考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

生き甲斐と使命

2005-11-19 23:42:44 | 徒然なるままに

ゆったりとした土曜日。家族との一日はやはりホッとします。
久しぶりに書きたいことが頭を巡っています。

昨日の夜は友人との飲み会で、楽しい時間を過ごしました。でも、いつものことですけど、アルコールの後の頭痛と、帰りの電車の混雑には閉口しますね。。。
それを自分自身への言い訳にして、ついブログの更新もサボってしまいました。

みなさん、ハローです。ホディです。

今日の日経新聞には、上場企業が「3期連続最高益へ」という記事が一面に掲載されていました。
2006年3月期の連結経常利益が3期連続で最高を更新する見通しだとか。3期連続はバブル期の1988年~1991年3月期以来となるのだそうです。
先日も書いたように、ボクには好景気の実感はあまりないのですが、数字は客観的で誇張はないということでしょうか???
なぜか「美しい白鳥の話」を思い出しました。ボクらが子どものころによく聞かされた「美しく優雅に泳いでいる白鳥も、実は見えない水面下では激しく足を動かして頑張っている。」という話です。
見える数字と、見えない数字。“客観的”にはボクらは「見える数字」で判断をせざるを得ないのでしょうが、ボクらの生活は数字では表せない面がほとんどです。
水面上と、水面下。優雅と困窮。階層化社会と最近はよく言われますが、大企業と中小企業、東京と地方、使用者や資産家と労働者・・・機能や役割の違いはともかく、ヒトが群れをなして生きているボクらの社会は結局は運命共同体なんだと思うんです。
白鳥かアヒルかは別として、優雅に泳いでいる写真を見ながらも、ひとつの生き物として見えない面も含めて全体を想像することを忘れないようにしないといけないなと感じました。

そんなことを感じるのも経済面ではなく、社会面のニュースが気になっているからです。
最近のニュースでは、まずは建築事務所の構造計算書の偽造問題。建築士が偽造しようと誘惑に負けるなりの何か甘い汁の構造が裏にはあるのでしょうね。
建築主、設計業者、施行業者、検査機関、誰が甘い汁を吸ったのか?
それともその誰もが甘い汁を吸っていたのか?
「コストダウン⇒利益増加」という経済では当たり前の計算が、悪魔のささやきの公式に感じられます。
企業の使命が利益だと疑わない昨今の議論にはうんざりです。企業の使命は社会の一員であることだとボクは思います。今回の渦中の企業はその使命を忘れて「安全・安心な住まいを提供する」という役割まで忘れてしまったんだと感じています。

そして、銀行の派遣行員の預金の横領事件。
そもそもの発端は銀行の人件費抑制だとボクは考えています。
人で成り立つ銀行の原価は人件費。悪魔のささやきで、銀行の利益を回復するために、そして自分たち総合職の人件費を維持するために一般事務や窓口業務を各銀行は競って派遣職員に代えていきました。派遣という仕組みについては否定はしませんが、少なくとも長く仕事をしてもらうならば、人件費は増えるかも知れませんけど派遣職員から正職員に雇用すべきです。
派遣行員を派遣していた会社が銀行の関連会社であることも問題です。なぜ本体ではなくて、関連会社で人を雇わないといけないの?と思いませんか・・・こんな仕組みは、そもそも銀行員の階層化に他ならないと思います。そんな階層化によりダブルスタンダードな給与や店舗間の異動方針の中で同じ顧客を担当した人が悪魔のささやきを聞き続けていたのは、やはり企業の問題だとボクは考えています。
しかも、今の労働者派遣法ではどうだか分かりませんが、12年前の派遣法ではこの様な接客業務や、何年も継続して同じ仕事をすることは違法だったのではないでしょうか?

地震に弱い住まい、横領された預金、支払われなかった保険金・・・いずれも企業の使命も役割も忘れてしまった例です。しかも判明するのは後になってからです。後の祭では終わらせられない怖さを感じます。
最高益のニュースの中で、企業の使命を今だからこそ考えて欲しいと願っています。

そんな中、とても魅力的な広告が今日の日経新聞に掲載されていました。
銀行の話をした後ですけど・・・三井住友フィナンシャルグループの広告です。

人に与えること、
人の役に立っている
という意識こそが
そも人間の生き甲斐なのでは
あるまいか

引用させていただきましたが、倉本聰さんのコトバです。
その広告の中の「生き甲斐」というコラムもとても良い話でした。是非、みなさんも読んでみてください。
もう少し、最後のコトバを引用します。

周囲に良い顔を増やすこと。それこそが結局倖せの根っこなのだ。

企業も「法人」なんですから、ヒトと同じように「倖せ」を求めるべきだと思いますネ。
そして「生き甲斐」と「使命」は似ていますよね。この二つを同じに出来るといいなとボクは感じています。

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