気まぐれ日記

気ままに、また、思い出に

語れるようになる西洋絵画のみかた 岡部昌幸監修 成美堂出版

2020-01-12 | 美術書
内容は、ルネサンスまでざっと解説してあり、ルネサンスからミュシャまでが主解説となり、ピカソ、ルソー以後がまた、ざっと解説しています。
絵画の写真は小さく、解説が主となっています。
↓読み応え十分とあります。

筆者が丁寧に解説してあるのは、たとえば、今、来日展示中のマネの「フォリー・ベルジェールのバー」
のページです。


他には、ボッティチェリ、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、デューラー、ティツィアーノ、カラヴァッジョ、ルーベンス、フェルメール、アングル、ドラクロワ、ゴヤ、ルノアール、ゴッホ、ミュシャになっています。
ベラスケスとレンブラントは、他の画家と同じページ数です。(ベラスケスの作品の解説こそ、読みたかったのに!宮廷画家だし、肖像画が多いので、解説あまり要らないかな?)

↓は、初期ルネサンスのギルランダイオの「ジョヴァンナ・トルナブオーニの肖像」
この作品は大塚国際美術館に展示されていて、私が好きな作品です。
背後の祈祷書の文章の意味が書いてあります。

ニコラ・プッサン(著者では、プーサン こちらの方が親しみやすい)「アルカディアの牧人たち」
ルーヴル美術館蔵のこの作品はプッサンの代表作で、「メメント・モリ(死を忘れるな)」を表現しているのは、周知の事ですが、解説では、さらに踏み込んで、文字の配列を変えると違う意味が現れるというミステリーを誘う解釈も添えられています。

ただ、解りづらいのが、巻末の索引で、画家名一覧がなくて、作品名と用語索引だけなので、わたしとしては、調べにくさを感じました。