浅倉卓弥著。
本文より
『「うん。でもね、私は最近こう思うの。違うな、わかった気がするのよ。
体が生きているということと心が生きているということは実はまるで別々のことなの。
同じ道をたどって理解できることでは決してないの。
肉体は仕組まれた命令に従って活動しているのかもしれない。
けれど心は違う。それは全然別の理論の、全然別の体系の中で捉えて始めて理解できることなのよ」』
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辻村深月著。
『「自分にないものは、他人が持っているからこそよく見えるの。
自分がそれを持った途端、みるみる価値が失せていく。そういうもの」』
辻村深月を読んでいると必ず作中のどこかで、
納得できるというか共感できる部分があります。
今回はこの月子の台詞です。
隣の芝生は青く見えるといいますが、
自分も一旦青い芝生を手に入れてしまうと、
もう芝生への興味を失ってしまうでしょう。
価値が . . . 本文を読む
米澤穂信著。
目が覚めた時、僕は自分が生まれないはずの世界にたどり着いていた?
見知らぬ姉のサキと元の世界に戻る方法を探しているうちに、
一つの真実が明かされた……。
自分が知っている世界と少しずつ違っている自分が存在しないはずの世界。
この世界で過ごすうちに、自分の世界で起きた出来事の詳細が明かされる。
最後に『僕』が選んだ選択肢は……。
さすがに米澤穂信だけあって、細かいところに伏線が . . . 本文を読む
飯田雪子著。
結婚を直後に控えた千晶は一人でバイクに乗って旅に出る。
『彼』に逢いに行くために……。
その旅の行き着く先は?
その旅の目的地は?
すっっきりとした小説、とでも言いましょうか。
読了後の爽やかさが素敵です。
旅の最後に千晶を待ち受けていたのは……。
爽快感があふれる小説でした。 . . . 本文を読む
小野不由美著。
帝都東京。
新しい時代が始まって29年が経とうとしていた。
しかし、そこはすでに人の時代ではなかった。
火炎魔人・闇御前・魂売り。
奇妙な連続殺人が幕を開ける。
十二国記シリーズでおなじみの小野不由美。
らしさが十二分に発揮された作品ではないでしょうか。
物語を読み進めるにつれて、
惹きこまれていきます。
妖しい世界へ。 . . . 本文を読む
内井惣七著。
最近ちょっとダーウィンに興味を持ったので。
岩波新書です。
進化論において、ヒトはさまざまな祖先を経て形成されるわけですが、
神の教えでは『ヒト』は特別扱いされていました。
それを打ち破ったのがダーウィンなわけですが、
そこに至るまでの過程が書かれています。 . . . 本文を読む
西加奈子著。
実は前に読んだことがありました。
というか読んでいて気がつきました。
友達に借りたのかな?
なんでもよくできた兄。
しかしあることがきっかけで死んでしまった。
その後に家族に訪れる変化。
きっとこれは再生の物語なのだと思います。 . . . 本文を読む
三雲岳斗著。
大学生のスカこと高須賀克志と女子高校生の斎宮瞑によるミステリー。
殺人現場の写真撮影に執着するスカと、理想的な生徒会長を演じ続ける瞑。
彼らの前にいくつもの事件が起こる……。
とても良いコンビのスカと瞑。
皮肉ではありません。
もしシリーズものになるなら、次も読んでみたい。
彼ら二人の先に何が続いていくのかを知りたいから。
. . . 本文を読む
野中柊著。
勘吉と沙可奈、そして猫のチビコの物語。
引越しを中心とする日常が描かれます。
ずっと積読になっていた一冊。
読んでみたら以外にあっさりと読めました。
なんでずっと置いておいたのだろう?
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