8月は子供達は夏休み。そして様々なイベントシーズンで楽しい時期ではあるけど
我々日本人にとって、忘れられない時期でもある。今年は戦後70年。
前にも書いたけど、小さい頃から軍事、戦争の書物をとにかく読み漁った過去がある僕にとって
戦後の日本の歴史、最近の政治に対する不満や思う事はいっぱいあるけど、あえてここでは控えて。
だってさ、どんな国籍、宗教、思想、価値観が違っても、平和に暮らしたい気持ちは皆んな同じ気持ちなハズだからね。
なんで、70年の節目に、
政治的な良し悪しの攻撃的な話や、戦争の悲惨な深い話ではなく、
激動の時代に巻き込まれ、数奇な運命を辿った女性の話をご紹介したいなと。
やたら前振り長いですが(笑)
東京ローズと呼ばれた女性の話。
もちろん本文も長いです(苦笑)
どうかご容赦を。
戦時中は戦意喪失させるため、アメリカだけじゃなく日本だって、とにかく色んな事をしたんですよ。風船爆弾とか。
その1つに、米軍側へ向けたプロパガンダ放送があった。「ゼロ・アワー」という番組。現在のNHK海外放送部が発信源のこの番組。
内容はというと女性DJのトーク(もちろん英語)と、当時のアメリカのヒット曲を流すんだけど、例えば話の内容とは
「今頃、貴方の愛する恋人は地元で別な男と浮気してるわ」
なんて、他愛のない話(なのか?)から
「明日には、貴方の船は暗い海の底。こちらには体当りする飛行機が、数え切れないくらい用意されてるわ」
とか、ちょっとゾッとする内容だったりするんだけど、
トークしてる女性の声があまりにもセクシーボイスだった為、ホームシックになる兵隊さんもいるにはいたが、殆どの兵士は「ゼロ・アワー」を楽しみにしてた。
あのマッカーサーも愛聴してたという、この謎の女性DJに敬愛を込めて、いつの間にか米兵から「東京ローズ」って呼ばれるようになる。
しまいには戦時中なのに、ハリウッドで映画化されてしまうのは、まさにアメリカ的な話(笑)
当時の映画ポスター
もうここまで人気だと、戦意喪失どころか、プロパガンダの効果は何処へいったの?って感じだが(笑)
因みに、1944年にB29が東京偵察に初飛来した機体には、東京ローズが描かれていた。
テニアン島所属のB29のノーズアート
それくらい、太平洋戦線の米兵にとって「東京ローズ」は話題の中心でアイドルだった。
でも、ここで1つの謎が生まれるんだけどそれは後述。
そして終戦(なんか、長くなるから簡単にまとめてるけど、ここまでには色んな事があったのよ)
戦後処理の為、GHQや、米兵、従軍記者がどっと日本に押し寄せた際、彼等の最重要人物だったのが
昭和天皇、東條英機、そして東京ローズの3人。
この戦後のメチャクチャな混乱の中、「私が東京ローズ」と名乗る1人の女性をアメリカ人従軍記者が発見する。

アイバ・戸栗さん
ロサンゼルス出身の日系アメリカ人2世。日本語はあまり得意じゃなかったとされる彼女は、叔母の病気のお見舞いで来日したが、来日中に太平洋戦争勃発。
アメリカへ帰る事も許されず、拷問等で悪名高い特高警察から何度も日本人の帰化の圧力をかけられるが、絶対に屈しなかったなかなかの肝の据わった女性。
まあ、それほど日本文化に馴染めないというか、日本が嫌いだったというのが実際の話。
何度も「アメリカに帰りたい」と手紙を送ってるようだし。その送り先の母親も開戦直後に病死という不幸にもあってしまう。
そんな彼女。馴染めない土地での生活の為、仕方なく翻訳の仕事をしていたが「ゼロ・アワー」の女性DJに抜擢され、引き受ける事になる。
そして戦後に発見。彼女からしたら、早く本国アメリカに帰りたい気持ちだったはず。
自ら東京ローズを名乗り、米兵にとってはアイドルな彼女は、VIP待遇を受ける中一部のGHQ参謀や従軍記者から「?」の疑惑が生まれる。
「俺等が聞いていた東京ローズの声と全然違う!」
以下は、ノンフィクション作家さんからの引用。
「記者会見にのぞんだ記者達の大半は、アイバ=ローズ説に半信半疑だったらしい。
オーストラリア人記者同様、アイバの声がいわゆる東京ローズの声ではないと感じた者は意外と多くいた。
また彼らは、誘惑的な東京ローズのイメージとはおおよそかけ離れたアイバに少なからず失望もしていた。
上坂冬子『特赦』」
これを読むと、声だけじゃなくルックスにも失望したとあるね。
でもなぁ、ルックスに関してはリスナーの勝手な想像だからなぁ(笑)
そこは勘弁してやろうよって気もするが(笑)
しかし声については、早い段階から違うという疑惑があってGHQから取調べを受ける。

そしてVIP待遇から一転!彼女に課せられたのは国家反逆罪。死刑も珍しくない重罪に課せられてしまう。
巣鴨プリズンでの写真
日本軍のプロパガンダに加担した罪とされるが、証拠不十分で帰国。
やっと帰れた本国アメリカで待ち受けてたのは、当時最も反日感情の強いカリフォルニア州での、またしても国家反逆罪裁判。
結果、苦労して命からがら大好きな本国に帰れたのに有罪となり、市民権剥奪、禁固10年、罰金1万ドル(!)の判決と、
アメリカ人史上初の女性国家反逆罪という、とんでもない汚名を着せられてしまう…
では、米兵をセクシーボイスで魅了してた「東京ローズ」とは誰だったのか?
実は「ゼロ・アワー」には、10数名の女性DJが関わったとされていて、アイバ・戸栗さんはその中の1人。
本業が翻訳の仕事のアイバさんは、まあ言ってしまえば補欠というか、メインのDJではなかった可能性が高く、この10数名の女性DJの中で本職のアナウンサーはたった3人。
その中でも、今現在最も有力とされているのが、
須山芳枝さん
しかし、終戦から約4年たった1949年、横浜市で米兵の運転するジープに轢かれて亡くなってしまう。
しかも死亡事故にもかかわらず、当時の警察や米軍側には資料が一切なく、新聞記事にもならなかったのと、
放送関係者も裁判を恐れてか雲隠れしてしまい、結局真相は藪の中。
当時(戦時中)から色んな説はあったけどね
アメリカ人の女性冒険家が、日本軍の捕虜となって放送に参加した説や
挙句、東條英機の愛人説まであった(苦笑)
それくらい、米兵を魅了した東京ローズ
このミステリアスな女性の本当の正体は、永遠に謎のままとなってしまう…
さて、本国で有罪判決を受けたアイバ・戸栗さん。
約6年の服役後、模範囚として釈放されるけど、
晴れて自由の身になったのにアメリカ人の権利は剥奪されてるし、反逆者のレッテルの為、隠れるように暮らす。
やっとの想いで故郷に帰ったのにね。
そして時代は1970年代。
音楽に詳しい方々なら、分かってらっしゃると思うが
人種差別に最も敏感だった時代。
ジェイムス・ブラウンが「ブラックにもプライドがある!」って曲を出したり、
マーヴィン・ゲイが「このままでいいのか!?」と訴えたり、レイ・チャールズは自分の故郷なのに、「差別の強いジョージアでは、コンサートはやらない!」と、
やっと、今まで抑圧されていた自分達のアイデンティティーを取り戻していった時代。
アイバ・戸栗さんも、当時の不当な裁判が再検証されて、やっとアメリカ人国籍を取り戻すこととなる。
自分の生まれた国の国籍を取り戻した後も、晩年はシカゴにある実家の雑貨店を継ぎながら、あまり多く語らずひっそりと暮らし、

今から9年前の2006年。
「困難な時も、米国籍を捨てようとしなかった愛国的市民」
として国から表彰され、感極まって号泣したアイバ・戸栗さん。
激動の時代を生きて、色んな作略、陰謀に巻き込まれたアイバさん。いったいどんな気持ちだったんだろうね?
その数ヶ月後には息を引き取ってしまうからその心中も、もう今では分からないんだけど。
でも、戦後70年。戦中、戦後を死に物狂いで生きてきて、波瀾万丈な人生を送ったのは決してアイバさんだけじゃなく、
日本にもアメリカにも、世界各国色んな人がいるはず。そして、その方々も80~90歳の高齢を迎える今現在。
8/15の日。お盆に実家で想いを馳せるのもいいだろうし、たまには爺ちゃん、婆ちゃんに昔話を聞くのもいいかもしれないですね。
東京ローズの物語。長々とお付き合いありがとうございました。
補足。またさらに長くなるんで、ここから先は軍事マニアやオカルトが好きな方々へ(笑)
興味ない方はいいです(笑)
あともう1つ。先程、後述すると書いた謎について。
これは都市伝説というか、信憑性に欠ける話も混ざってるんだけど。
僕はよく、国籍に関係なく当時の体験談として色んな戦争ドキュメントを
YouTubeなんかで視聴しているが、
米兵の体験談には、やはり東京ローズの話題がよくあがる。
その中で「もしかしたら、東京ローズは我々の極秘任務を事前に知っていたのでは?」というのが、チョコチョコと体験談として語られてるのがある。
1945年の東京大空襲に参加したB29パイロットは、
「ナビゲーターが『おい!これを聞いてみろよ!』と言うんで聞いてみたら、東京ローズが火にまつわるヒット曲ばかり流してたんだ。
思わず『俺等の任務、バレてないよな!?』って言ってしまったよ」
1943年のガダルカナル島攻撃に参加した海兵隊員は、
「攻撃に向かう船上で東京ローズを聞いたが、その中でガダルカナル島攻撃の事を言ってたんだ。
どうして我々の極秘の作戦を彼女は知ったんだ?気味が悪かったね。」
マッカーサーも回想記の中で
「私がまだコレヒドール島にいた頃。
夜ごと、敵は誘惑的な東京ローズを使って、アメリカの援軍は他に向けられており、
フィリピンの運命は敗北と死だと、生傷をこするように繰り返した」
この後、本当にマッカーサーはフィリピンで敗北。命からがらオーストラリアに脱出する。
また、こんな凄い話も。とある夜の放送。
「第509部隊の爆撃機は、B29の尻にRのマークがあるから、私達の高射砲部隊はすぐに見分けられるわ。
死なないうちに帰りなさい」
と、放送内で部隊を名指しで脅した。
テニアン島の第509混成部隊。勘の良い方はすぐにピンとくるはず。
そう、あの原爆を落としたアメリカ軍の最高機密、極秘の中の極秘の部隊。


でもこれは、ちょっと信憑性に欠ける話
本来の第509混成部隊のマークは、丸に矢印←。

原爆投下時は特殊任務だと悟られないよう、よく日本に通常爆撃任務に来てた第6爆撃隊のRにして、カモフラージュしてたから、
第509部隊がRだというのはデマなんだけど、
この他にも自分達の作戦を東京ローズが放送してたという証言が色々あって。
この事が、東京ローズが東條英機の愛人説や、色んな情報工作員が関与してるのでは?との謎が生まれた訳である。
それについて色々な謎をまとめた本があるらしく、ちょっと興味が湧いたが
作者がノストラダムス信者だったんで(笑)
やめておこうと思う(笑)
信じる、信じないは貴方次第!(笑)
ホントに最後まで読んでくれた方々。
ありがとうございました!!
我々日本人にとって、忘れられない時期でもある。今年は戦後70年。
前にも書いたけど、小さい頃から軍事、戦争の書物をとにかく読み漁った過去がある僕にとって
戦後の日本の歴史、最近の政治に対する不満や思う事はいっぱいあるけど、あえてここでは控えて。
だってさ、どんな国籍、宗教、思想、価値観が違っても、平和に暮らしたい気持ちは皆んな同じ気持ちなハズだからね。
なんで、70年の節目に、
政治的な良し悪しの攻撃的な話や、戦争の悲惨な深い話ではなく、
激動の時代に巻き込まれ、数奇な運命を辿った女性の話をご紹介したいなと。
やたら前振り長いですが(笑)

もちろん本文も長いです(苦笑)
どうかご容赦を。
戦時中は戦意喪失させるため、アメリカだけじゃなく日本だって、とにかく色んな事をしたんですよ。風船爆弾とか。
その1つに、米軍側へ向けたプロパガンダ放送があった。「ゼロ・アワー」という番組。現在のNHK海外放送部が発信源のこの番組。
内容はというと女性DJのトーク(もちろん英語)と、当時のアメリカのヒット曲を流すんだけど、例えば話の内容とは
「今頃、貴方の愛する恋人は地元で別な男と浮気してるわ」
なんて、他愛のない話(なのか?)から
「明日には、貴方の船は暗い海の底。こちらには体当りする飛行機が、数え切れないくらい用意されてるわ」
とか、ちょっとゾッとする内容だったりするんだけど、
トークしてる女性の声があまりにもセクシーボイスだった為、ホームシックになる兵隊さんもいるにはいたが、殆どの兵士は「ゼロ・アワー」を楽しみにしてた。
あのマッカーサーも愛聴してたという、この謎の女性DJに敬愛を込めて、いつの間にか米兵から「東京ローズ」って呼ばれるようになる。
しまいには戦時中なのに、ハリウッドで映画化されてしまうのは、まさにアメリカ的な話(笑)

もうここまで人気だと、戦意喪失どころか、プロパガンダの効果は何処へいったの?って感じだが(笑)
因みに、1944年にB29が東京偵察に初飛来した機体には、東京ローズが描かれていた。

それくらい、太平洋戦線の米兵にとって「東京ローズ」は話題の中心でアイドルだった。
でも、ここで1つの謎が生まれるんだけどそれは後述。
そして終戦(なんか、長くなるから簡単にまとめてるけど、ここまでには色んな事があったのよ)
戦後処理の為、GHQや、米兵、従軍記者がどっと日本に押し寄せた際、彼等の最重要人物だったのが
昭和天皇、東條英機、そして東京ローズの3人。
この戦後のメチャクチャな混乱の中、「私が東京ローズ」と名乗る1人の女性をアメリカ人従軍記者が発見する。

アイバ・戸栗さん
ロサンゼルス出身の日系アメリカ人2世。日本語はあまり得意じゃなかったとされる彼女は、叔母の病気のお見舞いで来日したが、来日中に太平洋戦争勃発。
アメリカへ帰る事も許されず、拷問等で悪名高い特高警察から何度も日本人の帰化の圧力をかけられるが、絶対に屈しなかったなかなかの肝の据わった女性。
まあ、それほど日本文化に馴染めないというか、日本が嫌いだったというのが実際の話。
何度も「アメリカに帰りたい」と手紙を送ってるようだし。その送り先の母親も開戦直後に病死という不幸にもあってしまう。
そんな彼女。馴染めない土地での生活の為、仕方なく翻訳の仕事をしていたが「ゼロ・アワー」の女性DJに抜擢され、引き受ける事になる。
そして戦後に発見。彼女からしたら、早く本国アメリカに帰りたい気持ちだったはず。
自ら東京ローズを名乗り、米兵にとってはアイドルな彼女は、VIP待遇を受ける中一部のGHQ参謀や従軍記者から「?」の疑惑が生まれる。
「俺等が聞いていた東京ローズの声と全然違う!」
以下は、ノンフィクション作家さんからの引用。
「記者会見にのぞんだ記者達の大半は、アイバ=ローズ説に半信半疑だったらしい。
オーストラリア人記者同様、アイバの声がいわゆる東京ローズの声ではないと感じた者は意外と多くいた。
また彼らは、誘惑的な東京ローズのイメージとはおおよそかけ離れたアイバに少なからず失望もしていた。
上坂冬子『特赦』」
これを読むと、声だけじゃなくルックスにも失望したとあるね。
でもなぁ、ルックスに関してはリスナーの勝手な想像だからなぁ(笑)
そこは勘弁してやろうよって気もするが(笑)
しかし声については、早い段階から違うという疑惑があってGHQから取調べを受ける。

そしてVIP待遇から一転!彼女に課せられたのは国家反逆罪。死刑も珍しくない重罪に課せられてしまう。

日本軍のプロパガンダに加担した罪とされるが、証拠不十分で帰国。
やっと帰れた本国アメリカで待ち受けてたのは、当時最も反日感情の強いカリフォルニア州での、またしても国家反逆罪裁判。
結果、苦労して命からがら大好きな本国に帰れたのに有罪となり、市民権剥奪、禁固10年、罰金1万ドル(!)の判決と、
アメリカ人史上初の女性国家反逆罪という、とんでもない汚名を着せられてしまう…
では、米兵をセクシーボイスで魅了してた「東京ローズ」とは誰だったのか?
実は「ゼロ・アワー」には、10数名の女性DJが関わったとされていて、アイバ・戸栗さんはその中の1人。
本業が翻訳の仕事のアイバさんは、まあ言ってしまえば補欠というか、メインのDJではなかった可能性が高く、この10数名の女性DJの中で本職のアナウンサーはたった3人。
その中でも、今現在最も有力とされているのが、

しかし、終戦から約4年たった1949年、横浜市で米兵の運転するジープに轢かれて亡くなってしまう。
しかも死亡事故にもかかわらず、当時の警察や米軍側には資料が一切なく、新聞記事にもならなかったのと、
放送関係者も裁判を恐れてか雲隠れしてしまい、結局真相は藪の中。
当時(戦時中)から色んな説はあったけどね
アメリカ人の女性冒険家が、日本軍の捕虜となって放送に参加した説や
挙句、東條英機の愛人説まであった(苦笑)
それくらい、米兵を魅了した東京ローズ
このミステリアスな女性の本当の正体は、永遠に謎のままとなってしまう…
さて、本国で有罪判決を受けたアイバ・戸栗さん。
約6年の服役後、模範囚として釈放されるけど、
晴れて自由の身になったのにアメリカ人の権利は剥奪されてるし、反逆者のレッテルの為、隠れるように暮らす。
やっとの想いで故郷に帰ったのにね。
そして時代は1970年代。
音楽に詳しい方々なら、分かってらっしゃると思うが
人種差別に最も敏感だった時代。
ジェイムス・ブラウンが「ブラックにもプライドがある!」って曲を出したり、
マーヴィン・ゲイが「このままでいいのか!?」と訴えたり、レイ・チャールズは自分の故郷なのに、「差別の強いジョージアでは、コンサートはやらない!」と、
やっと、今まで抑圧されていた自分達のアイデンティティーを取り戻していった時代。
アイバ・戸栗さんも、当時の不当な裁判が再検証されて、やっとアメリカ人国籍を取り戻すこととなる。
自分の生まれた国の国籍を取り戻した後も、晩年はシカゴにある実家の雑貨店を継ぎながら、あまり多く語らずひっそりと暮らし、

今から9年前の2006年。
「困難な時も、米国籍を捨てようとしなかった愛国的市民」
として国から表彰され、感極まって号泣したアイバ・戸栗さん。
激動の時代を生きて、色んな作略、陰謀に巻き込まれたアイバさん。いったいどんな気持ちだったんだろうね?
その数ヶ月後には息を引き取ってしまうからその心中も、もう今では分からないんだけど。
でも、戦後70年。戦中、戦後を死に物狂いで生きてきて、波瀾万丈な人生を送ったのは決してアイバさんだけじゃなく、
日本にもアメリカにも、世界各国色んな人がいるはず。そして、その方々も80~90歳の高齢を迎える今現在。
8/15の日。お盆に実家で想いを馳せるのもいいだろうし、たまには爺ちゃん、婆ちゃんに昔話を聞くのもいいかもしれないですね。
東京ローズの物語。長々とお付き合いありがとうございました。
補足。またさらに長くなるんで、ここから先は軍事マニアやオカルトが好きな方々へ(笑)
興味ない方はいいです(笑)
あともう1つ。先程、後述すると書いた謎について。
これは都市伝説というか、信憑性に欠ける話も混ざってるんだけど。
僕はよく、国籍に関係なく当時の体験談として色んな戦争ドキュメントを
YouTubeなんかで視聴しているが、
米兵の体験談には、やはり東京ローズの話題がよくあがる。
その中で「もしかしたら、東京ローズは我々の極秘任務を事前に知っていたのでは?」というのが、チョコチョコと体験談として語られてるのがある。
1945年の東京大空襲に参加したB29パイロットは、
「ナビゲーターが『おい!これを聞いてみろよ!』と言うんで聞いてみたら、東京ローズが火にまつわるヒット曲ばかり流してたんだ。
思わず『俺等の任務、バレてないよな!?』って言ってしまったよ」
1943年のガダルカナル島攻撃に参加した海兵隊員は、
「攻撃に向かう船上で東京ローズを聞いたが、その中でガダルカナル島攻撃の事を言ってたんだ。
どうして我々の極秘の作戦を彼女は知ったんだ?気味が悪かったね。」
マッカーサーも回想記の中で
「私がまだコレヒドール島にいた頃。
夜ごと、敵は誘惑的な東京ローズを使って、アメリカの援軍は他に向けられており、
フィリピンの運命は敗北と死だと、生傷をこするように繰り返した」
この後、本当にマッカーサーはフィリピンで敗北。命からがらオーストラリアに脱出する。
また、こんな凄い話も。とある夜の放送。
「第509部隊の爆撃機は、B29の尻にRのマークがあるから、私達の高射砲部隊はすぐに見分けられるわ。
死なないうちに帰りなさい」
と、放送内で部隊を名指しで脅した。
テニアン島の第509混成部隊。勘の良い方はすぐにピンとくるはず。
そう、あの原爆を落としたアメリカ軍の最高機密、極秘の中の極秘の部隊。


でもこれは、ちょっと信憑性に欠ける話
本来の第509混成部隊のマークは、丸に矢印←。

原爆投下時は特殊任務だと悟られないよう、よく日本に通常爆撃任務に来てた第6爆撃隊のRにして、カモフラージュしてたから、
第509部隊がRだというのはデマなんだけど、
この他にも自分達の作戦を東京ローズが放送してたという証言が色々あって。
この事が、東京ローズが東條英機の愛人説や、色んな情報工作員が関与してるのでは?との謎が生まれた訳である。
それについて色々な謎をまとめた本があるらしく、ちょっと興味が湧いたが
作者がノストラダムス信者だったんで(笑)
やめておこうと思う(笑)
信じる、信じないは貴方次第!(笑)
ホントに最後まで読んでくれた方々。
ありがとうございました!!
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