本郷山村留学センターの紹介

山口県岩国市の山奥にある、本郷山村留学センターを保護者目線で紹介するブログです。

『岩国市令和2年第1回定例会(3月)03月09日-03号』より

2020-06-30 07:20:54 | 参考
本郷山村留学センターに関係のある部分のみ抜粋しました。
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/iwakuni/pg/

質問(※):ここ数カ月の間に本郷山村留学センターについて、2度、新聞報道がありました。
内容としては、入所している女子児童の母親と本郷山村留学センター間で何らかのトラブルがあるような記事でありました。
この件について、岩国市教育委員会から詳細な内容の説明を求めたいと思います。お答えください。

答弁(教育次長):新聞報道等の内容の説明でございますが、本郷山村留学センターは、小学生から継続する男子中学生のみ希望すれば残ることができます。
しかし、女子中学生は、本郷山村留学センターではなく里親制度で本郷地域の一般家庭に受け入れていただきますが、就寝、朝食以外の生活は、本郷山村留学センターの他の子供たちとともに過ごすこととしております。
そうした中、女子児童の母親が、「娘が中学生になるときには、本郷山村留学センターに残したい」と考えていました。
その母親が、女子中学生の受け入れをしていない本郷山村留学センターに対して、男女差別だとしてインターネット等で主張されていることは、議員御案内のとおりでございます。
また、2月7日の新聞報道につきましては、その女子児童の母親が所長に相談する中で、所長も何とかしてあげたいと考え、3年間その女子児童を預かる方向で検討していたところで誤解が生じたものでございます。
所長の住まいは、現在、賃貸住宅ですが、実家の家業は天理教の教会でございます。
そうしたことから、所長も毎月1回は天理教本部に行きますので、この女子児童が天理高校に行ってくれれば自分も毎月様子を見ることができる上、海外で暮らす両親にも状況を連絡できると考えまして、その女子児童のために自分の母校である天理高校に進学することを勧めました。
所長がこれまで預かった女子中学生のうち、何人かは高校に進学後に挫折し、卒業に至らなかったこともあり、所長はそれを非常に残念だと感じていたことも、この高校を勧めた一つの理由でございます。
天理高校は、スポーツなどで全国的に有名な高校で、日本全国からさまざまな人が集まってきます。
この女子児童も海外から来ておりますので、そのような全国の高校生と交流できることで、さらに人間性も豊かになるだろうと考えたとのことです。
このようなことを踏まえて、所長はこの母親に天理高校に行くための手段・方法を話しましたが、その説明を「入信を強要されたものだ」と誤解した母親は、その思いを新聞記者に情報提供するなどして、記事になったものでございます。
このことにつきましては、所長本人は、「天理教の教理を話したものでもなく、入信をするかしないかは自由です」と説明し、入信を強要しているわけではありません。
しかし、公務中の出来事でもあり、誤解を招いたことに関しましては不適切な発言であったと考えております。
今回の件は、所長の優しさから生じたものでありまして、正確な情報としてお伝えをいたしますので、よろしくお願いいたします。

質問:経緯はよくわかりました。
しかし、今、誤解を招いたと言われましたが、インターネットのヤフーニュースには誤解を招くような内容でもう出回っております。
本郷山村留学センターに入所している子供たちは全国から集まっています。
一部の方は2世代で来ていらっしゃる方もいらっしゃいますから、全部とは言いませんが、ほとんどの方がインターネット上で検索されていると思います。
検索すれば、今回の本郷山村留学センターの記事が出ています。
この記事を読めば、不安に思われる保護者も出てくるのではないかと思います。
教育長が、「これからもしっかりと存続させる」と言われましたが、風評被害で希望者がいなくなると、これは現実的に存続できなくなると心配されます。
インターネット上の対策をしっかりとされないといけないのではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

答弁(教育次長):風評被害とインターネット上の対策でございますが、教育委員会としましても、そのような風評被害を最も恐れております。
入所を検討している方に対してもそうですが、現在入所している児童・生徒や地元の皆さんにも被害は及ぶと考えております。
対策といたしましては、本郷山村留学センターの楽しい話題や自然豊かなこの地域で活動することのすばらしさなどをしっかり発信するとともに、場合によっては、本郷山村留学センターのホームページの中で、正しい情報を掲載することなども検討しております。
いずれにいたしましても、風評被害を最小限に抑える手だてを考えてまいります。

質問:十分な対策をお願いいたします。
次に、女子中学生を受け入れる環境整備ができないかという質問を、私が2年前にしております。
その後もこの問題を所長一人に任せたままで、岩国市教育委員会が組織的な取り組みをされてこなかったのが、今回のトラブルの発生原因になったと考えます。
大変難しい問題とは理解しておりますが、子供の目線で考えてみると、親元を離れた子供たちが一緒に生活をしていれば、兄弟姉妹のように思えてきます。
引き続き中学校生活も一緒に送りたいと考えるのは、子供の自然な願いではないでしょうか。
現場で親がわりになって生活をすれば、その願いを何とかかなえてあげたいと思うのも、これは当然だと思います。
本郷町の皆さんも、地域の子供を自分たちの子供のように思っていらっしゃいますから、同じ思いをされているのではないでしょうか。
現実的に受け入れができない環境と、引き続き本郷町で友達と一緒に中学校生活を送らせてあげたいと思う気持ちの板挟みの中で今回のトラブルが発生したと考えれば、岩国市教育委員会には今回のことをしっかりと教訓にしていただきまして、岩国市教育委員会が中心となって、責任を持って組織的に女子中学生を受け入れる環境整備を整えていかないと、今後も本郷山村留学センターに小学生の女子児童を受け入れていく限り、思春期の女子児童が再び悲しむ結果になるのではないでしょうか。
教育者としての教育長の御見解を伺います。

答弁(教育長):壇上でも申し上げましたように、今、本郷山村留学センターの効果というか成果というのは、学校や地域の活性化、また児童・生徒の成長に大きく寄与しております。
私も、保護者会とかコミュニティ・スクールの委員と話をする中で、今回の件もありまして、「大変応援をしており、大変感謝している」という話を聞いております。
先ほどもあったように、親子2代続けて本郷山村留学センターに入っていたり、また、「兄弟がいるんだけれども、一遍に入れたら自分も寂しいから、今年はお兄ちゃん、来年は弟というふうに、交互に入れているんですよ」というような形で成果が出ております。
これも、本当に33年間にわたって佐古所長を初め、職員の方々、地域の方々、学校の御協力のたまものだと思っております。
そういった思いを込めながら、やはりこういった持続可能なものにしていくということはとても大事なことだと思っております。
ただ、児童・生徒を預かるということについては、大変な覚悟と責任が伴うということでありますので、保護者、子供たちのいろんな思いというのはわかりますが、どのように継続していくのかということは、今後の課題として取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

質問:このトラブルを教訓としていただきまして、しっかりと対応をお願いいたします。

※質問は、広中英明議員(市民クラブ・草の根)
美和町の方のようです。