2号機で爆発音 従業員が退避
経済産業省の原子力安全・保安院や東京電力によりますと、15日午前6時ごろ、福島第一原発2号機で、原子炉が入っている格納容器の圧力を調整するサプレッションプールと呼ばれる設備の付近で爆発音がしました。この直後、設備の中の圧力が急速に下がったことから、原子力安全・保安院は、詳しいことは分からないものの、この設備に損傷があったものとみています。爆発音の確認の直後に、福島第一原発の敷地の周辺では965.5マイクロシーベルトの放射線の値を計測し、この値は国に緊急事態を知らせる基準を超えており、原発の所長の判断で一部の従業員の退避を始めたということです。対象となったのは、原子炉を冷却する作業に直接従事していない作業員で、原子力発電所内の安全な場所に移動しているということです。これについて、原子力安全・保安院は「まだ詳しいことが分かっていない。仮にサプレッションプールという設備に穴が開いているとした場合、壊れている場所によって、液体か気体によって漏れ方が変わってくる」と述べました。また、2号機では、水位が低下して燃料棒全体が露出した状態が続いていたとみられますが、その後、水位が若干回復し、核燃料が水面から2.7メートルほど露出した状態になっていることが分かりました。露出している長さは核燃料全体の半分程度に当たり、東京電力では、引き続き原子炉に水を注入する作業を続けることにしています。