特に注意
  • 体重を減らす効果をうたう食品(いわゆるダイエット用食品)は人での安全性が実証されているものはほとんどない
  • 「運動や食事制限なしに痩せられる」といった類のうたい文句には注意が必要で多くは効果もないと思われる
  • 食べて痩せる食品は栄養状態を低下させる有害物といえる。
15.健康寿命の延伸(元気で長生き)効果が実証されている食品はない
  • 「健康寿命が延伸できる」ことを科学的に実証することは難しい
  • 食品のみならず医薬品を含めても、そのような効果を示している研究はほとんどない
  • また、効果があると期待されているものも、長期間の観察では効果がないことが確認されたり、逆に別の良くない影響がわかったりすることがしばしばある
16.知っていると思っている健康情報は本当に(科学的に)正しいものか、情報が確かなものかを見極めて、摂るかどうか判断
  • 体験談は、安全性・有効性を示す根拠にはならない
  • 効いたと言う事例がたくさん挙げられていても「安全・有効であることがわかった」とは言えない
  • 特定の研究者だけが主張している場合には、必ずしも安全性・有効性の証拠にはならない
  • 動物実験で有効であったとの結果をそのまま人に当てはめることはできない
  • 多くの人に効果があると言われている「健康食品」でも、誰がどのような目的で、どれだけの量をどれだけの期間に摂るかによって、製品の安全性や有効性は変わる
17.「健康食品」を摂るかどうかの選択は「わからない中での選択」
  • 「健康食品」は安全性、品質、有効性などいずれの点でもわかっていないまま販売されているものが少なくない
  • 効果についての情報だけではなく、健康被害についての情報も得て、自分の状況をよく考えた上で選択することが大切
自分では調べるとなると大変。情報が入手できなくても「健康食品に関してあまり”怖い”という意識がない」ことが一番恐ろしいですね!
 
おわりに 
この食品安全委員会の報告書の最後には「国民の皆様へ」と言う見出しで次の内容を掲載している。
「健康食品」については、多くの人での何年にも及ぶ長期間の科学的研究が少なく、安全性や有効性が確立しているとはいえません。「健康食品」を利用するかどうかはあなたの判断次第です。信頼のできる情報を基に、あなた自身の健康に役立つ選択をしてください。
なるほど、健康食品は自己責任で利用して下さい、という事ですね。私たちはよく知らないまま健康食品を利用しているのが実状。「健康食品」による健康被害に遭わないよう、祈ることしかないようだ。
最後に、おいしそうな料理を紹介しているブログをたくさん見かけるが、そんな写真を見ていると気持ちも健康になる。美味しい料理が一番の健康食品、そのような手作りの料理をバランスよく食べるのが最も健康的な食生活、と言えるでしょう。
なお、こちらの記事も合わせてご覧いただければ幸いです。


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