知っていて御得!常陸の国気象・地震見聞録

茨城県の気象・地震に関する記事を紹介!
講演依頼等連絡先は、tenki@air.ocn,ne,jpへお願いいたします。

、改めて、降雪について認識するべきこと

2014-12-11 20:13:35 | 日記
降雪が予想される場合、雨か雪かの区別が気になるところですが、僅か1℃程度の差で、みぞれ から 積雪 となったりします。油断なりません。

◆(筆者自身の調査による)降水量をX(単位㎝とすること に注意!) 湿度90%とすると そのときの積雪量Y(単位㎝)の間には、以下の法則があります。

気温2・5℃以下で・・・・・みぞれ

気温1・5℃以下で・・・・・降雪となる

気温1・25℃・・・・・Y=5X

気温0・75℃・・・・・Y=7X

気温0・25℃・・・・・Y=10X

気温-0・25℃・・・・・Y=15X

気温-0・75度・・・・・Y=20X

となります。

この法則から、同じ降水量でも、気温が低いほど積雪量は増えることになりますが、仮に湿度90%で、降水量が10㎜とすると 10㎜は1㎝ですので

気温1・25℃・・・・・5cm  

気温0・75℃・・・・・7cm

気温-0・75℃・・・・・20cm  の積雪となるわけです。

さて、

◆今回のような南岸低気圧による降雪時ですが(以下筆者調べ)

◇上空1000m~2000mの風向に注目!この風向に開いた山の斜面のあたる地域では、降水量が増えますので、積雪量も増大すると言うことになります。

※特に関東甲信地方の場合ですが、個性ある現象となりますね。

◆:上空1000m~2000mの風向が、関東地方東海上から東北東風~東より風となっている場合・・・・・日本海側佐渡沖から能登半島沖にかけて、地形的特性で低圧部が発生しやく、当該低圧部に吹き付ける気流が、関東山地や南アルプスにぶつかり、関東北西部や山梨県、長野県中部周辺で、積雪量が増えることになります。

◆:上空1000m~2000mの風向が、関東地方東海上から北東風~北北東風となっている場合・・・・・千葉県内陸部で積雪が増える傾向があります。

更に、関東地方の場合、上空1000m~2000mの風向が、八丈島で南~南東となっている場合、関東南東沖から千葉県に東~南東風の暖気が張り込んで、千葉県沿岸部で局地的な前線(沿岸前線)を発生させて、この沿岸前線の暖気側では雨、寒気側(関東内陸側)では、みぞれや雪となり、この状態下では、さらに寒気側(関東内陸側)での、北より風と北北西風との衝突箇所より内陸側で、積雪となるものですね。

この、内陸側に発生する、北より風と北北西風との衝突箇所は、南岸低気圧が関東沖に接近とともに、前記沿岸前線が千葉県内陸側に移動して強まるとともに、それ自体も東側へ移動し、沿岸前線に吸収されるようになりますが、その際に、当該衝突箇所出の降雪域も東側に移動すると言う特性があります。


茨城県内では、前記、沿岸前線がかかりやすい、鹿行地域や海岸部では、比較的、降雪になりにくいですが、県北や県西では、頻繁に降雪になり安く、県内筑波山系東側や北部山間部では大雪となりやすいですから、油断なりません!