日付 :2008年11月1日
天気 :晴れ
コース:新穂高温泉→秩父沢→鏡平→弓折岳中腹(ビパーグ)
そろそろ、雪の季節か?なんて、軽い気持ちで金曜日の夜、考えていた。
昨年の今頃、水場が凍っていて、水の確保が大変だったことを思い出し、
4リットルの水を担ぐことのみを考え、不完全な冬装備で挑んだ。
金曜日の深夜、自宅を出発。
いつものとおり中央道。
車を走らせた。
松本ICで高速を降りて、158号線を西へ。
安房峠を登っていくと、標高1600mあたりから激しい雪。
ノロノロ運転を強いられた。
早朝、5時過ぎ駐車場に到着。
仮眠をとったら、もう8時。
あわてて朝ごはんを食べて出発。
歩き始めたのは9時を過ぎていた。
まずは林道歩き。
すっかり散ってしまった落葉を踏みしめながら、先を急ぐ。
まだこの先の困難を想像できず、のん気にコケの写真など撮っていた。
この日はなぜか気持ちが乗っており、軽快に林道を歩けた。
はるか上方には、雪をかぶった穂高の峰々が望め、否が応でも気持ちが高ぶる。
抜戸岳側の岩峰。
霧が晴れていき、徐々に天気の回復が期待できた。
秩父沢への登り。
一向に登山者が現れず不安になっていた頃、雪の出現とともにひとつの足跡を確認。
一人ではないことで、すこし余裕が生まれた。
日が照っており、気温は上昇。
石に積もった雪の照り返しで眩しいくらい。
滑りやすい雪の上を、セッセと登る。
シシウドガ原へは雪の量が急増。
石をも埋まるほどになっていた。
水の心配をしていたがその心配も無用と判断。
1リットルを残して、すべて捨てて身を軽くした。
シシウドガ原から先はさらに雪が深くなる。
このあたりで、前方を歩く一人の男性に追いつき、軽い挨拶。
お互い、先を譲り合いながら(笑)、雪道を進んだ。
終始膝下までのラッセル。
冬ズボンを履いておらず、スパッツを越えるところではズボンが濡れてしまう。
はじめ気にしていたが、どんどん深くなっていく雪に、途中からヤケクソに。
気にならなくなった。
鏡池はすでに凍っていた。
このあたりでは全く人の気配を感じない。
いつもは静かな山を求めるのだが、やはり雪山では少しは人の気配を感じたいものである。
シシウドガ原から鏡平まで通常約1時間の道のり。
ゆっくり歩く自分でも、このあたりはコースタイム通りに歩けるのだが、
今回は3時間もかかって、やっと到着。
「雪のラッセルでは3倍時間がかかる」
先輩の言葉であるが、改めて実感した。
鏡池の橋が外されている。
凍っていたため、氷の上を歩くこともできる。
ただ、絶対ではないので、板の上の雪を除きながら平行棒歩行。
ここまでお互いラッセルをしてきた男性は、鏡平でテント泊するとのこと。
雪に気持ちが高ぶっていた自分は、
「まだ行ける」などと甘い考えをもったまま、先へ進むことにする。
弓折岳への登りは、今までとは違い斜度がUPする。
ラッセルも一人になり、10歩進んでは休憩・・・の繰り返し。
肉体の疲労と気持ちの疲労。
先へ進む力と気持ちがどんどん萎えていくのがよくわかった。
槍の穂先。
くたびれては振り返り、槍の穂先を眺めていた。
あと少し、あと少し・・・と標高を稼いでいったが、稜線まですらたどりつかず、
弓折岳までの真ん中あたりで、ギブアップ。
一人のラッセルは1時間30分。
限界だった。
16時30分、テント設営。
丸い高気圧がこのあたりを覆うことを予測。
何より雪壁を作る力が残っておらず、天に風が吹かないことを祈るばかり。
夕飯を食べて眠りに就いた。
その夜、久しぶりの雪との格闘で、余計な力を使ったためか、体中が攣りまくり、痛い思いをした。
続きはこちら。
ともに雪道を歩いた男性、那ぁさんの日記はmixiにて。
こちらから。
天気 :晴れ
コース:新穂高温泉→秩父沢→鏡平→弓折岳中腹(ビパーグ)
そろそろ、雪の季節か?なんて、軽い気持ちで金曜日の夜、考えていた。
昨年の今頃、水場が凍っていて、水の確保が大変だったことを思い出し、
4リットルの水を担ぐことのみを考え、不完全な冬装備で挑んだ。
金曜日の深夜、自宅を出発。
いつものとおり中央道。
車を走らせた。
松本ICで高速を降りて、158号線を西へ。
安房峠を登っていくと、標高1600mあたりから激しい雪。
ノロノロ運転を強いられた。
早朝、5時過ぎ駐車場に到着。
仮眠をとったら、もう8時。
あわてて朝ごはんを食べて出発。
歩き始めたのは9時を過ぎていた。
まずは林道歩き。
すっかり散ってしまった落葉を踏みしめながら、先を急ぐ。
まだこの先の困難を想像できず、のん気にコケの写真など撮っていた。
この日はなぜか気持ちが乗っており、軽快に林道を歩けた。
はるか上方には、雪をかぶった穂高の峰々が望め、否が応でも気持ちが高ぶる。
抜戸岳側の岩峰。
霧が晴れていき、徐々に天気の回復が期待できた。
秩父沢への登り。
一向に登山者が現れず不安になっていた頃、雪の出現とともにひとつの足跡を確認。
一人ではないことで、すこし余裕が生まれた。
日が照っており、気温は上昇。
石に積もった雪の照り返しで眩しいくらい。
滑りやすい雪の上を、セッセと登る。
シシウドガ原へは雪の量が急増。
石をも埋まるほどになっていた。
水の心配をしていたがその心配も無用と判断。
1リットルを残して、すべて捨てて身を軽くした。
シシウドガ原から先はさらに雪が深くなる。
このあたりで、前方を歩く一人の男性に追いつき、軽い挨拶。
お互い、先を譲り合いながら(笑)、雪道を進んだ。
終始膝下までのラッセル。
冬ズボンを履いておらず、スパッツを越えるところではズボンが濡れてしまう。
はじめ気にしていたが、どんどん深くなっていく雪に、途中からヤケクソに。
気にならなくなった。
鏡池はすでに凍っていた。
このあたりでは全く人の気配を感じない。
いつもは静かな山を求めるのだが、やはり雪山では少しは人の気配を感じたいものである。
シシウドガ原から鏡平まで通常約1時間の道のり。
ゆっくり歩く自分でも、このあたりはコースタイム通りに歩けるのだが、
今回は3時間もかかって、やっと到着。
「雪のラッセルでは3倍時間がかかる」
先輩の言葉であるが、改めて実感した。
鏡池の橋が外されている。
凍っていたため、氷の上を歩くこともできる。
ただ、絶対ではないので、板の上の雪を除きながら平行棒歩行。
ここまでお互いラッセルをしてきた男性は、鏡平でテント泊するとのこと。
雪に気持ちが高ぶっていた自分は、
「まだ行ける」などと甘い考えをもったまま、先へ進むことにする。
弓折岳への登りは、今までとは違い斜度がUPする。
ラッセルも一人になり、10歩進んでは休憩・・・の繰り返し。
肉体の疲労と気持ちの疲労。
先へ進む力と気持ちがどんどん萎えていくのがよくわかった。
槍の穂先。
くたびれては振り返り、槍の穂先を眺めていた。
あと少し、あと少し・・・と標高を稼いでいったが、稜線まですらたどりつかず、
弓折岳までの真ん中あたりで、ギブアップ。
一人のラッセルは1時間30分。
限界だった。
16時30分、テント設営。
丸い高気圧がこのあたりを覆うことを予測。
何より雪壁を作る力が残っておらず、天に風が吹かないことを祈るばかり。
夕飯を食べて眠りに就いた。
その夜、久しぶりの雪との格闘で、余計な力を使ったためか、体中が攣りまくり、痛い思いをした。
続きはこちら。
ともに雪道を歩いた男性、那ぁさんの日記はmixiにて。
こちらから。
11月の初めにして、この量の雪!
やはり北アルプスですね。
写真で見る分には、美しい雪ですが、
雪との格闘、ラッセルお疲れ様でした。
>弓折岳への登りは、今までとは違い斜度がUPする。
きつそうです。私なら三脚マンさんよりもっと手前でギブアップしてますよ。
新雪のラッセルの経験はありません。
って、私なら穂高を見た所で撤退かな~。(笑)
さすが、三脚マンさん・・・。
お若い・・・(って、馬力、気迫が違うって言う意味です。)
本当に、お疲れ様でした。
行く道中から、路面にすごい雪ですなオールシーズンのスノータイヤでは、かなりきつそうな感じがしましたもので・・・
弓折の分岐で、テン泊なのかな?鏡池から弓折分岐までは、どの様なルートをとったのかな?よければ教えて・・・今度チャレンジしてみるので
雪が降ったばかり(前夜)でして、まっ白できれいでしたよ。
弓折岳の登りは無積雪期でも辛いんですが、今回は雪でバサバサ足場が崩れるため、踏み固めて進んでいました。
そのため進みません。辛かったです。
>私より手前で・・・
そうでもないと思いますよ。
このときは今年初めての雪山。
興奮しちゃって(笑)気持ちが、ノリノリ!
天気も良いことも予測され、さらに3連休!
撤退も視野には入っていましたが、2日目までは、前に進む気持ちが勝ってましたよ(危)
いけませんね。
無理は禁物でした。
弱力女に怒られます。
無理はしない程度に、今年もチャレンジです。
それがまだ、ノーマルタイヤだったんですよ(汗)
めっちゃノロノロ運転でした。
本日、タイヤ交換、雪山装備の準備をするつもりです。
コースはほぼ夏道に沿って登りました。
テント場所は弓折岳分岐と鏡平の中間点辺り。
ちょっとした平地(たぶんハイマツの上)に張りました。
尾根上を歩いて、夏道同様トラバース道を足場を作りながら進みました。
後で2日目をUPしますので、読んでくださいね。
滅多に見られるものでは有りません。
雪と岩の無機質的な風景。
なんとも不思議な風景ですね。
こんな風景を見ることができて、よかったです。