写真は中台堰から見た「椎津新田大橋」
残土を約10m入れて堰を埋め、橋の下は2~3m空ける計画
今年に入って明らかになった残土処分場の計画は、平成通りにかかるアーチ型の橋の下にある中台堰を埋めてしまう計画であることがわかりました。
しかもこのため池は市有地。
市有地である堰を一事業者の利益のために、ただで埋めてしまう、という前代未聞の計画です。
市では堰に橋を架ける前に環境アセスメントを行い、その結果、貴重種が発見され、環境保全のために、真中に橋脚の無いアーチ型の橋とした経緯がありました。平成15年にはようやく橋が完成したのに、4年後の平成19年には残土処分の計画が持ち上がったこともわかりました。
市の責任が大きく問われています。
この計画は事業区域が12ヘクタール、処分される残土量は105万㎥(10tダンプで約19万台分)と膨大であり、住宅のまじかで行われ、しかも耕作中の畑まで含まれます。
地元では井戸水の枯渇や汚染の心配、生活環境の破壊など、何ら住民にはメリットはない、として反対の声があがっています。
市議会には、「残土の埋め立てを認めないことを求める陳情書」を出しました。
この3月議会において、全会派が「残土処分には反対する」立場から質問をしたにもかかわらず、提出した陳情は「継続審査」となりました。
陳情には賛成をしてほしかった!
陳情書はこちら。↓
http://www.i-shiminnet.org/1shiryou/chinjousho.pdf
県の環境部に対しても、地元の方々が計画撤回の申し入れを行い、県議会には「残土処分の許可をしないことを求める請願」も出しました。その結果、県議団の地元視察が行われ、先日、県の指導により、事業者による2回目の地元説明会も開かれました。
この場で、市原市発行のチラシ「土地所有者の皆様へ」を、住民の方々に配りました。
残土を埋めた後、汚染土が見つかったり、土砂崩落があった場合には事業者とともに土地所有者にも「原状回復」の責任が生ずる、という内容のチラシです。
本来なら、こういう情報は市環境部が地元に対して配布し、報せることが基本なのに、それを怠り、結局地元住民が当日配布したわけです。これまでに2回行われた地元説明会では、事業者からこの説明は無く、住民は地権者責任を知らない人が多くいたことも判明しました。
井戸の問題、水、堰を含む環境破壊の問題、橋の強度が保たれるのか、など、市も地権者の一人として、協議に積極的に参加することが必要です。
県議会に出した請願「中台堰及び谷津田への残土埋め立てを許可しないことを求める請願」はこちら。↓
http://www.i-shiminnet.org/1shiryou/seiganbunsho.pdf
3月12日の常任委員会では公明党、民主党、自民党からの質疑があり、委員全員の意向で「継続審査」となりました。
(市民ネット、共産党会派の委員がこの常任委員会にはいないので、質疑ができませんでした)
※継続審査とは?
継続して調査・検討すべきとして、請願等に対して、賛成、反対の態度を保留し、次回の議会で引き続き審査すること。
写真は自宅の前で、民主党県議団に説明をする地元の方々