『まじかる☆アンティーク』は2000年にLeafより発売された作品。
骨董品と魔法という二つの要素を絡めて繰り広げられるSLG+ADV形式のゲーム。
プレイ時期は2003年のGW。
大学に入学して一人暮らしを始めたときに「大学でプログラミングとかレポート書いたりするから、ノートPCを買って」などと供述して
親にマイPC(NEC製のLavie)を買わせてから2番目にインストールしたゲーム。
すまぬ両親よ、結局このPCでは遊ぶことしかしなかったよ。
新しい学校で、新しいバイトを初め、新しい学友が出来たところで、オタクは一人で居る時の時間の使い方が変わらないのである。
因みに俺は浪人をして入学をしたので、宿題以外はノー勉強で遊びやバイトに全力投球しても、高校の延長である大学1年生の授業は余裕だった。
理系といえど1年目なんて英語、数学、物理、電気回路、電磁気とか所詮は基礎なので、高校の必要最低限の知識があれば大抵はすんなり。
受験勉強で幾度も見たXXの法則がベクトル、微分積分、複素数、極座標、行列になったところでたいした問題ではなかった。
友人にも恵まれ、レポートや課題の見せ合いっこ、過去問の流通にも乗れたので、試験前に少しだけ勉強しても成績はA(優)とB(良)が大半を占める。
1年目は結構ゲームを遊んだ。2年目は悪いことも覚えてもっと遊んだけど。(ここまでは問題なかったんだ、ココまでは・・・)
さて、『まじかる☆アンティーク』。
骨董品屋・五月雨堂の一人息子である健太郎(苗字忘れた)の元に空から魔法使いの女の子が降ってきて、その子と骨董品屋を繁盛させる、という話。
品を仕入れて、修繕をして、仕入額よりも高く商品を売る、そのために店とキャラのステータスをあげながらシナリオを進めるゲーム。
一部のキャラクターによっては一定のステータス値や販売実績が無いとクリアできなかったりするが、何度か遊べば要領もわかってクリアはできる程度の難易度。
適度で楽しく遊べるゲームです。ノベルズではなく、真にゲームだったと感じる作品。
このゲームの印象は、次の3つである。
①ゲームとしての楽しさ
パワプロのサクセスモードとか、○○のアトリエみたいなゲーム感覚で遊べる。
物を自分が売る、というゲームは当時もまれにあったが、売り値まで自分で細かに定められるゲームはあまりない。
そして法外な値段をつけると当然売れ残り、自分の首を絞める。売れ残ると品質が下がって手入れしないとずるずると不良在庫に。
かといって目先の利益と在庫処分を優先に安く売りさばくとそのうち資金難になる。
赤字になってももちろんゲームオーバー。小売店とか、経営とか、何も知らない素人がホント簡単に疑似体験するにはもってこいのゲームだった。
現実は甘くないけど、20歳前後でああいうゲームを遊ぶのはいい教育。理系だし、あんまりそういうことに興味なかったからなぁ。。。
ゲームでも知識、生活の知恵、思考法を身に付けられるものもある。これはそれに類するものだったと思います。
②ヒロインの成長操作
メインヒロインの女の子スフィーは、物語で肉体の成長段階が4つあり、それごとに異なるイベント、エンディングが発生する。
ちゃんと年齢制限があるゲームなのでハッピーエンドに向けてえっちなシーンはあるんだけど、成長段階を最小で留めると、なんとえっち無しでクリアできる。(そういうシナリオ構成)
クリアするにも、一通り定められたイベントを通さないといけないので難易度が実は高い。のにえっちなし。
年齢制限があるゲームで難易度を上げてこれとは・・・とか、20歳の俺は思わなくも無かったのだが、年を重ねてから遊ぶと、その子が無邪気で一番魅力的であるから面白い。
③デフォルメキャラが動き回る
メインヒロインのスフィーだけはデフォルメ絵があって店内を動き回る。なんなら、ゲーム開始時のブランドロゴでも動く。ちょっとびっくり。
『To Heart』のPS版でもデフォルメキャラは居たけど、動きも表情も豊かで、当時としては相当頑張ったのだろうと思う。
単純なノベルゲーだと静止画と文面だが、シミュレーションパートの中をアニメーションでキャラが動き回るのは衝撃。何より可愛いし。
それ以外にもシナリオはこじんまりとまとまっていたし、キャラクターも個性が強く、気軽に遊べるゲームですね。
入手した骨董品の図鑑もあって、それをコンプリートしようとすると大変苦労するけど。難易度が一番高いスーパーカーだけは入手できなかったのが心残りである。
OPはハートフルに、EDはしんみりと。強弱もついてよい感じ。
このゲームは大学の同期何人かに薦めたんだけど、遊んだ人は大半が楽しいといっていた。
シナリオが重厚で面白いと推した痕とかは賛否両論だったけど。
ライト層には非常にとっつきやすいゲームだったようですね。
正直、今もコンシューマリメイクによる再販はアリだと思うが、諸般の都合で恐らくリメイクされないだろう作品。個人的には残念である。
ゲーム外の話にも少し触れておくと
このゲームの原画を勤めたはぎやまさかげさんは現在はフリーで活動中だが、昨年はまじアン20周年ということで本作の同人誌を書かれていた。
原画担当した本人が自分の作品の同人誌を書くってあまり無い気がするね。安倍吉俊さんとかしか、知らないかも。(あれ、でもこの人の場合は逆か、同人→アニメ化、みたいな)
同人誌って自分自身が1冊も買ったことなかったので、結局は購入せずに終わった。
最後に、この記事のタイトルは何でも鑑定団で有名なセリフですが、その人を模写したキャラがゲーム中にいてニヤニヤした記憶から。
いや、いい仕事してたと思います、ホントに。
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