朝から興味深い文章に出会いました。
日経新聞朝刊、1面のコラム「春秋」。
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20070326NN003Y31426032007.html
日曜日の朝、テレビから最大震度6強を記録した能登半島地震を知らせるアナウンサーの緊迫した声が流れてきた。津波注意報が石川県の能登・加賀地方にといった後、耳を疑うような地名が続く。福島県と茨城県にも津波注意報が出ているというのである。
緊急時の混乱だとは思うが、4回、5回と繰り返された。津波は陸にぶつかって反射したり、回り込んだりするが、能登から福島、茨城にひとっ飛びするわけはない。自明の誤りをチェックできない放送現場の「非科学性」が気になる。調査によれば、日本の大人の科学知識は先進国中、下から3番目だという。
※2007/3/27「春秋」の前半分だけ引用させていただきました。
ボクは自分の考えが科学的だとか、客観的だとか自称するつもりは毛頭ありません。
なぜなら、「科学的である」とか、「客観的である」と自分を評価することが非科学的であり、主観的だから。
自分の考えを科学的だとか、客観的だと主張できる人は羨ましいと思っています。
今日の「春秋」も、要するに「気象庁が間違っていると、科学的に考えればすぐ分かる注意報を、放送局ともあろう機関がチェックできずにそのまま流すなんてとんでもない。新聞社に勤める私はすぐに科学的な誤りに気がついたのに、それに気がつかない放送現場は能力不足だ!」と、少々誇張もあるかも知れませんが、こんなことを言いたいのではないかと。
でも、今回の能登半島地震で、福島・茨城に津波が来るはずはない、
という「春秋の名無しさん」の考えは本当に「科学的」なんでしょうか?
確かに、「津波が地震の震源地でのみ発生しうる」という科学的な根拠があれば、日本海側の能登半島の地震で太平洋側の「福島、茨城にひとっ飛びするわけはない」という科学的な判断は出来るかもしれません。
でも、現在のところ、地震による津波の原因は海底面の変位で起こると言われています。つまり震源地でのみ発生するとも言い切れないのではないかと。(いかがでしょう?専門の方がいたら教えてください。)
したがって、地震発生直後の津波注意報としては、海底面の変位が発生しているかもしれない範囲を広く予想して流すことは、「注意報」という性格上、評価されることはあっても、「緊急時の混乱」「自明の誤り」だと言われる筋合いはない、
とボクは感じています。
さらに言えば、確かに過去に誤報もあった気象庁ですけど、専門家の意見を無視して、放送現場が勝手に注意報の地点を削除して放送するなんて芸当を、それこそ「緊急時」に出来はずがない・・・逆に勝手に放送局が自分たちの科学で解釈して欲しくないとボクは考えます。
みなさん、ハローです。ホディです。
今日のコラムは例えコラムと言えども、新聞社の発する意見としてはかなり危険な話だとボクは思っています。
みなさんはどのように感じますか?
また同じコラムの中に、「日本の大人の科学知識は先進国中、下から3番目」という文もあります。「春秋の名無しさん」も自分を含めた一部の者以外の日本の大人は科学的知識がないと言いたいのか・・・
「調査による」と言われても何の調査かハッキリしませんし、
そもそも「科学知識」を科学的に比較なんて出来るのでしょうか?なんて。
文章の流れ的にも、こんな一文は必要ないと思いますしね。
今日のコラムを読みながら・・・
ボクは、やはり科学的ではないかも知れないこと、客観的ではないかも知れないこと、そういう可能性を常に意識していきたいと思いました。
「普通」だとか、「常識」だとか、「科学的」だとか、「客観的」だとか、
そう思ってしまうことで、思考がそこで止まってしまう、
そういうことのほうが、もったいないし、怖いですよね。
長々と書きましたけど。。。
世の中、まだ科学では分からないことも、たくさんあるわけで。
今回の件も、別に「気象庁の注意報が正しい」と言いたいわけではなく、ボクには「自明の誤り」だとは思えなかった、ということです。
気象庁の桜の開花予想も外れていますから。
また間違っているよ!
と思われるのも、仕方がない面もあるかもしれませんね。
昨日、会社の近所の桜が咲いているのを確認しました。
きっと週末に咲いたのでしょうね。膨らみに若干差があった3つのつぼみ、すべてが花を咲かせていました。
でも、まだまだつぼみの枝が多いんですよね。
呼吸を合わせて一気に咲くのがソメイヨシノでしょうけど、今年は何となく呼吸が合わない感じがします。それでも、きれいに咲きますかね?
だいぶ咲いていました。5~6部咲きといったところでしょうか。「うわ~、咲いてるね~、満開までもう少しだね~」といった声が聞こえました。
なお、わたくし今週後半は出張で千鳥が淵の現場にはきませんので、次回は来週前半にまた来ます。
津波警報の件、言われているテレビの間違いは実際に見てませんが、気象庁の警報に福島とか茨城はなかったと思います。間違いをおかしたのは気象庁ではなく、放送局ではないでしょうか。
私も「科学的」ということばは好きではありませんが、アナウンサーに予備知識が足りないと思うことがあるという点では、彼の意見に同意です。
千鳥が淵も週末は満開でしょうね。
やはり桜が咲くとワクワクします。
これから数日、街を歩くのが楽しみです。
それから津波の話、
放送局の誤り・・・そんな可能性もありますね~
おっしゃるとおり放送局の誤りだとしたら、正確な情報を伝えられない放送局の現場は確かに問題ですね。
でも放送局の誤りでないとしたら、ボクは「科学」は思うほど単純ではないという気がしているので、専門家でない人が勝手な解釈をすることほど危険なことはない、かと。
難しいですね。
ただ言えることは、こうして気象庁の津波予想が空振りに終わることが続いて、「狼少年の叫び」のように聞こえていくことで、注意報が注意にならなくなっていく・・・
「注意報」のあり方を考えていくべきかもしれませんね。