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AMAZONマーケットプレイスで『情緒の力業』が買えます!

2010年04月13日 | 読書
AMAZONマーケットプレイスで『情緒の力業』が買えます!

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AMAZONでは在庫切れ(絶版?)ですが、著者取り置き本をマーケットプレイスに出品しました。

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Book Review 高野 義博著 情緒の力業  2005/12/17

東洋大学文学部教授、校友会副会長 針生 清人

「「生きるに値する人生とは何か」、「世界とは何か」、「かく生き、かく問う私とは何か」を問うことから始まるのが哲学の元来だとすれば、各自が内発的に「哲学する」ことにこそ意義があるのであって、本書はその好個の例だといえる。

 高野義博氏は、ヤスパースの「暗号について」を卒業論文(百枚)として提出した(主査故飯島宗享教授)。すでにロマン派の文学は自然と歴史を神の暗号とみなしていたが、ヤスパースも哲学と宗教の歴史、超越者との出会いという人類の最も重要な経験がいわば暗号で書かれていると主唱し、自己の哲学的な経験こそがこの暗号を解読し得るのであって、そうでない者にとっては暗号で書かれている深部はないかのようである。いうならば科学的、合理的な目には歴史の表層しか見えぬということである。

 著者が「哲学する」ことは更に続くであろうから、本書は尚「途上にあるもの」であるが、その論述されているところは的確であり、説得的である。著者が身辺を見回し、人生の意味を問い始めたのは、中学生時代の体験を問い直すことによってである。このことについて、著者は孔子の「吾十有五而志干学」における「志学」を考える。それまで与えられた環境、習慣、伝統等にただ順応して生き、全てを「見て見ず」であった事象を初めて意識的にそれを「それ」として「そこ」に見るということによって、即有的な状態に外部世界=現実が出現し、主客分離が始まるという。このことが、「志学」の意味だという。我々は本書を読むことで、「哲学する」志学一年を始め得るといえよう。」


*著者による転載(東洋大学:校友会報・第188号・P.8Book Review 平成8年7月31日発行)

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