daiozen (大王膳)

強くあらねばなりませぬ… 護るためにはどうしても!

茂木健一郎の宇宙/パタ

2011年06月08日 | 詩心

茂木健一郎氏のツイート・シリーズ、今回は【パターナリズム】です。


パターナリズム:

強い立場の者が弱い立場の利益に配慮しつつも、その意志を無視して、

行動に介入し・干渉するやり方で、「父権主義・温情主義」のことです。

茂木健一郎氏の主張は理解できますが、疑問点についてここで考えたい。


私(管理人)の文は『青文字』、茂木健一郎氏の文章は『黒文字』です。



kenichiromogi 茂木健一郎

パタ(1)「広げるに値するアイデア」を議論する場として注目されているTED (http://www.ted.com/)に参加した時のこと。3日目くらいに気付いた。誰も、連邦政府に言及しないし、大組織の話もしない。みんな勝手にやっている。


kenichiromogi 茂木健一郎

パタ(2)TEDでは、組織や、肩書きがあればいい、などとは誰も思っていない。大切なのは、「広げるに値するアイデア」だけ。政府に期待だとか、補助金がどうのとか、そんなことを一人も言っていないのは、きわめて爽快であった。


kenichiromogi 茂木健一郎

パタ(3)子どもは、親が何でもやってくれるものと思っている。その期待が裏切られると、地団駄踏んで泣いたりする。どうして買ってくれないんだよ~! そのうち、親もまた人間であり、完璧ではなく、いろいろ欠点もあるのだということが見えてくる。


kenichiromogi 茂木健一郎

パタ(4)どうも、日本人は、国というものを何でもやってくれる親だと思っているところがある。だから、裏切られると怒る。わめく。なんでやってくれないんだ、と追及する。しかし、それは裏返すと、国が面倒を見てくれるはずだ、という期待があるということである。


kenichiromogi 茂木健一郎

パタ(5)「パターナリズム」が、日本で飛び交う言葉の背後に見え隠れする。大新聞が社説で「国はもっとしっかり」などと書くのも、その一例である。国はどうせ大したことをやってくれないんだから、自分たちでさっさとやるよ、という気持ちが、そこには感じられない。


kenichiromogi 茂木健一郎

パタ(6)情報を隠蔽していた、というのもパターナリズムの裏返しである。隠蔽していたも何も、最初からたとえば英語圏にはその情報があったりする。言葉の壁を考慮しても、自分で情報を集めようとすれば、それはとっくに存在しているものだったりするのだ。


kenichiromogi 茂木健一郎

パタ(7)国がだらしないとか、政治家がダメだとか、そういう言説を信用しない。「しっかりと保護してくれるはずだ」というパターナリズムに対する期待の裏返しに過ぎないからである。国だって政治家だって、しょせんは人間。あなたや私と同じように、不完全なのだ。


kenichiromogi 茂木健一郎

パタ(8)子どもは、最初は親に頼るが、そのうち大きくなって、自分で生きるようになる。それから、親の面倒を見るようになる。日本人はいい加減に、パターナリズムの幻想から覚めて、自分の足で立つようになったらどうだろう。


kenichiromogi 茂木健一郎

パタ(9)親が小さく見えた時、人はきっと大きく成長している。国が小さな、頼りなく、情けない存在に見えた時初めて、私たちは精神的に一人立ちできるんじゃないかな。国なんて、所詮そんなもんだよ。だって、不完全で弱い人間が集まってできている幻想に過ぎないんだから。


kenichiromogi 茂木健一郎

以上、「パターナリズム」(「父権主義」)についての連続ツイートでした。

(2011年6月4日)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

例によって私の意見はコメント欄に載せてまいります。






最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
素朴な疑問 (仁美耕平)
2011-06-08 15:24:15
Re.パタ(ALL)

父権主義とか温情主義というと「保護主義」みたいに温かく聞こえます。けど独裁主義との違いはどうなんでしょうか?
返信する
裁定者は誰か? (仁美耕平)
2011-06-08 17:09:07
1)対立する両者の善し悪しの判定をくだす裁定者は誰なのか?

2)私たちは裁定者に従いますけど、競争相手に従うべきでしょうか?

3)例えば、ツイッターは公共の電波をつかって金もうけします。

4)「ツイッター」は常に公正な裁定者の顔をして見せます。

5)しかしツイッターの中身は公正な裁定者でなく、金もうけです。

6)金もうけを目的とするツイッターが裏で卑劣な意図的操作をしても法の範囲内であれば止められない。

7)それゆえ私は「ツイッター」がどのような理不尽な動きをしても「商売人の手段」と受留めて許します。

8)問題にすべきは、ツイッターが利益目的の行為で公正な裁定者を装う行為です。

9)利益目的の意図を隠して公正な裁定者の顔を装うとき、ツイッターは悪質です。

10)ツイッターに許されているのは法の範囲内での電波の売買行為です。

11)電波の売買行為は父権主義でも温情主義でもなく、独裁手法によります。

12)すなわち、パターナリズムに似せて独裁手法を振回す行為は『詭弁』以外のナニモノでもありません。

13)残念なことですが、商いが詭弁手法を取っていても合法であれば罰することは出来ません。

14)ヒトラー・ナチスがユダヤ人を大量殺害したのは合法と言えそうです。

15)合法はどんな卑劣な非人道的な行為も許しますし、当然、詭弁も許します。

16)連邦政府や大組織、あるいはツイッター、日本政府、政治、商法、刑法等の話をせずに、勝手にやれたら好いかも知れません。

17)しかしそれらに触れなければならない場合はあり、積極的に触れるべきではないでしょうか。

18)茂木健一郎氏のツイートは詭弁や非人道的行為を弁護する目的でなく、彼等との距離を縮める目的であろうと思われるゆえに、その点は結構に思います。

19)私のツイートの目的は詭弁や非人道的行為に騙されがちな人への警鐘であり、リツイートする必要が生れています。

20)また、私の発言にツイッターを使う意味はツイッター社が知らない場での私の発言が一人歩きしない目的です。

21)パターナリズムに共に批判的という点で少しの相違も見えませんし、ご理解・ご納得して戴いてるように思います。ありがとうございました。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。