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【荒木あかね】此の世の果ての殺人

2023-07-13 20:46:27 | 小説・マンガ感想

 

地元に帰省していた時に購入しました。九州出身(福岡県)の作者で、江戸川乱歩賞受賞作ということで取り上げられていて、題材的にも面白そうだったので選んでみました。

 

ちなみに僕が購入したものは作者の直筆サイン入りと、ちょっとだけレア感が出ていました。

 

 

<あらすじ(抜粋)>

小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。

 

 

あと数ヶ月で日本が消滅するという、現実的ではないが実際に想像できてしまうテーマでした。実際にそのような局面になったとして、人類はどんな行動に出るのか、あるいはどんな感情になるのか事細かに描かれていました。

謎解きをする動機は個人的にしっくりこなかったが、出てくる登場人物はどれも重要なカギを握る人ばかりで、犯人が誰なのかは最後までわからなかったですね。でも犯人が分かった瞬間、あの時のあの場面はそういう意味だったのかと納得してしまいました。殺人の動機も、日本が消滅するとなると精神的にもそうなっていくのかなと感じました。ストーリーの構成はすごく上手かったです。

 

 

あとは北部九州出身の人なら、思わずにやけるくらい九州の地名が出てきます。よりストーリーを感じやすくなると思うし、土地勘がわかるからこその突っ込み要素も多少あります。そこも含めて楽しめる作品かと思います。

まだまだ若い作家さんだそうで、デビュー作でこの内容であればすごく期待が持てます。これからの作品に期待してみたいと思います。

 

 

じゃこの辺で

 


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