rhythm & time のレッツゴー医大生!!

医学部の6年間は長いようで短い。今のうちに等身大の自分を綴っておこう。未来の私は、学生時代の自分に何を思うのだろうか。

しばし・・・。

2006年10月24日 01時06分53秒 | 日常
定期テストにCBT。
そろそろ本気で勉強しないとね・・・。

ちゅうことで
しばらくの間、ブログの方をお休みいたします。

また12月の上旬から書き始めようと思うので是非見てください!
(コメントは随時待ってま~す♡)


それでもクリックしてくれる人はマジ素敵★
一日一回押してくり!



(西浜の夕暮れ-2006.10.8)

田中将大(駒大苫小牧) 『最高のヒーロー』

2006年10月04日 18時45分25秒 | 日常
今年の夏は、あまり日本にいられなかった。
おかげで、毎年かじりつくようにして見ている夏の高校野球も、帰国した日にはもう決勝戦当日であった。

「へぇ~、今年も駒大苫小牧かぁー。すごいな、本当に三連覇しちゃうのかな。」

そう、今年の駒大苫小牧には実に73年ぶりの夏の甲子園三連覇がかかっていた。
対するは西東京代表の早稲田実業。甲子園に出場するたびに善戦はするものの、優勝経験は無く、初の優勝を狙っている。

公式戦48連勝中の王者、駒大苫小牧。エースの田中将大は世代最強の投手として日本中の高校球児に研究され、そして目標とされてきた。

田中将大に勝たなければ日本一にはなれない、と…。



そして、2006年8月20日。13時01分。
運命の決勝戦。
戦いの火蓋は切って落とされた。

前評判どおりの壮絶な投手戦。
両チーム得点できぬまま終盤の8回へ。
8回表、駒大苫小牧の攻撃。一死から三木がバックスクリーンへソロ本塁打を放ち、均衡を破る。
駒大苫小牧が3年連続の全国制覇をぐっと近くへ引き寄せたその直後。8回裏一死から出塁した早実のランナーがレフトの悪送球も重なり、ホームへ生還し、勝負の行方は振出しに戻る。
その後、1-1のまま延長戦に突入。両チームともチャンスは作るものの、得点することはできぬまま延長15回が終了し、規定により37年ぶりの決勝戦引分け再試合へ。


翌8月21日。13時02分。
甲子園球場に試合開始のサイレンが響き渡る。

早実の先発は斎藤佑樹。今大会を一人で投げ抜いてきた早実のエースだ。
前日の疲れを全く感じさせない140キロ超の直球と、キレのある変化球で三振の山を積み上げる。
対する駒大苫小牧の先発は前日と同じ2年生の菊地。
1回裏、その菊地が失点し、田中は早々とマウンドへ上がった。前日に165球を投げていた田中。さすがに疲れが滲み出ていた。
研究し尽くされていた田中の球に、前日は合わせられなかった早実のバットが合い始めていた。
田中は2回、6回、7回と失点を重ね、ついに試合は9回へ。
1-4。3点差を追って駒大苫小牧、最後の攻撃。無死で三木が出塁すると続く中沢がバックスクリーンへ2ラン本塁打。3-4に追いあげ、王者の意地を見せる。
しかし、後続が倒れ2死。
日本中が息をのんで見守る中、田中が最後のバッターボックスに入った。
2日間壮絶な投げ合いを繰り広げてきた2人が、今、18,44メートルを隔てて静かに向き合う。
そして、カウント2-1からの7球目。斎藤の放った144キロの直球に田中のバットが空を切った。

大歓声の中、早実ナインが右手で1をかざしながらマウンドに集まり、喜びを爆発させる。
少しだけ肩を落とした田中は、小さく笑い、そっとマウンドの方へ視線をやった。


2日間。5時間33分に及ぶ熱闘。
最後の最後までチームメイトを、そして勝利を信じて戦った田中将大の夏が終わった。


体調を崩しながら臨んだ今大会。
決勝当日も体調は良くなかった。しかし、それでも田中はマウンドに立ち続けた。
試合後に、マスコミに、ベンチ裏で吐いていたことを問われても、「もう終わったこと。言い訳にしたくない。」と言い切った。
3-4で敗れた王者、駒大苫小牧。しかし、4失点のうち、田中の失点は3。1回もたずしてKOされた菊地ではなく、田中が最初から投げていれば、もしかして3-3で9回を終え、延長戦の末に勝利を手にしていたかもしれない。しかし、田中はそんな言葉は一言も発さなかった。いや、そもそもそんなふうには微塵も思っていないだろう。チームメイトを信頼し、チームの為に投げてきた真のエースなのだから。
だからこそ、「斎藤君の方が数段上でした。」と、いつもと変わらない顔で相手の斎藤投手を称えていたのだろう。


研究し尽くされるのが王者の宿命。
それでも、勝ち続けるのが王者の使命。


惜しくも夏3連覇の夢は叶わなかったが、田中将大は、間違いなく私の今年最高のHEROとなった。



スポーツライター風に書いてみました。応援よろしくお願いします♪



(田中将大投手-駒大苫小牧)