気持ちが沈みかけたとき、もやもや心がふさぐとき
お気に入りの詩を音読したり、美しい絵をながめたりすると、気持ちが上向きになることはある。
自分だけの「常備薬」だ。
自分で自分を励ますときの方法として、声に出して本を読むことは有効だと思う。
だけどもそれは「自分に」であって、よそさまに聞かせてもよいかどうかは別だ。
声の仕事をしている人は言葉の持つ力を良く知っている。
絵本や詩を使って、他者を励ましたいという「善意」を持っておられる。
それは、尊いことだと思う。
けれども、言葉で、物語で元気づけるなんてことは、心理学とか精神医学とか専門的な学びが土台がないと、裏目になることもあると思うな。
自分の心だって、細部まで把握できてないのに
ひとの心のひだを刺激して、大丈夫なん?
寂しい気持ち、つらい気持ちに寄り添う本を教えて欲しい。
って、尋ねられた。
なんか、だれかに絵本を読んであげるということが、特別いいことみたいに思われているんかも。
けど、その誰かとの関係性にもよるよねぇ。
寂しさやつらさに寄りそいたいなら、その人の話を「うんうん」って相槌打ちながら最後まで聞いてあげるのが一番いいんじゃないかと思う。
アドバイスとか、卑近な例を教えるとか、ちょっといい話を聞かせるとか、そんなことはしない。
ただただ、「うんうん、そうなんだ」とじっと聞いてあげる。
話しているうちに、本人自身のなかで気持ちの整理がつく場合がある。
そこから事態打開の糸口が本人の中で見つかることが、いいと思う。
絵本は「薬」じゃない。
絵本は楽しみ。
心の栄養。 心の基礎体力を作るものでしょ。
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