【あらすじ】
高校受験が終了しポスト受験生となった尾垣真(しん)は家業を手伝う事で暇を紛らわしていた。家業の手伝いの途中で、母から入金を頼まれた真は向かった銀行の待合室で、1枚の絵に目がいった。ひょんなことからその絵を持って帰った真は、絵に触れることでその絵の中に入り込む事が出来ると気が付く…
2020年1月6日は
宮部みゆきさんの小説「過ぎ去りし王国の城」について書いていきます。
この本は 宮部みゆきさん による小説であり、表紙を黒板絵のみで手掛けた事で話題となった本です。角川らしく、どこかライトノベルのようなファンタジーが展開されながらも、宮部みゆきさん独自のテイストが入る事で非常に読みやすい作品となっています。2015年に発表された後、2018年に文庫化を果たしており、老若男女、特に子供たちに訴えかける作品となっています。
この本は、ファンタジー要素が強くどこかライトノベルのような雰囲気があると述べましたが、本の内容には、子供に関わる陰湿な部分も含まれています。スクールカーストやいじめといった学校における問題。家庭内暴力、ネグレクトといった家庭内の問題。そういった現代における問題が多く取り上げられ、子供の力だけではどうする事も出来ない現実が登場人物に突きつけられます。現代社会でも子供間、家庭内の問題は世間に多く取り沙汰されている為、読者は読む中で現実とリンクしている部分がよりリアリティに感じられます。
以上でこの本の紹介を終わります。
宮部みゆきさんは他にも「火車」「人質カノン」といったミステリー小説を多々書いています。その実力は折り紙付きで、昨日投稿した「13階段」にもあるように江戸川乱歩賞推薦員として選ばれるほどです。
興味を持ったら是非この本を手に取ってみてください。
閲覧してくださりありがとうございました。
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