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振り込め詐欺、ベストの対策は親子の簡単な約束事、それ何?

2020-04-28 18:44:47 | 振り込め詐欺
最近はニュースに取り上げられることは少ないが、実際は「架空請求」や「キャッシュカードが不正使用されている」などの詐欺が多発している。記憶に新しいところでは1年前の報道「俳優の斎藤洋介、オレオレ詐欺被害に遭っていた! 騙された経緯を告白」。
凶悪なアポ電強盗も増えているので、最新詐欺状況の把握と更なる自己防衛策が必要となっている。特に高齢のご両親がいらっしゃる方は今すぐ対応することをおすすめする。
ここでは、
  • 個人的に体験したこと
  • 知り合いが被害にあったケース
を皆さんと共有し私の考える対策や振り込め詐欺の現状などを紹介します。


自身の体験談(要約)

もう3年前のことだ。
一本の電話が入った。
息子と名乗る男からだった。
携帯をトイレに落とした。親父の携帯番号を教えてくれ〉という電話。
ちょっとおかしいなと思った。
声がちょっとおかしいが・・」と言ったら
夕べ飲み過ぎたんで声が変になっているんだ
そうか、分かった」と返事したが、私はまだ疑っている。
ただ、事実なら困るだろうなという思いが頭をよぎった。
一瞬、お金のことでないから教えた方が良いかなとも思った。
しかし、さらに質問して疑いの念を晴らすことにした。
ところでどこで飲んだんだ?
xxxで飲んだ
その街に行くなんて聞いたことがない。これはおかしいぞ!
これはもしかしてオレオレ詐欺かも知れないとの思いを強めた。
他にもやりとりがあったが、これくらいにしておこう。
分かった。奥さんに携帯番号を伝えておくよ」と言って電話を切った。この件はそれっきりで終わった。 

知り合いが被害にあったケース(要約)

つい、1年ちょっと前の話である。
知り合いのおばあさんに電話がかかって来た。
もしもし、こちら、〇〇銀行の者ですが、おたくのカードが昨年7月に不正利用された形跡がありまして
おばあさんは日頃から買い物などにカードを利用している。
それは大変だと思い、「どうすればいいんですか」と聞いた。
うちの銀行の者をお宅にすぐに伺わせますのでカードを預けてください
おばあちゃん、新しいカードは夕方の4時頃に届けるからね
タイミング良くおばあちゃんちのドアチャイムがピンポーンと鳴った。
係の者が伺ったでしょうか?〉 
はい
そうですか、それではすぐにカードを預けてください
おばあちゃんは80過ぎている。
頭の整理がつかないうちに持っているカードを玄関口に立っている若い男に2枚渡した。怖い意識もあって顔は全く覚えていないと言っていた。
時が過ぎ、夕方になった。約束の時間を過ぎても何の連絡もない。
ようやく、詐欺に遭った、と自覚した。
すぐに警察や金融機関に出向いた。
不特定のATMからの現金の引き出しと中国人らしい名前の口座への振替が記帳されていた。おばあちゃんの2つの口座の残高はほとんど無かった。
子供のいないおばあちゃんは当座の生活費を妹から借りたと言っていた。

詐欺グループはどうして個人情報を手に入れたの?
  • 電話番号はどこで知ったのだろう? 卒業名簿?
  • おばあちゃんの家の所在地はどうして知ったのだろう? 尾行?
  • おばあちゃんがカードを使っていることをどうして知ったのだろう? 買物した店の店員が絡んでいる?
  • おばあちゃんが一人暮らしだとどうして知ったのだろう?
いろいろ疑問が湧いてくるが、現実的には個人情報の漏えいを防ぐことは困難だ。

実行可能な対策は?

私の場合は、運よく「嫁さんに携帯番号を伝えるから」という事を思いついた。あの時教えていたら後で被害に遭っていただろう。
おばあちゃんのケースでは「カードが不正利用された」という事で相当気が動転した。藁にもすがる思いだったに違いない。詐欺グループの思うツボにはまってしまった。
斉藤洋介さんも話していたが「頭の中が真っ白になった」のでしょう。
ワンテンポ置いて、
  • 銀行に確認する
  • 知り合いや警察に相談する
ことができたら被害は防げたかも知れない。
しかし、お年寄りだ。お年寄りでなくても非常時に冷静に対応することは難しい。
そこで私はおばあちゃんに簡単なことを伝えた。
いつもと違うことがあったら私に必ず電話してね!
キーワードは「いつもと違うこと」。お年寄りの日常生活においてそれを感じ取るのはさほど難しいことではない。
いろいろな対策はあるだろうがどれも万全なものではない。相手もプロだ。言葉巧みにかわすだろう。失敗してもリスクを冒すより次のターゲットを狙えばいいと思っているだろう。
そこで対策の提案だ。

振り込め詐欺対策:親子の約束事

①「いつもと違う事があったらすぐに電話してね
  • 役所や警察からの電話
  • 優しそうな人からの電話
  • 知らない人からの電話
  • 知らない人が訪ねてきた
  • アポ電話
  • 個人情報を訪ねる出会いや電話
  • おかしなメールやチラシ
このようにいつもはあり得ないことがあった場合、すぐ家族に連絡する事はお年寄りでも実行しやすい。よって、詐欺に遭うリスクはかなり減らせるのではないでしょうか?
ただ、約束したからには親からの電話対して、間違っても「なんでそんなことで電話してくるの?」とは言わないでね!

②「定期的に電話をしてもらう

振り込め詐欺とは異なるが、いつもの約束時間に電話がかかってこない。どうしたんだろう、と思って親に電話をしてみても出ない。訪ねたら亡くなっていた、という話はよく聞く。
振り込め詐欺でも親から「定期的に電話をしてもらう」約束事はかなりの有効な対策だ。親から電話が来なければ、こちらから電話を掛ければ済むだけだ。


【参考情報】

特殊詐欺の種類(割合)

①広義のオレオレ詐欺(53%
  • アポ電強盗の手口:例「息子や親族を名乗り資産を確認し、後日、玄関を開けさせ強盗に押し入る」→最近増えていて命にもかかわる凶悪な手口
  • キャッシュカード(クレジットカード)をだまし取る手口:例「おばあちゃんのケース」
  • 落とし物詐欺:例「電車にカバンを忘れた。このままだと大変なことになるから、現金を貸してほしい。今から会社の同僚に取りに行かせるから、渡してくれ」
  • 上京型の手口:例「大切な取引のお金を落とした。弁償しないと会社をクビになる。すぐに東京に届けに来て欲しい」
  • お迎え・誘い出しの手口:例「部長から頼まれた重要な書類を間違ったところに送ってしまって、大変なことになっている。家までタクシーを迎えに行かせるので、それに乗って指定の場所まで急いでお金を持って来てほしい」

②架空請求詐欺(25%)
  • 手口の例:「身に覚えのない料金請求」のメールやハガキ。何だろう?、と思い電話すると、ニセの消費生活センターを名乗って「早く支払わないと訴えられる」と心配させる。

③還付金詐欺(20%)
  • 手口の例:「医療費の還付金があるが期限は今日まで」という電話

④融資保証金詐欺(2%)
  • 手口の例:「簡単な手続きで融資が受けられる」をうたうはがきやDM 

これらに共通して言えることは、非日常の出来事であり「いつもと違う」。
特にお年寄りにあれこれ言っても実際の局面では頭が真っ白になってしまうかも知れない。

単純に「何でもいいからいつもと違ったらすぐに電話してね!」と約束しておくことが現実的で最良の防止対策と思う。また、「定期的に電話をしてもらう」などを組み合わせると更に良い防止策になるだろう。

こんなことを申し上げてはお叱りを受けるが、振り込め詐欺犯を装って親をテストする事も必要かも知れない。 

よく知られている特殊詐欺対策

特に一人暮らしのお年寄りの場合は、
  • 在宅時でも留守番電話にしておく
  • ナンバーディスプレーを活用して番号非通知の電話を拒否
  • 警告や拒否機能付きの電話設置(おばあちゃんは詐欺にあった後、このタイプのsharpの電話機に変えた)
  • 家族の連絡先リスト(携帯番号・自宅番号・会社番号)を電話の傍に置いてすぐに連絡できるようにしておく
  • 家族で合言葉を決めておく
  • 警察や消費者ホットラインの活用(電話188)
ただ、電話対応は、メール(架空請求)やチラシ(融資保証金詐欺)には通用しない防止策(警察や消費者ホットラインへの相談は別)。

なお、合言葉を決めておいても、「お母さん、先日変更したじゃない。忘れたの?」と言われたらお年寄りはボケたとは思われたくないので騙されるリスクは高い。

再度強調するが、「何でもいいからいつもと違ったらすぐに電話してね!」+「定期的に電話をしてもらう」が最も効果がありそう。その約束事を電話機の傍に貼っておけば、なお、いいでしょう。 
しかし、何事も完璧という事はない。上記の特殊詐欺対策との組み合わせをおすすめする。

特殊詐欺被害者の男女比

全体では
  • 女性 71%
  • 男性 29% 
手口別被害者の割合は、
  • オレオレ詐欺:82%が女性、その内の72%が70歳以上(絶好のターゲット)
  • 融資保証金詐欺:75%が男性
  • 架空請求詐欺:60%が女性
  • 還付金詐欺:72%が女性 

一般的に言われている騙されやすい人の特徴
  • 真面目
  • 他人を信用しやすい
  • 「私はだまされない」という自信を持っている
  • 家族に相談せず自分だけで判断している
  • 警戒心がない
  • 情にほだされやすい
  • 深く考えず習慣的な言動をする
  • 見栄っ張りで世間の目を気にする

まとめ 

自身が体験した振り込め詐欺と知り合いが被害に遭ったケースを具体的に紹介。そして私が思うお年寄りでも実行可能な防止策を提案。
それは「何でもいいからいつもと違ったらすぐに電話してね!」+「定期的に電話をしてもらう」と言う親子間の約束事。

参考情報として次の4点を紹介。
  • 特殊詐欺の種類(割合)
  • 一般に言われている特殊詐欺対策
  • 特殊詐欺被害者の男女比
  • 一般的に言われている騙されやすい人の特徴
もう一度強調するが、「何でもいいからいつもと違ったらすぐに電話してね!」+「定期的に電話をしてもらう」は決して万全の防止策ではない。いろいろな特殊詐欺対策との組み合わせをおすすめする。また、約束したからには親からの電話対して、間違っても「なんでそんなことで電話してくるの?」とは言わないように!

いかがでしたか?少しでも参考になったなら嬉しい限りです。