僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは手強い。だけど・・・。
<あらすじ(抜粋)>
常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと。そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと――著者一年ぶりの新作書き下ろし長編は、ちょっと不思議で、なんだか切ない。
あまり深く掘り過ぎるとネタバレに繋がるので、「双子」「瞬間移動」「誕生日」というキーワードでなんとなく察してほしい。現実にはありえない(はず?)ことだけど、題材としてはすごく面白そうだと読み進めて思った。
優我も風我も決して恵まれた環境で育ったとは言えないが、兄弟が揃うことでどんな困難にも屈することなく立ち向かうことができた。
僕自身、どんな作品においても勧善懲悪を望んでいるわけではないけど、この兄弟や関わる人達にとってハッピーエンドで終えてほしいと読み進めていくうちに思った。中盤まではそうなることを期待していたが、真相に入っていくうちにあれ?と思うようになって、そこから読み進めるのが辛くなっていった。
間違いなく映画化されたら泣いてしまう。結末を知っているだけにね。でもきっと行くんだろうな。
戦争が始まっていることから感じ取れる通り、悪の存在は話し合いで更生なんてするわけもない。悪はとことん悪を貫くということを本作から感じ取っていただければと思います。
じゃこの辺で
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます