葉書

昨日岐阜の友人から手書きの葉書が届いた。筆質や文面からその人の匂いを読み取ることができる。パソコンやワープロの無機質な文字にすっかりならされてしまった僕たちだが、これが文明だとは感じられなくなった事は事実。生活の中には象られた機械的な文字が氾濫。こういうブログでさえもタイピングで表現していかなければならない中、実のところ人の書いた文字が恋しく思っていた。その友人から届いた葉書は、先日の彼の喫茶店5周年記念に伺ったことへのお礼のたよりだった。人の丁寧さはそこはかとそういうところににじみ出るものである。私の心の師匠K氏は名刺の用紙を持ち歩きであった人に渡すときに手書きで文字を入れて渡す。その方は図らずも印刷の仕事に携わっている。私も同じような仕事をしている以上、文字を大切にする事を考えさせられた。今、私は日記風手記で「今日　覚えた　日本語」というのを書き始めた。もちろん手書き、誰にもオープンにはしない。するほどのものでもない。ネタ帳という部分もあるが、知らなかった日本語、あらためて意味を知った日本語を書いていく。書き方に決まりも義務もない。出会った日本語について書いていくだけだ。この年で知らない言葉ばかりである。
言葉だけでなく、周りの人たちのことや、心うちなど、死ぬまでにどのくらい書いていけるのか楽しみでもある。そのノートをこの世を去るときにそっと自分の中で消してしまえたら幸せだ。