goo blog サービス終了のお知らせ 

過去の記憶置き場

過去に遊んだゲーム(主に年齢制限があるもの)についてプレイ順に書き残す場です。お読みになる方は自己責任で。

浮気前提の中で垣間見る純愛(WHITE ALBUM)

2020-11-15 16:15:48 | 日記

『WHITE ALBUM』はLeafが『To Heart』の次に1998年に発売したゲーム。

後に製作された『WHITE ALBUM2』は大分色々と愛される作品となったようだが、1が無ければ存在しなかった。

『雫』、『痕』、『To Heart』、『こみパ』、『うたわれるもの』等の同ブランドのゲームに比べて影が薄いし、続編の2と比較しても影が薄いが個人的には大好きな作品の一つ。

プレイ時期は2002年4月下旬。

それは、高校卒業後の春に中学校のときに同じ部活で仲が良かったT君と近所のサイゼで食事をする。

ちょうどお互いの進路の話を報告する時期。彼はもともと進学校に進み、そのまま現役で大学へ。

俺は大学の付属高校に進みつつ付属大学には行かずに浪人生。(一応言うと、内申点は取れてたけど、上に行きたくなかった。じゃあなんて付属校に??というガイジっぷりである)

 

会話に花を咲かせる中で「最近こういうゲームを遊んだんだよね」と話すと

T君はウッキウキになり、「そっか、君もそっちの道を知っていたのか、じゃあウチに行こうか」という展開に。

その後、自宅で彼曰く、「その2つを遊んでるなら、次はコレだね」という理論で『WHITE ALBUM』と『Two-one』を受け取ることに。(Two-oneの話はまた後で)

なお、T君は当時Keyにとても熱心な感じで、『CLANNAD』の発表に大変注目していた。

(当時はフーン、って感じでしたが、CLANNADだけは俺もプレイはしている、それはまた後で)

 

WHITE ALBUMを起動してプレイを開始すると、まず焦る。理由は主人公に恋人がいる設定で始まったから。

前述のTo Heartにせよ、こみっくパーティーにせよ、この手のゲームはフリーな主人公が意中の女の子と恋仲になるハートフルなゲーム、という理解があった。

しかも、まぁ恋人も見るからに純朴そうな女の子である。

あれ、これ浮気前提の物語か・・・と、完全に意表をつかれたところから遊ぶことになるのだが、個人的には出会えてよかった作品No.1を取りうる作品である。

 

このゲームはまず日常パートが印象的。いろんなキャラと雑談して会話の引き出しを広げる、という現実世界に近しい行動を取る。

一つ一つの会話が無理ない、というか綺麗に纏まっている。無理に笑いを誘うようにボケたりとか、破天荒なキャラもいない。

会話が現実でもありえるくらいの路線で進み、作られた、選択肢だけの物語とはまた一歩違う要素があった。個人的には新鮮で面白かった。

なんだろ、創作することの醍醐味って「いかに現実ではありえないことを描くか」と「いかに現実にありえることを描くか」の2軸があると思ってて、この作品は後者の要素が垣間見れるのがいいですね。

 

当時のプレイとしては、最初はどっちつかずで遊んでBADエンド。このゲーム、主人公が薄くて、場に流される傾向にあるので悶々としていた。

2週目からあれやこれやと遊んで澤倉美咲→河島はるか→緒方理奈→森川由綺→観月マナ→篠塚弥生の順番で攻略をしていった。

プレイをする中でルートに入ってしまった順であって、特に示し合わせは無かったが、結構いい順番だったと考えている。

身近な人達→ライバル→純愛→その他の順で、時に罪悪感、時に同情、時に純愛の世界観をグルグルする感じ。

憧れ、ネグレクト、トラウマ等も扱っているので、プレイ済みの2作よりも深くキャラの心情に思考を張り巡らすようなシナリオでしたね。

そして思ったのが、そういう浮気の各シナリオがあるからこそ、メインヒロインの純愛ルートが美しく見えるんだな、ということ。

これも含めて演出か、と思うようになってからが愛着がすごく持てている。

 

後は音楽が綺麗。BGMは冬が舞台、明るさを前面に出せないストーリーだからかもしれないが、比較的やわらかい曲調で、洗練されてる。

主題歌のOP曲は隙が無く、挿入歌もそれなりに、ED曲が反則級の出来の良さ。こいつらは2020年の今でも非常によく聴いている。

特にEDの『Powder Snow』は出会ってから原曲は1000回以上聴いてる(i-Tunesの再生回数だけでもこの実績)。

メインヒロインの心情を美しく表現している歌詞と穏やかで暖かい曲調、一生お付き合いする名曲だろうと思ってる。

 

このゲームは発売から10年後ぐらいに色々と布石を打たれており、それらの話も感想ベースで触れてきます。

アニメ化の布石を打った上でPS3版のゲームが発売されているが、就職した初のボーナスでPS3とセットで買った。

音も追加・再収録されて綺麗、ムービーも綺麗、キャラの立ち絵も動く(これがまた可愛い)、新キャラもいる、声もついている。

歳を重ねてプレイしてもシナリオの文章は美しく見える、いい出来かと。

 

アニメももちろん全て見たし、アニメDVD購入者のみ応募できるイベントも運よく当選したので参加することができた。

当時で言うと、人気絶頂の平野綾(色々ありましたが、アレは持ち上げてたオタク達も悪いと思うなー)、着実に王道を歩きつつある水樹奈々を要していたので別な意味で注目されていたっぽいけど、個人的には純粋に原作ファンとして参加。

内容としてもトークイベントが良かったし、アニメのOP曲である『深愛』『夢幻』、ED曲の『舞い落ちる雪のように』『赤い糸』(※夢幻、赤い糸は後に放送予定の2期のOP/EDで、これらはイベント先行公開だった)に加え、ゲームの主題歌達も生で聞くことができた。平野綾は由綺、水樹奈々は理奈の劇中の舞台衣装で歌ってたのも印象的でしたね。

水樹奈々は大学の同期の友人に大ファンがいるのでライブ観戦の経験からなんとなくキャラはつかんでいたけど、平野綾やっぱり美人だなーと思ったし、Vガンダムの主人公を演じた阪口大輔(アニメで主人公の友人アキラを演じた)も生で見れたのは貴重だった。

後日、その友人へこのイベントで『ガラスの華』『Sownd of Destiny』を生で聴いた件を話すと、「奈々さんはライブでキャラソンを歌うこと無いから、凄くレアな経験だね」とコメントもあった。

イベントを開催した品川も今では職場として通っているし、色々と結びつくものがあるから面白い。

 

あと、アニメで言えは比良木という使えないマネージャーキャラが脇役で出てくるが、個人的には彼が大のお気に入りである。

風貌や口調、考え方、行動が当時一緒に働いていたSEさん(小出さん)と凄く似てて、彼をモデルにしたのではないかと思うくらいだった。

小出さん、元気にしてるだろうか・・・最後に会ったの5年ほど前だな。

 

2の方が一般に絶賛されて、声高らかに話す人が多いけど、やっぱり自分はこの作品のほうが好きだし、こじんまりとしていて味もあると思う。

ただ、2が好きな人は1が好きになるかどうかは別だと思うので、「是非1もプレイして」とは思わない・・・って感じかな。興味がある人は手を出すと良いのでは、という温度間。

冬の時期に、何か物語に触れたい、という人がいれば、興味があれば。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿