意凍ism ~イコオル・イズム~

個人的な日記のようなメモと、H20で大殺界を抜けた土星人(+)としての生き様を、気楽に書き連ねていこうと思います。

映画「レスラー」見た

2009年06月29日 23時22分27秒 | つぶやき
なんか、切ない。

三沢光晴の逝去を胸に秘めながら見ると、なおさらツラい。

決して三沢は、ランディ・ラムではなかった。

ファンを、仲間を、そして何より、家族を省みないことは無かったんじゃないかと思う。

しかし、リングでファンに最高のパフォーマンスを見せるため、体を酷使し、命を削っていたことには変わりなかった。

さらに三沢を意識しないでいられないのは、まさにラムのようなレスラーを作らないような業界を目指していたからだ。

そういう意味では、ラムはまだ恵まれている方かもしれない。

過去にはスーパースターとして君臨し、ピークを過ぎた晩年も、ボーイズにリスペクトされながらリングでファンの歓声を浴びている。

しかし、むしろそうはなれずに、プロレス業界からは離れたところで、ひっそりと晩年を過ごすレスラーも少なくないはず。

レスラー崩れで、体を壊し、ロクな仕事につけず、普通の人生の送り方を忘れ、果ては犯罪やドラッグに手を染めてしまう人も、稀だがいる。

もっと言えば、キラキラしたリングの世界を忘れられず、現実に戻れないレスラーもいるだろう。

そうならないよう、三沢は、リタイヤしたレスラーが安心して第二の人生が送れるような体制を作ろうとしていたのではないか。

道半ば。
本当に、無念だと思う。

だが一方で、ラムの最後のリングでのマイクアピール。
ギミックではない、魂の言葉。
バカとは分かっていても、安泰な生活を捨てても、ファンの歓声がある限りリングの魅力を捨てきれない。

そういうレスラー。
プロレスファンをキライじゃない。
むしろ求めちゃってるよな。