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日々の生活の中で印象に残ったあらゆる場面を大切に切り取っていきます。

『眠れる森』

2010-05-24 22:43:52 | ドラマ
連続ドラマ 1998年10~12月放送

ストーリー 恋人・輝一郎(仲村トオル)との結婚を控える実那子(中山美穂)の前に,彼女の素性を知り尽くす謎の青年・直季(木村拓哉)が現れる。それを機に,彼女の過去に隠された殺人事件の謎が明らかになっていく。

出演 中山美穂,木村拓哉,仲村トオル,ユースケ・サンタマリア,本上まなみ,横山めぐみ,夏八木勲,岡田真澄,原田美枝子,陣内孝則他




 今作を超えるミステリー作品は今後もつくられることはないだろうな・・・。


 最近,ちょっと“昔自分が見ていたドラマを見直そう月間”が去年の秋から続いてまして(笑)だって,ここのところのリアルタイムの連ドラが全然面白くないんだもん1クールで1本見てればいいくらいだし

 この『眠れる森』もその1本。

 放送当時,誰が真犯人なのかの謎解きでほんと話題になったし,みんな夢中になって毎週見てましたよね~。私もその1人。

 今回久々に見直したけど,やっぱり今作を超えるミステリードラマは今後もつくられることはないんだろうなと改めて実感しました。もう全てが完璧!脚本からキャストから音楽からどれをとってもこんなにクオリティが高いミステリードラマなんかこの『眠れる森』以降は見たことないもん!

 放送当時は中学生だったので,ただ真犯人はいったい誰なの?ってことだけしか考えてなかった気がするけど,今回久々に見たら最終回でメチャメチャ泣いた(笑)真犯人が時効成立寸前に明らかになって,0時になったクリスマス・イブの瞬間のたくさんのカメラのフラッシュ攻撃で美那子がついに犯人の顔を思い出して驚愕する場面からのラスト30分はほぼ泣きっぱなしでした

 だって,あまりにも残酷すぎるでしょあんな辛くて残酷な過去とこれからも向き合って生きていかなければいけない美那子を思うと悲しくなっちゃって・・・。そして,追い討ちをかけるように最後に直季だってあんな結末になっちゃうし・・・。

 この直季の結末はキムタクの提案だったらしいですけど。野沢尚さんの最初の結末はこういう展開ではなかったみたいですが,キムタクの提案でああいう結末にしたと,たしかノベライズに書かれてた気が

 ミポリンもキムタクもこういう抑えたシリアスな感じの演技のほうが合ってるんじゃないかなぁと思ったなぁ。いつもぶっちゃけ演技ばっかりしてるキムタクは正直どうなの?って思うけど,この『眠れる森』のキムタクの演技はほんとに上手いと思うなぁ,ちょっと悔しいけど(笑)あとユースケさんも良かったなぁ。あの直季の目の前でビルから飛び降りる最後のシーンは最高に良かったです。泣けたもん

 で,やっぱりなんといっても仲村トオルさんの最終回での怪演には見事にヤラレましたね~。もうこれの影響でその後,仲村トオルさんをフツーに見られなくなっちゃったんだからあまりにも輝一郎の豹変ぶりがその後も頭から離れなくて,優しいパパだったり旦那さんを演じていても,絶対なんかあるでしょ~?ってどんな作品を見てもそう感じちゃうようになっちゃったんだから。もう最終回前までの陣内さんのせっかくの怪演が見事に吹き飛ばされちゃって,陣内さん演じる国府がフツーに見えちゃったよ

 そして,私の中では『眠れる森』っていったらやっぱり竹内まりやさん。

 まりやさんがドラマや映画の主題歌を手掛けるときは必ずその内容とリンクさせて詩を書くことが有名だけど,この『カムフラージュ』はほんとに詩が深い。製作記者会見でキムタクが“謎を解くカギは主題歌の詩にある”と云ったそうですが,ほんとにこれよく読むと真犯人が分かっちゃうんですよ!パッと見,これって美那子と直季のことでしょ?って思うけど,別の意味にも捉えることが出来ちゃう。それに実際ドラマの中のセリフのフレーズが同じようなニュアンスで使われてたりするから,ほんとに深いんですよ。(あっ,ちなみにあのオープニングの達郎さんの多重コーラスは監督さんからのリクエストだったそうです)タイトルバックの森の幻想的で神秘的な雰囲気ともピッタリで個人的にも大好きな曲


 第3幕の冒頭~タイトルバック




 そう考えると,野沢尚さんのこんなミステリー作品をもう見ることも読むことも出来ないんだと思うとほんとに残念です

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