住宅職人かずさんのしあわせ絵日記

家族の幸せは家庭(住まいの)環境にあり! その難しいテーマを地域や日常の出来事を通してイラストで楽しくご紹介。豊田市

偽装問題

2007年12月01日 | お仕事
『・・偽装問題・・』 
我が家は、恒例のクリスマスツリーの飾りつけで騒いでいますが、
世間は『偽装問題』で騒いでいます。
この偽装問題ですが、よく思い出してみると色々な業界の不祥事が新聞・テレビなどを賑やかしています。

姉歯元建築士の耐震偽装、赤福餅、不二家、吉兆、三菱自動車などそれこそ、
日本中の業界であらゆる手を使って日常茶飯事的に行われていると思わなければならないようです。

これは、経済を優先させてきた結果であり、当然の報いであると考えざるを得ません。
一般消費者である人たちも、当然職業人・業界人である場合が多いので、
職業人・業界人として行ってきた倫理観の無い行動の結末を一般消費者の立場で受けてしまうのですね。
(全ての方がこうだとは思いませんが)

悲しいのですが、この様なサイクルが今の日本には、
しっかりと出来上がってしまっているようです。
『慣例・慣行』という言葉にごまかされて、非道徳的な事が当たり前に行われている。
特に官公庁・組合などの『前例主義・既得権保護』は『慣例・慣行』の代表選手だと思います。
 
この様な事は、かずさんが身を置く建築業界・林業界でも当たり前に行われています。
先日、研修旅行で訪れた静岡の原木市場では、大井川流域の原木を取り扱っているのですが、目が詰まっている良い木は、吉野の業者が買いつけ、
吉野桧として売っている。と、担当者は平然とした顔で言っていました。

世間では、赤福が問題になっている時にですよ。
そして、その木はびっくりするような値段で一般消費者の手に届きます。

同じ木でも吉野の業者の手に渡らずに良心的な業者の手に渡れば、
『大井川流域の木ですけど、いい物ですよ~』と言って、
普通の値段で消費者に届くのです。
これ木材業界の当たり前です。

柱などの製品になってからでは、産地を特定することは出来ません。
山と直接関係を持っていれば別ですが・・・。

住宅にも嘘や偽りはたくさんあります。
なぜ、そうなるのか?

自分の利益だけを追求しているからです。
お客様の為にとか言ってますけど8割の会社はそんな事思ってもいません。
自社の事だけです。

大手・中小・零細 違わず、慣例・慣行・前例・既得権保護そして自社利益優先。
そして、そこに消費者の欲が絡むと手の付けようがありません。
全てを自業自得と片付けるしか無いのでしょうか?
 
僕は、息子たちが『素朴で素直そして正直』が一番と、
思ってくれたらいいと願っています。
偽装の片棒を担ぐくらいなら、例え、物質的に貧しくても心だけは豊かであって欲しいと願っています。
そうすれば、どんな苦難も乗り越えられる。