★ 海外原油・石油市況

● NY原油、3日続伸

週明け9日のニューヨーク商業取引所（NYMEX）米国産標準油種WTI中心限月3月物は、前週末終値比1.17ドル高の1バレル＝52.86ドルと3日続伸して取引を終了しました。

石油輸出国機構（OPEC）はこの日公表した2月の月報で、2015年の加盟国産原油に対する需要見通しを前月から40万バレル程度上方修正しました。下半期からは世界的な需要の回復が見込めると説明しました。
一方、国際石油大手が相次いで投資計画を圧縮しているほか、米国産シェールオイルなど非加盟国の産油量が減少しつつあると指摘したことで、需給の緩みに対する過度な懸念が後退し、相場は早朝の時間外取引からじりじりと上昇し、日中も堅調を維持しました。取引終盤には、一時53.99ドルの高値を付けました。

ただ、中国税関総署が前日発表した1月の貿易収支で、輸出入がともに前年同月から減少しました。また、ギリシャ新政権が緊縮財政策を破棄する方針を明らかにしたことで、同国のユーロ圏離脱に対する警戒感も根強く、いずれもエネルギー需要を抑える弱材料と受け止められました。

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