G20サミットも終わり、大阪市内も普段の活気が戻ってきました。
世界の要人が集まる会議のゆえに、安全への配慮は飛び抜けて
厳しいものでしたが、そうした中、会議の結果が素晴らしいものに
なってくれることを祈るばかりです。
でも大阪人特有(?)の「野次馬根性」で、私の知人はわざわざ
トランプ大統領の宿泊先まで出掛け、その車列を見に行った人
も いますし、別の方は偶然見た車列が「サウジアラビアの皇太子」
だったと言ってました。でも詳しく聞くと、白い民族衣装を着た方々
だったそうで、確証はないようでした。 と言うのも、サウジアラビア
の御一行様は総勢1,000人もおられた そうで、同じ民族衣装の
方々(王族なんでしょうか?)なので 私たち日本人には見分けが
つきませんからね・・・。
とにかく大きな問題も無く、無事終了して何より良かったです。
さて、7月となり今年前半に関与した事例を少し書かせて頂きます。
私が所属している大阪府不動産コンサルティング協会から指名を
受けて、現在、八尾市の空き家対策等審議会のメンバーとして
委嘱されています関係上、八尾市に限らず大阪市内の行政からも
様々な空き家に関する問題のご相談を受けています。
皆さんもご存じの通り、「空き家」になっているには、
それ相応の 理由があります。
相続した物件に自分で住むことが無いので、そのまま放置、
しかも家財道具はそのまま残っているので(片づけていない)
賃貸として貸せない。その上、リフォームするのも原資が無い、
など様々な事情もお持ちです。
さらに何年も、いや何十年も前に亡くなったお爺さんやお婆さんの
登記のままで放置しているケースが多く見受けられます。
親御さんが御存命なら、まだ少しは事情もわかるようですが、
いとこ同士や、またいとこの代にまで広がって行っていると、
何から、どこから手を付ければ良いのかさえ、わからず「そのまま」
放置というケースが大半ではないでしょうか?
「何とかしないといけない」と思っていても、関係者全員がお互いに
「見て見ないふり」して、時間の経過とともに『問題解決』への
ハードルがどんどん高くなって行っているのが現状です。
そうした中、今年実際に相談を受けた例ですが、超ご高齢の方から、
区役所から「警告書」が届いて、何から手をつけたら良いのか?と
の連絡を受けました。 内容は、20年前までその相談者も当該物件
に居住されてましたが ご両親が相次いで他界され、
ご自身も高齢となったため(驚くほど ご長寿な家系のようで)
区役所や民生委員の方からヘルパーさんや デイサービスを受け
やすい所(公営住宅)への移住を勧められ、転居 して、当該物件は
長らく空き家として放置してきたそうです。
連棟の、(おそらく大正時代に建てられたであろう)木造住宅で、
昨年の台風や地震の影響を大きく受けた様子が外観からでも
ハッキリ わかる状態です。
そこで、まず第一段階として、現在の所有者を明らかにするために
「相続登記」を提案し、業務を受けて頂く司法書士の先生
をご紹介しました。 その際、登記簿上の登記名義人は20数年前に
お亡くなりになった お父さんのままでしたので、その子供たち
(中には既にお亡くなりに なられて方もいましたが)の戸籍集めから
始めて頂き、司法書士の 先生には、かなり御苦労をお掛けしましたが、
約二カ月くらいで 書類を揃えて頂き、無事登記が完了しました。
その間、新たに「所有者」となるご高齢の方と何度もご意向や
ご希望を繰り返しお聞きして、諸般の事情を考慮した結果、
最終的に 「売却」をご本人が決められました。
しかし、いざ売却という手順を進めかけると、突如「何十年も昔の
兄弟姉妹間の諍い」がご本人の脳裏に浮かんだようで、お話の内容が
現在の状況から全く無関係な「昔の争いごと」が日々、頭の中に増幅して
そればかりに執着したご様子になってしまい、最後はご親族の方も、
私との連絡さえ 取れなくなり、一人「殻に閉じこもる」状況になりました。
(後半に続く。)