お前は古い夢だよ、さあ、裏の戸口から何処へなりと出てゆくがいい
お前がこの先どうなろうと俺は知ったこっちゃ無い、籠を飛び出した小鳥は
死ぬまで無駄に翼をはためかせるしか出来ないものだ
だからその裏の戸口から出てゆくがいい、教訓めいた言葉なんか残さなくていい
お前のやり口はとても卑怯だった、俺の眠りを削ってしまうくらいに
俺が何にも感じていなかったと思ってるんだろう、俺の偽りをお前は信じていたのさ
俺の目の前で水のような涙を流しているお前、お前はすでに俺の古い夢なんだ
古い夢には思い返すぐらいの価値しかないものさ
ああ、哀れを装いながら
ブッシュのように自身を肯定するお前、お前のそんな素振りからは
反吐が出るような自意識しか伝わってこないのさ、思い出話なんか続けるような場面じゃない―荷物をまとめてここから出て行けよ
思い出だったら遠くなるお前の背中を見ながら俺がひとりで掻き回すから
酷い、酷い、うんざりするような毎日の中から
浮かれ話を見つけ出すのは子供のころからの特技なんだ
汚れた涙を無理に流すのはよしなよ、そんなものに引っかかるのは新しい男だけさ
もはや見送る気も無い、いつかにはその腰に我を忘れたものだが
もはや見送る気も無いよ、迎えてくれる場所ぐらい苦労して見つけなきゃ
それがどんな場所であろうと俺は頓着しないからさ
話は終わりだ、MTVの始まる時間なんだ、ミック・ジャガーが久しぶりにテレビで歌うんだ
判ったら出て行ってくれ、失ったものを取り返さないといけないんだ
判ったら出て行ってくれ
判ったら出て行ってくれ
墓に花なんか飾らなくったってかまわないよ
ロマンティックな約束は
永く育める相手とだけ大切に交わすものさ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます