ひょうたん酒場のひとりごと

ひょうたん島独立国/島民のひとりごとをブログで。

大文字山でビールごくごく。

2009年04月14日 18時03分37秒 | 日記

4月12日の日曜日、およそ1年ぶりで大文字山に登った。
昨年は、あまり山歩きする機会がなかったので下半身のコンディションに多少不安はあったが、不思議と体力的に無理なく頂上に辿り着いた。いつもなら登頂の半分あたりの距離で汗まみれになり、ヒーヒーと息をあげTシャツを着替えたが、今回はそういうこともなく登りつめた。頂上の火床では、早くから登り始めたグループや家族連れが初夏に近い風を全身で受け、眼下の街を一望しながらおいしそうに弁当をひらいている。

ぼくも見晴しのいい場所にリュックをおろした。
同行のR子さんが早朝から仕込んでくれたおにぎりをかぶりつき、小さなクーラーボックスでかんかんに冷やしたビールをごくごくと飲む。そして卵焼きとソーセージを口に含んでモグモグと食べ、ビールをごくごくと飲む。昨晩のおかずの残りのブリと筍をつまんでビールをごくごくと飲む。何度も登っているので、景色などそっちのけでビールをごくごくと飲む。ビールを飲んで飲んでのまれて飲んで、両足を放り出して風に吹かれる。あたりの子供のはしゃぐ声が耳障りになるころエイヤッと起き上がって、下山コースを考える。

この東山からは、麓に向かっていくつも下山コースがある。
もちろん下山コースは逆の登りコースでもあるから、登り下りの人たちが行き交う。今日は、距離は長いがこれまで下りなかったところへ目的を定め、蹴上を着地点とした。いつもなら食後は、下腹部から排泄の信号があるが何故かその気配もない。そういう体調の変化もあってか、蹴上への道のりには明るい希望がわいた。大文字の三角点を超え一路、未踏の蹴上への下山コースへの出発。

樹林が道を覆う清涼コースはなだらかな登り下りと平坦を繰り返し、なかなかリズミカルで気分爽快。まわりに咲き乱れるミツバツツジは、薄紫の花弁をひろげてウエルカムの微笑みで道行の疲れを忘れさせる。また、いろんなハイカーと出会のも愉しみのひとつ。70歳は下らないと思われるおばあさんが1人で間伐材に腰をおろして休んでいた。聞くところによるとこれまでに200回以上登っているというから驚きだ。蹴上から、一族郎党を率いて登ってきたお父さんは、今回が初体験のようで、「ここから頂上まではどれくらいかかりますか?」と汗を拭きながら尋ねてくる。「まだまだですね。1時間以上はかかると思います」と答えると、後ろからついてくる家族を振り返って「まだまだらしいで~がんばって」と、檄を飛ばす。すれ違いざまに両親と思われるおじいさんとおばあさんが、丁寧に礼を言ってくれた。

着地点の蹴上は、琵琶湖からの水が滔々と流れる水路閣の裏側へ出て、南禅寺の境内を通りぬけてようやく到着。銀閣寺登り口からスタートして、のんびりゆっくりの4時間あまりの山歩きはなかなか体にも心にもよろしく、放ちがたいけだるさがいつまでも残った。 from イットウカ

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