今回の記事は『E.T. 20周年アニバーサリー特別版』(2002年、監督:スティーヴン・スピルバーグ)です。
言わずもがなのハートフルSFファンタジーの歴史的傑作。間違いなく20世紀映画史に残る1本でしょう。
今回はその特別デジタル・リマスター、数々の未公開映像や、最新CG技術による驚異のVFXで蘇った「20周年アニバーサリー特別版」です。
第2回午前十時の映画祭上映作品。
■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
杉が生い茂る森のなかに、円形の宇宙船が着陸した。
探索のため宇宙人たちは船外へと出るが、物音を聞きつけて向かってくる人間たちに驚き、宇宙人は船へと戻り、飛び立ってしまう。
ところが、ひとりだけ逃げ遅れた宇宙人がいた。
彼は森の近くに住む少年エリオット(H.トーマス)に見つかるが、エリオットは宇宙人をかくまった。
かくして宇宙人と少年たちとの無垢な交流がスタートする。
これはぼくと、ぼくのトモダチとのお話
■感想
E.T.は子供の頃に確実に1回は観たことがある。
ただし途中まで+英語版(字幕なし)という制限が付いています…。
(英語の授業か何かで観せられました。確かに今見るとエリオット少年のセリフなどはかなり優しい英語が使われていて聞き取りやすいのでリスニング学習には最適な教材なのかもしれない)
観たという記憶だけは確かなのですがストーリーは全く覚えておらずほぼ初見に近い感動を味わえたと思う。
この映画はとにかく素敵な映画です。
映画史に残るファミリー映画を選べと言われたら本当にたくさんの方がE.T.を挙げるのではないでしょうか。
物語は地球に取り残された異星人E.T.とエリオット少年との心温まる交流を描いたもので、言ってしまえばシンプルかつベタ。
けれどこういうシンプルなものほど直球で心を打つ感動を観客に与えられるのかもしれない。
あまりにも有名なテーマ曲は聞いているだけで胸が高鳴り目頭が熱くなるほどの名曲です。それが映画の盛りあげるべきシーンに効果的に使われているため、鳥肌が立つぐらいに感動してしまう。
流石はスピルバーグ監督、映画の見せ方が本当に上手いと感嘆せざるを得ません。
映画の1シーン1シーンがあまりに純粋すぎて心打たれてしまう。
例えば、E.T.が故郷の星へ通信しようとするのをエリオット少年が手助けしてあげるシーン。何とかE.T.の望みを叶えてあげたいと張り切るエリオット少年ですが、日が暮れてからポツリと本音をこぼす。「地球で一緒に暮らそうよ」というあまりにも純粋な言葉にキュンときてしまう。
何だかんだで兄のマイケルがいいお兄ちゃんだったのも素敵だった。
最初はアホっぽい兄だとか思ってしまいましたが、E.T.を庇う弟のエリオットに協力してあげ、E.T.とはぐれ弱りきって帰ってきたエリオットの「E.T.を探して」というお願いも必死にきいてあげる。E.T.とシンクロしたエリオットが一緒に病気にかかってしまった時には本気で心配し、終盤には弟の願いを叶えるため免許取り消しも覚悟の上で車ごとE.T.強奪という無茶もやってのけている。
本当に心底弟のことを心配し頼みを聞いてあげる。これは良いお兄ちゃんだ。弟を溺愛しているという感じの兄ではないですが兄の愛を強く感じます。
ちなみに妹のガーティーを演じているのはドリュー・バリモアなんですね!
E.T.出演当時はまだ7歳。ちょっと驚きのキャストです。
今ではもう超有名女優としての地位を確立している彼女の子供の頃の演技なんて初めて観ました。
スピルバーグ監督自身もお気に入りのシーンだと言っている自転車で空を飛ぶシーン。
作中に2回あるのですが、最初の月をバックに空を飛ぶシーンはきっと誰もが目にしたことがある有名なシーンでしょう。
E.T.を観たことない人でもアンブリン・エンターテインメントのロゴマークとして使われているのでどこかで見たことはあるかもしれない。
空へ飛び上がるシーンの1回目2回目ともに胸の高まりとワクワク感が凄すぎる。本当に素敵なシーンだと思う。
ラストシーンも凄い。
E.T.がエリオット少年のおでこを指さし
「I'll be right here. (ずっと、ここに、いるよ)」
という別れのシーンは、僕の中でも上位に君臨する別れの名シーンです。
※今回の記事とは関係なさ過ぎるので自主反転。ネタバレではありません。
(別れのシーンが忘れられない映画は多い。そのひとつに
Darling if I fade away, You are in my heart.
Please remember.There'll never be Good-bye.
(私の命は終わっていくけれど、あなたは私の中で生き続ける。
決して忘れないで。さよならなんてないのだから)
という最高の歌詞にティマの想いを託した『メトロポリス』も僕の中では忘れられない屈指の別れの名作映画。
今回のレビュー対象では無いので多くは書きません。)
E.T.は、世代や性別、また観た時の自身の年齢などにも関係なく映画を観た全ての人に純粋な感動と興奮を味わわせることのできる不朽の名作です。
↓予告編・字幕なし20周年アニバーサリー特別版
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)
■Link
+⇒公式HP(Japanese)※午前十時の映画祭特設ページです。
+⇒E.T. 20周年アニバーサリー特別版 - goo 映画
+⇒第2回午前十時の映画祭レビュー記事一覧
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言わずもがなのハートフルSFファンタジーの歴史的傑作。間違いなく20世紀映画史に残る1本でしょう。
今回はその特別デジタル・リマスター、数々の未公開映像や、最新CG技術による驚異のVFXで蘇った「20周年アニバーサリー特別版」です。
第2回午前十時の映画祭上映作品。
■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
杉が生い茂る森のなかに、円形の宇宙船が着陸した。
探索のため宇宙人たちは船外へと出るが、物音を聞きつけて向かってくる人間たちに驚き、宇宙人は船へと戻り、飛び立ってしまう。
ところが、ひとりだけ逃げ遅れた宇宙人がいた。
彼は森の近くに住む少年エリオット(H.トーマス)に見つかるが、エリオットは宇宙人をかくまった。
かくして宇宙人と少年たちとの無垢な交流がスタートする。
これはぼくと、ぼくのトモダチとのお話
■感想
E.T.は子供の頃に確実に1回は観たことがある。
ただし途中まで+英語版(字幕なし)という制限が付いています…。
(英語の授業か何かで観せられました。確かに今見るとエリオット少年のセリフなどはかなり優しい英語が使われていて聞き取りやすいのでリスニング学習には最適な教材なのかもしれない)
観たという記憶だけは確かなのですがストーリーは全く覚えておらずほぼ初見に近い感動を味わえたと思う。
この映画はとにかく素敵な映画です。
映画史に残るファミリー映画を選べと言われたら本当にたくさんの方がE.T.を挙げるのではないでしょうか。
物語は地球に取り残された異星人E.T.とエリオット少年との心温まる交流を描いたもので、言ってしまえばシンプルかつベタ。
けれどこういうシンプルなものほど直球で心を打つ感動を観客に与えられるのかもしれない。
あまりにも有名なテーマ曲は聞いているだけで胸が高鳴り目頭が熱くなるほどの名曲です。それが映画の盛りあげるべきシーンに効果的に使われているため、鳥肌が立つぐらいに感動してしまう。
流石はスピルバーグ監督、映画の見せ方が本当に上手いと感嘆せざるを得ません。
映画の1シーン1シーンがあまりに純粋すぎて心打たれてしまう。
例えば、E.T.が故郷の星へ通信しようとするのをエリオット少年が手助けしてあげるシーン。何とかE.T.の望みを叶えてあげたいと張り切るエリオット少年ですが、日が暮れてからポツリと本音をこぼす。「地球で一緒に暮らそうよ」というあまりにも純粋な言葉にキュンときてしまう。
何だかんだで兄のマイケルがいいお兄ちゃんだったのも素敵だった。
最初はアホっぽい兄だとか思ってしまいましたが、E.T.を庇う弟のエリオットに協力してあげ、E.T.とはぐれ弱りきって帰ってきたエリオットの「E.T.を探して」というお願いも必死にきいてあげる。E.T.とシンクロしたエリオットが一緒に病気にかかってしまった時には本気で心配し、終盤には弟の願いを叶えるため免許取り消しも覚悟の上で車ごとE.T.強奪という無茶もやってのけている。
本当に心底弟のことを心配し頼みを聞いてあげる。これは良いお兄ちゃんだ。弟を溺愛しているという感じの兄ではないですが兄の愛を強く感じます。
ちなみに妹のガーティーを演じているのはドリュー・バリモアなんですね!
E.T.出演当時はまだ7歳。ちょっと驚きのキャストです。
今ではもう超有名女優としての地位を確立している彼女の子供の頃の演技なんて初めて観ました。
スピルバーグ監督自身もお気に入りのシーンだと言っている自転車で空を飛ぶシーン。
作中に2回あるのですが、最初の月をバックに空を飛ぶシーンはきっと誰もが目にしたことがある有名なシーンでしょう。
E.T.を観たことない人でもアンブリン・エンターテインメントのロゴマークとして使われているのでどこかで見たことはあるかもしれない。
空へ飛び上がるシーンの1回目2回目ともに胸の高まりとワクワク感が凄すぎる。本当に素敵なシーンだと思う。
ラストシーンも凄い。
E.T.がエリオット少年のおでこを指さし
「I'll be right here. (ずっと、ここに、いるよ)」
という別れのシーンは、僕の中でも上位に君臨する別れの名シーンです。
※今回の記事とは関係なさ過ぎるので自主反転。ネタバレではありません。
(別れのシーンが忘れられない映画は多い。そのひとつに
Darling if I fade away, You are in my heart.
Please remember.There'll never be Good-bye.
(私の命は終わっていくけれど、あなたは私の中で生き続ける。
決して忘れないで。さよならなんてないのだから)
という最高の歌詞にティマの想いを託した『メトロポリス』も僕の中では忘れられない屈指の別れの名作映画。
今回のレビュー対象では無いので多くは書きません。)
E.T.は、世代や性別、また観た時の自身の年齢などにも関係なく映画を観た全ての人に純粋な感動と興奮を味わわせることのできる不朽の名作です。
↓予告編・字幕なし20周年アニバーサリー特別版
映画データ | |
---|---|
題名 | E.T. 20周年アニバーサリー特別版 |
製作年/製作国 | 2002年/アメリカ |
ジャンル | SF/ファンタジー |
監督 | スティーヴン・スピルバーグ |
出演者 | ディー・ウォーレス ヘンリー・トーマス ピーター・コヨーテ ロバート・マクノートン ドリュー・バリモア K・C・マーテル ショーン・フライ トム・ハウエル エリカ・エレニアック、他 |
メモ・特記 | 第2回午前十時の映画祭上映作品 音楽:ジョン・ウィリアムズ ※下記受賞は1982年製作当時のもの アカデミー賞:作曲賞・視覚効果賞・音響賞・音響効果編集賞受賞 全米批評家協会賞:監督賞受賞 ゴールデン・グローブ:作品賞・音楽賞受賞 |
おすすめ度 | ★★★★★ |
■Link
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