よっしーのやまにっき Vol2

まだまだ行きたい山がある・・・

2020年9月22日 白馬大雪渓通行止め

2020-09-22 16:54:51 | 北アルプス

2020年9月19日、白馬大雪渓崩落の危険とのことで通行止めとなったようです。

2019年から2020年にかけての冬は大暖冬で、今年2月に白馬を訪れた時に、白馬の街の中に全く雪がなかった。道路わきに除雪した雪さえなかったほど、大暖冬だった。

春先は、南岸低気圧が幾度となく通過し、春の重い湿った雪を標高の高い山では多く降らせ、日光など男体山や女峰山など表日光連山では、例年よりも残雪が多かったと思う。しかし、北アルプス北部の白馬連山のように、日本海側の特徴であるドカ雪のような降り方と比較すれば、南岸低気圧が降らせた降雪は、暖冬の降雪量の少なさを穴埋めするような量ではなかったのだろう…。

さすがに冬型の気圧配置が日本海側にもたらす降雪は、南岸低気圧とは比較にならないほど、日本海の水分をたっぷりと吸って雪を降らせるだろうから、今冬のような冬型の気圧配置が長続きせず、富士山頂の気温もほとんど-20℃以下に下がらなかったことを考えれば、北アルプスをはじめ白馬連山、そして大雪渓の積雪量も少なかったと想像できる。

ネットには、大雪渓の40年ほど前の航空写真の比較、1968年と2008年の9~10月頃の写真が載っていたが、その比較では、涸沢カールの雪渓、槍ヶ岳の天上沢の雪渓、鹿島槍ヶ岳のカクネ里の雪渓(氷河と認定されている)は明らかに小さくなっていた。

1968年は、昭和43年。私は3歳。白馬に近い長野地方気象台の年平均気温は11,3℃。最低気温もひと冬に-10℃以下を7回程度、真冬日も同様の回数を記録していた。最低気温のminは-11.9℃だった。

2008年は、平成20年。2007~2008年にかけては、私が転勤した時の最初の冬でしたが、暖冬だったと記憶している。同様に長野地方気象台の年平均気温は12.2℃。最低気温のminは-7.1℃。長野市も都市化の波で最近はめったに-10℃以下には下がらなくなった。

平成1桁時代に比べれば、平成20年代は新潟県や福島県会津地方など結構雪が多い年が多かったのではないかと私は思うが、残雪量は気温のほかに春夏の降水量が多いと雪解けが進むそうなので、地球温暖化のほか、最近の豪雨なども雪解けを進ませているということもあるのかもしれません。

さて、私は白馬が好きで過去に何度か登っていますが、大雪渓の残雪量は、その年々で同じ時期でも大きく違っていると思います。大雪渓の残雪が多い年は、海の日前後の日でも白馬尻小屋まで大雪渓の末端がきている時もあれば、白馬尻小屋から30分ほど登らないと雪渓にたどり着かない年もあります。

 

写真をご覧ください。

2003年8月。この時は前日の雨とガスの中を登りました。この写真は翌日の下りの時に撮ったものです。

例年並みと思います。

 

 

2004年9月のお彼岸に日帰りした時です。さすがに9月なので雪渓もズタズタでした。

落石が怖いので駆け足で下りました。

 

 

2010年7月18日。この年は雪も多く、梅雨による雨も少なかったようで、雪渓の末端が白馬尻小屋まで来ていました。

 

 

同じく、2010年7月18日。雪渓の中腹あたりです。さすがに雪が多くて歩きごたえもあり、上部の小雪渓まで残雪がつながっています。この日も日帰りでしたが花がきれいで大満足でした。

 

 

2011年7月16日。この日も快晴で最高の登山日和でした。でもこの年は、GWにかけて寒気の影響で4月に降雪が多く、GWに大雪渓で雪崩が発生し、多くの登山者がなくなった年でもありました。春先に多くの降雪があったので7月でも雪渓の雪が固まっていなくて、柔らかい雪面でアイゼンが効きにくかったのを覚えています。小雪渓の雪切りをしていた小屋の方が教えてくれました。

また、この時はワゴン車位の大きな岩の落石があり、大きな岩が雪渓を滑って行ったのを目の当たりにして、怖くて白馬大池、白馬乗鞍、栂池経由で帰りました。この時も日帰りしました。

 

 

同じく、2011年7月16日。大雪渓上部の葱平(ねぶかっぴら)から。

 

 

2012年8月9日。この時はテントを担いで、2泊3日。初めて白馬鑓温泉に行きました。

 

 

2013年7月20日。この画像をよく見てください。大雨で大雪渓が土石流でズタズタになってしまった年です。クレパスが多くて雪渓を登るのに苦労しました。雪渓に大きな口を開けているクレパスを見たときに、大雪渓をなめてはいけないとしみじみと思ったものでした。

 

 

同じく2013年7月20日。画像の右側を見ると、落石の土砂崩れが雪渓の雪と混じっているのがわかります。葱平に着いてホッとしたのを覚えています。

 

 

2015年9月20日。お彼岸の連休に白馬小屋迫で登りました。よく見ると、大雪渓がかなり小さくなっているのがわかります。狭いところは幅が数十メートルしかありません。雪渓の左側に登山道がありますが、夏はこの辺りまで雪に埋まっていますが、9月下旬ともなればこんなにも雪が解けてしまうのですね。

 

 

同じく2015年9月20日。この年は残雪量も多かったので、大雪渓上部ではしっかりと雪渓が残っていました。

 

 

2015年が白馬岳最後の登山となってしまっています。

毎年、次は行くぞと思いつつ実現できていないので、ぜひ来年こそは登りたいと思っています。

 

 

 

 

 

 


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