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【#朝鮮日報】【社説】国政無能を政治小細工でごまかしてきた3年半

2020-08-19 21:06:59 | 新聞記事
 先週末の光化門集会で演説したサラン(愛)第一教会のチョン・グァンフン牧師のコロナウイルスへの感染が確認されたが、これについて与党・共に民主党は「(保守系野党)未来統合党の責任だ」と主張している。「統合党が集会をほう助した」「傍観という程度ではなく、積極的に後押しした」と指摘した。その根拠を問う質問には「集会に参加した議員がいたではないか」と説明した。この集会に野党執行部は参加しておらず、また野党執行部は今のところチョン牧師と距離を置こうとしている。それでも統合党に所属する議員103人のうち、1人が参加したとの理由で「集会の責任は野党が負うべきだ」と主張しているのだ。

 18日の時点でサラン第一教会関連の感染者は457人に急増した。集会参加者の追跡が急がれるところだ。コロナの潜伏期である今週末までに集会に参加した信徒らが自発的に調査に臨まなければ、事態はより深刻になる恐れがある。このような時期に政権与党の執行部はこの基本的な責任に全ての力を集中するのではなく、何としてもチョン牧師と野党を関連づけ、政治的に攻撃することばかり考えている。集会参加者を犯罪者のように追い込むレッテル貼りは、感染者に自ら名乗り出にくくさせ、防疫を難しくしてしまうが、そのような懸念など与党には頭の片隅にもない。野党を非難できる格好の材料ができたと喜んでいるかのような雰囲気だ。

 光復会長の金元雄(キム・ウォンウン)氏が光復節の記念の辞で反日フレームに言及すると、与党の代表選挙に出馬している候補者たちは「光復会長として言えること」「記念の辞を深く心に刻みたい」と述べた。故・李承晩(イ・スンマン)元大統領と親日派が結託し、愛国歌(韓国の国歌)を作曲した安益泰(アン・イクテ)先生は「民族反逆者」であり、6・25戦争の英雄ペク・ソンヨプ将軍は顕忠院に埋葬される資格はないと主張する金氏の言葉に、政権与党の代表になろうとする人物たちが共感しているというのだ。不動産惨事など国政の失敗で大統領と与党の支持率が低下すると、いつも使ってきた「反日フレーム」(親日レッテル貼り)を再び持ち出してきたのだ。

 23回も出した不動産対策の効果が出なかったことについて与党は「李明博(イ・ミョンバク)・朴槿恵(パク・クンヘ)政権のせい」と主張している。政権の座に就いてから3年半が過ぎた今になっても前政権のせいなのか。「景福宮が崩壊すれば大院君による手抜き工事のせいだと言い訳するだろう」といった笑い話も聞こえてくるほどだ。今回の水害で大きな被害が発生したソムジン江周辺の住民たちは「豪雨が発生したときに集中的な放流を行ったことによる100パーセント人災だ」として政府への不満を口にしている。ダムの水位を事前に低くすることは洪水対策の基本中の基本だが、環境論者たちが掌握している政府の水対策チームは梅雨が終わったあと、緑藻の解消に使用するためダムに水をため込んでいたが、これが被害の原因だということだ。大統領は、水害によって民心が悪化すると、水害対策を進めるのではなく4大河川事業への批判を始めた。この大統領の言葉を受けて環境部(省に相当)は2日後「4大河川事業に洪水予防効果はなく、逆に不適切な影響を及ぼした」と報告した。4大河川事業は川の底を掘り出し水をできるだけ貯蔵できるようにするものだった。それが洪水被害を小さくすることは自明の常識だ。しかもソムジン江は4大河川事業の対象から外されていた。大統領と環境部が常識を歪曲(わいきょく)し、水害さえも前政権に責任を押し付けているのだ。

 政務主席は就任のあいさつを兼ねて統合党の金鍾仁(キム・ジョンイン)非常対策委員長に会った席で「大統領に会うのはどうか」と軽く言葉を掛け、反応が思わしくないとみるや「大統領と与野党の代表会談を提案したが、野党が拒否した」と発表した。大統領と野党代表の会談をこのような形で提案するのか。軽く口にしただけの言葉に「野党が拒否した」と主張しているのだ。真剣に提案したものであれば、こんなやり方をするだろうか。

 家を持つ市民には怒りを、家を持ちたい市民には絶望を抱かせただけの不動産対策、政権政党に所属する自治体の長たちによる相次ぐ性犯罪と政権擁護、権力型不正の捜査を妨害する詐欺師たち、犯罪被疑者と共謀した「似非(えせ)検察改革」に至るまで、さまざまな方面で民心と懸け離れたことばかりが行われている。国政が失敗したのであれば、どこに問題があったかその根本を突き止め、修正することが正道だ。この政権はその正道を歩んだことがほとんどない。前政権のせい、土着倭寇(国内の親日派)のせい、野党のせいといった政治争いによって局面を変えることばかりに頭を使っている。国政には無能だが、政治の術数だけに優れた人間たちが国を動かしている。


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