考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

官と公務員

2005-05-17 23:23:47 | 21世紀ビジョン
今日の日経新聞の朝刊の1面に「国家公務員 省庁間で配置転換」と載っていました。
正直な感想では、今までやっていなかったんだ?と少し驚きました・・・
また、同じく「経済教室」では鳥取県の片山善博知事が公務員の給与制度等について書かれていました。

みなさん、ハローです。ホディです。
今日の日経新聞を読みながら、公務員について考えてみました。

大阪市のヤミ給与問題も最近はほとんどニュースになっていない気がしますが、ボクが気にしていなかっただけですかね~?
『日本21世紀ビジョン』でも記載のある通り“小さな官”を目指すためには公務員のあり方の検討は不可欠ですね。

『日本21世紀ビジョン』の「2030年の目指すべき将来像と経済の姿」の中には、以下のように記載があります。

豊かな公・小さな官

○国民が必要とする公共サービスが、多様な主体と手法により豊かに提供されるとともに、官による提供は縮小している。

○自分たちのことは官に頼らず自分たちが行うという意識が定着する。個人が自発的に、自分の可能性を高めながら「公」の活動を担う「奉私奉公」が広がる。

○社会のあらゆる場において多様な人々が参加しており、個人が自らの自由と権利を保持し主張しながら、相異なる生き方や価値観に対する寛容と、自らの行動を自己責任の下で律する節度が尊重されている。

小さくて効率的な政府
○政府は政府でなければできないことに徹する。その財政はスリムとなり、次世代に先送りしていない。

②非政府が担う「公」の拡大
○企業、NPO、社会的企業家など幅広い非政府主体が、「公」を担い社会のニーズに対応する。
 ・民間組織を始め多元的に政策論争が行われる。
○NPOが運営の透明性や安定性を確保し社会の信頼を得ることで、経済社会活動に占める割合が高まる。

自立的な分権社会
地域住民が自らできないことを基礎自治体が引き受け、基礎自治体ができないことを広域自治体が担い、広域自治体ができないことを国が行う
○住民が地域のあり方を決め、地域の主体性により生活水準の向上を目指す地域間競争が繰り広げられる。

なかなか難しいと思いますが、ボクも日本の目指すべき姿だと思います。

また、冒頭で紹介した日経1面の内容は

・政府は役割の低下している省庁の国家公務員を、治安や環境など人員の需要が多い分野の省庁に配置転換
・第1弾として、農林水産省の統計部門のうち最大500人を、刑務所や環境事務所などに配転する方向で省庁間調整を開始
・政府は今後5年間で既存の公務員定員の1割を削減の方向で見直す方針

またその背景についても記載があり、少し要約しますと、

・現在は自衛隊などを除く主要官庁の国家公務員の人数は約33万人
・省庁別に人事管理しているために“増員が必要な省庁は新規採用を増やす”一方、国家公務員はスト権などがないかわりに身分保証は厳格なために“減員すべき省庁内には余剰人員がたまる”構造となってしまっている
・そのため「リストラを避けるために必要性が薄い政策を打ち出す」などの非効率を生み出しがち
・経済界などからの見直しの声や、制約が昨年に緩和されたことを受け、政府は省庁の枠を超える配置転換の仕組みづくりに着手
・市場テストの実施などで官業の民間移行が進めば、一層の人員削減も不可欠となる

ということです。

社会の大きな変化の中で国の官のあり方も当然に変わってきていますし、今後も官から民への権限委譲の流れは続くでしょうから、近い将来、省庁間のみならず民間企業(もちろん“天下り”という意味ではない)なども含めて人材の配置転換等を考えなくてはいけなくなるでしょうね。
さらに言えば、「平成の大合併」による市町村合併も進んでおり、国と自治体、あるいは自治体間での人員の効率的な配置も検討すべきだと思います。

当事者である公務員のみなさんは大変でしょうが、国だけではなく各自治体で「自分たちの組織(各官公庁)の『21世紀ビジョン』」を考えていって欲しいものです。

※片山知事の話も非常に興味深いですので、近いうち(できれば明日)に紹介しますね。

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