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【#朝鮮日報】【コラム】大韓民国は文主共和国、全ての権力は文から生ずる

2020-07-05 19:28:14 | 海外の反応
権力捜査を阻止すべく指揮権乱用、法制司法委員長の座を野党から奪い他も与党で独占
 盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代の2005年、千正培(チョン・ジョンベ)法務長官が史上初の捜査指揮権を行使したとき、強い反発が起きた。世論調査では、指揮権発動に「共感する」(26%)という回答よりも「共感できない」(64%)が倍以上に達した。与党の議員でさえも国会での対政府質問で「選出された権力だからといって検察を統制してはならない」と述べた。日本でも1954年、法務大臣が執権政党の実力者の逮捕を防ごうと初の指揮権を発動したが、これは内閣崩壊につながった。その後、法務大臣が就任するたびに「在任中は指揮権を発動しない」と宣言する慣例ができた。

 指揮権は法律に明示された法務長官の権限だが、発動した瞬間に自身も傷つく両刃の剣だ。その指揮権が2020年の大韓民国では趙子竜の古刀のように(後先考えずむやみに)使われる。秋美愛(チュ・ミエ)法務長官は、韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相の収賄事件の参考人だった前科者をどの部署で調査するのかをめぐり、指揮権を発動した。ハエを捕まえるために宝剣を抜いたのだ。検察総長が指揮権を部分的に受容すると「私の指示を横取りした」と述べた。歴代の法務長官が検察総長を指揮したのは15年前のただ一度だけなのに、秋長官は「こんなに言うことを聞かない総長は初めてだ」と言った。「こんな法務長官は初めてだ」という声がおのずと聞こえてくる。

 一度も経験したことのない国を作る、と(文大統領が就任式で)述べていたが、本当に国が大きく変化した。3年前には考えられなかった事が、当たり前のように起きる。金泳三(キム・ヨンサム)、金大中(キム・デジュン)両元大統領は息子が、盧武鉉、李明博(イ・ミョンバク)両元大統領は実兄が、任期中に投獄された。自身が任命した検察総長に後頭部を殴られたようなものだ。それでも検察に嫌みを言う政権はなかった。文政権は検察の捜査が青瓦台(韓国大統領府)の周囲に及ぶと、指揮部をまるごと左遷した。検察総長を侮辱し、あざけり「これでも辞任しないつもりか」とまるで暴力団のように脅迫する。大統領の手を血で汚さずに追い出そうというわけだ。政権を狙った捜査を権力で阻止することは、米国では大統領弾劾の事由になる。文在寅政権ではそれを検察改革と呼ぶ。

 国会法制司法委員長の座は2004年から野党のものだった。その地位で保守政権をさんざん苦しめてきた人物が、現与党「共に民主党」の朴映宣(パク・ヨンソン)元法制司法委員長(在任2012-14)だった。朴氏がここにきて「法制司法委員長は与党のものだ」と述べた。自分が在任していたときは権力けん制、敵が務めれば国政妨害というわけだ。野党が抗議すると、17ある国会常任委員長全てを与党が独占する形を取った。1988年から議席の比率に基づいて与野党が分け合ってきた慣行までも破ったのだ。

 大統領の30年来の友人を当選させるために政治工作をした罪で起訴された人物たちは、与党の推薦を受けて当選し、国会議員の金バッジを着けた。自身を捜査する検察を、逆に改革すると言って立ち上がる。そのような国で、大学のキャンパスに入って大統領を風刺する壁新聞を貼った若者は、建造物侵入罪で戸籍に赤線が引かれてしまった。

 盧武鉉元大統領は、大統領選挙で自身が受け取った(違法な)選挙資金が(対抗する)ハンナラ党の10分の1を少しでも超えたら政界を引退すると述べていた。自身が所属する政派が相手よりクリーンだという自負心、あるいはクリーンでなければならないという強迫観念にも似たものがあった。文大統領は正反対の計算をしているようだ。自分たちの方がはるかに正当に生きてきたため、相手より10倍ほど過ちを犯しても見逃されるべき、というわけだ。秋長官は文政権の「うちでの小づち」である「親日フレーミング」を振りかざして検察を追い込む。「解放されて、皆が大韓民国万歳を叫んでいることも知らず、日帝警察の力を借りる」と主張する。文政権の味方につけば独立軍、反対につけば日帝だ。

 4月の総選挙の後に姉妹政党が合併した結果、共に民主党の176議席が野党「未来統合党」の103議席を圧倒的に上回ると、「光復」だと言う。12年前も総選挙の後、保守統合によってハンナラ党172議席、民主党83議席になったことを「日帝合併」と言った。その総選挙の直後、狂牛病(BSE、牛海綿状脳症)騒動が発生した際には「脳にぼこぼこ穴が開いて死ぬ」というデマが流れ、ソウル中心部の光化門広場がろうそくデモの参加者でいっぱいになった。デモ隊の愛唱曲は「大韓民国は民主共和国だ。大韓民国の全ての権力は国民から生ずる」だった。大韓民国憲法第1条に照らして米国産牛肉の輸入を決めた李明博政権を攻撃した。

 そのパロディを先日、記事のコメント欄で見つけた。あるネットユーザーが「大韓民国は文主共和国だ。大韓民国の主権は文在寅にあり、全ての権力は文在寅から生じる」と書き込んでいた。2020年の大韓民国の統治組織と統治作用の基本原理を説明する憲法は、この1行で十分だろう。この国の主人は文在寅政権であり、それゆえ思い通りに国を運営すると意欲を見せる。憲法も372条まで長ったらしく定める必要がない。「犯罪の成立と処罰は、行為時の法律に基づく」という第1条1項を「犯罪の成立と処罰は文在寅に対する賛成・反対に基づく」と書き替えれば済む。文政権に背く「反文」なら有罪、文政権を支持する「親文」なら無罪だ。実際に、世の中がそのように変わってきているではないか。

金昌均(キム・チャンギュン)論説主幹


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