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6日の関東大雪について、冬型気圧配置の置き土産

2022-01-17 12:19:29 | 日記
①1月6日21時までの12時間降雪量日最大値一覧画像 気象庁HPより引用



去る1月6日、関東地方は南部東部中心に予想反して大雪となりました。降雪量最大は東京都心で4年ぶりに10㎝、
横浜、つくばで8㎝、千葉や水戸で7㎝を観測、鉄道ダイヤ乱れや首都高速道路の入り口閉鎖など、都心部のインフラ
は大混乱となりました。

気象庁さんには悪いですが、当初、前日5日の予報では、降雪は予想されるものの、関東南部で3㎝程度、都心辺りまで1㎝程度の降雪とされていたものの、前記のような大雪となってしまい、東京23区や千葉県、茨城県南部には大雪警報も出されたほどの結果となってしまいましたが、
それはなぜか?といいますと。

まず、5日から6日にかけて、引用図にはありませんが、本州付近、九州南部辺りまで上空-3℃以下の寒気に覆われて、関東地方では、降水あれば雪となるような状況でした。

②1月5日21時と9時の雲画像図(赤外)ⅰ;21時 ⅱ:15時と ア:21時の全国ウインドプロファイラー風向風速上空1000メートル画像
雲画像は高知大学HPより引用 ウインドプロファイラー風向風速画像は気象庁HPより引用 ※画像内 低 は地上天気図上の低気圧の位置
を示します。
ⅰ:

ⅱ:

ア:

引用図②より、前日5日は、北日本東日本は冬型気圧配置画が続いていたため、関東~東海沖にまで冬型気圧配置に伴う筋状雲が分布していたところ、東海沖の筋状雲aが当該筋状雲の南から下層の南寄りの暖気の補給受けて擾乱として発達し、伊豆諸島近海から東海道沖でナマコ状の形になっております。筋状雲からナマコ状雲になったこと、これは、擾乱として発達途中で、低気圧としてまとまりつつある証左なのです。
また東シナ海から日本海西部の広範囲にわたり、お椀をかぶせた形の雲集団(中層といわれる上空3000㍍~4000㍍の上昇流が3つほど見られ、本州は深い気圧の谷に入りつつある
様子です。



1月5日21時、1月6日9時、15時の日本付近レーダー画像図 日本気象協会HPより引用
ⅰ;5日21時 

ⅱ;6日9時 

ⅲ;6日15時 

画像内には、地上天気図の低気圧位置を 低 別の低気圧とまとまっている降水域 a としていますが、降水域の様子、地上天気図上の低気圧の北東側の、aで、お椀を逆様にしたような形まとまり、関東南部や東部に広がり、当該降水域内には一部発達した部分もあります。
反対に地上天気図上の低気圧周辺では、次第に降水域が減少しつつあり、a に 降水域を明け渡すような格好ですね。


以上、6日の関東地方南部や東部、東海道沖周辺の冬型筋状雲が南からの暖気の補給受けつつまとまった a の影響で時ならぬ大雪になったわけですね。

勿論、前記 a は、低気圧として解析するべき ですが、気象庁発表の地上天気図には、低圧部 として表現されておりません。
と言いましても、前記したように、雲画像図の形状から、本州付近が深い気圧の谷内に入りつつあるときは特に、前記したような、地上天気図の低気圧とは別に、スケールの小さい低気圧
が発生することを肝に銘じてください。

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