考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

謝罪

2007-10-25 22:36:41 | 徒然なるままに

今日の日経夕刊のコラム「さらりーまん生態学」で、
作家の江波戸哲夫さんがこの頃の他人事のような軽い謝り方を嘆かれていました。
そして、そこから「経済の土台となるべき“職業倫理”がボロボロに風化している」のではないか、と感じられている様子。
確かにそうかもしれませんね。

でも、ボクが最近感じているのは、謝罪会見の不思議。
彼らは誰に向かって謝っているのか???

ボクサーとその家族や食品会社の経営者、、、
いろいろな人が謝罪会見とやらをやっていますが、どうなんでしょう?

ボクは謝り方が悪いと言うよりは、謝る必要のない人に向かって謝っているので実感がないと思うんですよね。
つまりマイクやカメラを持った、いかにも正義の代表者のみなさんに向かう、
そして、彼らの個人的な正義感によって責められ、
何度も何度も謝らなければならない状況に追い込まれる・・・

(こんなに大勢のみなさんにわざわざお越しいただき)
「ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。」
と、謝罪は目の前の人に向かって発せられる、のではないか、
なんて考えるのは考えすぎでしょうか?

ボクは、謝罪会見が本当に必要なのだとしたら、
前首相のようにカメラの前で、カメラ目線でやるべきだと思います。
実際は、報道関係者に謝る時間があるのなら、
本当に謝るべき人の前に行ったほうが良いと思います。
それが誠意ですし、それが謝罪。
そう思いませんか?

そんな謝罪会見が繰り返されるたびに、
いかにも「謝罪会見」自体が経営者の仕事になってしまっているのではないか?
そんなおざなりな仕事より、本当になすべきことは他にある、
ボクはそう思うんですよね。

こうして・・・
不祥事を起こした当事者や監督者、正義の代表者も、どちらの言葉も空虚になり、
そして、テレビ画面を通して間接的に謝罪されているボクらは、いつの間にか罪を裁く側から人を見ることに違和感を感じなくなる・・・

崩壊しているのは“職業倫理”だけではなく、
他者を思いやる心?と言いますか、
自分も相手も同じ人間だという気持ち?と言いますか、、、
・・・上手く書けなくてすみません・・・
江波戸さんが書かれている「日本経済全体の崩壊」より大きな「日本の何かもっと大きなものの崩壊」が進んでいるような、
何となく背筋の寒いものをここ最近、感じています。

みなさん、ハローです。ホディです。

先週からブログが書けない、と感じていまして、
なかなかキーボードが叩けなかったんですけど、
でも実際に向かってみると、意外と言葉が出てくるものですね。

内容はともかく、久しぶりに書けて少しホッとしています。

最近は忙しいというより、落ち着かない日が続いていまして。
いろいろな思いを自分なりに整理させつつ、
次のステップへ向かっています。

謝罪よりも、感謝をしなければいけない、
そんなことを考えています。
そんな日の日記でした。


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
江波戸さん (moto金田浩)
2007-10-27 10:22:26
この方の名前が出てくる。良く読みましたなぁー。
図書館で借りてが主でしたが。(笑)
底に人をみられる目がやさしさで満ちていたから
かもしれません。お元気で今もご活躍されて
おられるのですね。
経済関係の作家で上之郷氏も好きでしたが昨年
突然病気でお亡くなりになり残念な思いをしました。
ハウステンボス物語は特に良く読みましたか。

謝罪会見

なにか、このごろやたらに多いです。
おっしゃるとおり、なにか変です。
誤ってすめば警察はいらない(笑)とヤジを
とばして質問した議員さんがおられましたが。(笑)

閉塞感のある世の中、なにかに怒りをぶつけたい
という空気があるのでしょうか。憂さ晴らし。(笑)
そのうちに道でたちションベンしたと言って
謝罪会見。。。


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re:江波戸さん (hoddy)
2007-10-27 21:29:11
moto金田浩さん、コメントありがとうございます。

ボクも先日、久しぶりに江波戸さんの本を読みました。
日経の夕刊では毎週コラムを読んでいますけど。
好きな作家の一人です。

謝罪会見・・・
週末のテレビを見ていると、例のボクサー関連の謝罪会見が注目されています。マスコミの姿勢に違和感を感じている人も多いようですね。
マスコミは、謝れ!、謝り方が悪い!と、まるでヤの世界、、、
そして、見ている視聴者はみんなで「許す」とか、「許せない」とか、、、
これは、ホント、恐ろしい世の中です。

返信する
ここ数日バタバタと (moto金田浩)
2007-10-31 21:42:40
していまして、入れませんでした。(笑)

今日は久しぶりに朝から夕方までカンヅメ

状態の講習会。参りました。たばこも当然

すえない。昔はそういう場所でも喫煙出来

たのに。(笑)

大昔、西洋では、魔女を作って、、、。(笑)

日本では、どう表現すれば、、、。

ようするに憂さ晴らしの方法ですが、、。
返信する
re:ここ数日バタバタと (hoddy)
2007-10-31 22:35:29
moto金田浩さん、コメントありがとうございます。

お忙しそうですね。
moto金田浩さんのコメントがないと寂しい気がするほど、コメントをいただくことが習慣になっていました(笑)。

ホント、喫煙者には大変な世の中ですよね。
ボクはこのブログでも何度か書いていますが、タバコの臭いが嫌いなので、それはそれで助かっているんですけど。スミマセン。

そういう臭いへの嫌悪感は、実はこの世の中、臭いがなくなってきているからと考えています。
日常の臭いって、本当になくなりつつあると思いませんか?
トイレですら無臭に近くなりつつありますし。。。
だから、タバコの臭いだけが妙に鼻につくんですよね~
嫌煙権は、臭いに慣れない現代人特有のものではないでしょうか。きっと。

以前はトイレからの臭いも漂ってきていましたし、
外でも、いろいろな臭いがありましたよね?

こんな無味無臭の現代、
これで良いのか?
タバコの臭いが嫌いなボクですが、そう感じています。

返信する
たばこの事 (moto金田浩)
2007-11-01 19:55:03
たばこのことなら任してください。(笑)
とにかく良く吸います。なくてはなりません。
禁煙は数百回しましたが続きません。
途中で、禁煙ノイローゼ、なんと自分は
意志が弱いのだろうと悩み、精神病に。(笑)

たしかに、他の方にご迷惑となっています。
スミマセン。

特に女性の方はたばこの嫌な臭いに嫌悪感を
もたれます。たばこの臭いを香水の臭いに
すれば良いのでしょうか。メーカーさんに
がんばつてもらって。(笑)

返信する
謝罪会見について (はやし)
2007-11-01 20:52:26
ご無沙汰してます(^^;)。

謝罪する会社側にも多分に問題がありますが、マスコミサイドについても辟易している事があります。それは、不祥事を起こした会社社長に対する「社長は辞めないのか?」というお決まりの質問。それが記事になると「引責辞任を否定した」とのコメント。(本論から逸れるが、もうひとつイラつくのが、記事の最後書かれる『○○会社のコメント。「訴状を見てないのでコメントできない」』。←もう書く必要ないんじゃない?)

社長が不正に関与もしくは黙認していたらなら引責辞任の必要性が高いでしょうが、全てのケースで社長が辞めればその会社は改善に向う訳はないでしょう。後継者難の会社では、社長が出直した方がステークホルダーにとって良いケースもあるだろうし。(ま、悪さの程度にもよるが)

一方、社長が不正を本当に知らなかった場合は責任がないのか?そんな社長が辞めるとき、自分は少し前までは、「社長はかわいそうだな。でも道義的な責任をとったんだろうな」と解釈していたのだけど、最近考え方が変わりました。つまり社長は、自分の知らないところで不正が起こり得ないような仕組みを作っておく責任があるんですよね。

その仕組みのあるべき姿について、話し出すときりがないんだけど、仕組み(仕掛け)のひとつである「公認内部監査人」という資格を取るために目下勉強中です(^^)。

不正を防止する仕組みづくりは、成熟しつつある資本主義社会の残された大きなテーマのひとつであり、そこに潜在的な商機と雇用があると思います。
返信する
追伸 (はやし)
2007-11-01 20:55:31
あ、あと私もスモーカーです。
すいません。
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(^v^) (hoddy)
2007-11-02 20:03:26
moto金田浩さん、コメントありがとうございます。

きっと以前はタバコの臭い以上に、嫌悪感のある臭いが多かったのではないかと。。。
まさに好き嫌いの話なので、タバコが好きな人にとっては世知辛い世の中ですよね~
こちらこそ、スミマセン。。。

それにしても、
臭いのないタバコや、ラベンダーの匂いがするタバコは、本当のタバコ好きの人からすれば、きっとタバコじゃなくなるんでしょうね?
臭いと味はなかなか区別がしにくそうです。



はやしさん、コメントありがとうございます。

ホント、ご無沙汰しています。
CSKでも久しぶりに開きますか?(笑)
禁煙(?)と公認内部監査人の勉強、是非、がんばってください。

不正を本当に知らなかった責任・・・
おっしゃるとおりですね。さらに、ボクはこれこそ、社長の一番重要な責任のような気がします。
はやしさんが書かれているように、不正を防止する仕組みづくり、そしてどうしても起こるだろう不正が起きてしまった場合の対応についての仕組みづくり、
ボクも、大切だと思います。

それにしても、表面的な謝罪、引責辞任を求めているかのような詰問、
ボクは見ていて嫌になります。
やらなければ良いのに、、、と思います。

謝罪する会社側、マスコミサイド、
そして、謝罪が当たり前のように見ているボクら、
社会全体の問題のような気がしますよね。

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