姫路界隈ポタリング

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北条の五百羅漢を検証する(その3)

2012-02-14 20:43:47 | Weblog
遅くなりましたが,北条の五百羅漢を製作年代から検証します。

加西市を中心に点在する石仏を検証する中で、五百羅漢に似ていると思われる石仏のパターンを見つけました。

石仏に、慶長、元和、慶安,寛文、貞享、享保の紀年名を確認しています。

それぞれ紀年名が下がるにつれて、石仏の表情が簡略され、凹凸の少ないのっぺらな彫刻に変遷しています。

市内羅漢寺門前の仁王像に慶長

山下町の常行院墓地内に元和

同じ山下町の寺院に慶安、

市内両月町と姫路市山田町福田寺墓地内に寛文年紀名の酷似した石仏

同じ山田町牧野に貞享年紀の石仏があり、北条鉄道長駅近くのお堂によく似た石仏がお祀りされています。

加西市上宮木町には享保年紀の石仏、姫路市香寺町溝口松山墓地,船津町宮脇の墓地にその影響を受けたと思われる六地蔵さんがお祀りりしてあります。

製作時代を仮に、慶長期を1期、元和~寛永を2期、慶安~寛文を3期、貞享~正徳を4期、享保~を5期に仕分けしてみました。それ以後の石仏は現在と同じ凹凸がある写実的な表情になっていくのです。

元和から享保まで、約120年という長い期間だが、一つの伝統継承期間としては、そう特別長いということはない。

陶芸の世界では楽家のように400年以上継承されてきた事例もあります。

次回は最終結論を出したいと思いますが、皆さんが期待するほどの結論ではないこと述べさせていただきます。」