伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

お山掛けと改憲反対街頭署名

2017年08月27日 | 平和・戦争
 朝は常磐藤原町の地域振興協議会が主催した「湯ノ岳お山掛け」で始まりました。



 この行事は、毎年8月に実施され、藤原町の法海寺に集まり、ご祈祷の後、表参道である川上第1の木戸から湯ノ岳山中に設けられた10の木戸をめぐり、観音尊と大自然への恵みに感謝を表す精神修養の行とされています。この木戸をめぐるコースは、昔は修験者が修行のためにめぐったコースらしい。

 いつも参加shを見送るだけで同行したことがないので知らなかったのですが、それぞれの木戸では住職が御幣の奉納と国家安泰・五穀豊穣等を祈願をした後に参加者が参拝するらしく、住職は「私を追い抜いてはだめですよ」と参加者を諭して出発していきました。

 みなさん無事に下山できたでしょうか。

 その後、2つ程の相談事をこなして、憲法を守る共同センターが、マルト中岡店付近で実施した、憲法を守る街頭署名に参加しました。この日だけで111人の署名が集まったといいます。

 私も、署名版を持ったり、マイクを持ったりしながら、署名への協力を呼びかけました。



 そもそも、なぜ、いま改憲が問題になるのか。国民が改憲を望んでいるのだろうか、ということが問題です。

 1946年の制定以来一貫して続く現在の日本国憲法のもと、日本が紛争に巻き込まれることもなく、また、経済的繁栄を築くことができてきたのも、ひとえに侵略戦争の反省のもとに、恒久の平和を念願し、諸国民の構成と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持することを明確にし、その具体化として九条に、戦争放棄と武力の不保持及び交戦権の否認を明記して、基本的にこの憲法を守って国作りをすすめてきたからです。

 その中で、国民は憲法を変えなければならないと思っているかというと、決してそんなことはないでしょう。

 ではなぜ、安倍首相はじめ自民党などから改憲の狙いがあけすけに語られるのか。安保法制の制定過程が明確に示しています。安保法制はアメリカ軍とともに集団的自衛権を行使しようとするものですが、そのアメリカはかねてから、同国がかかわる国際紛争に日本の貢献を求めてきました。日本の事情通で知られている元国防次官補で日本通のリチャード・アーミテージ氏が、1991年の湾岸戦争の時、米多国籍軍の戦費130億ドルの負担をした日本に人的貢献がないと批判し、「show the flag(ショー・ザ・フラッグ)」=「日本の旗を見せろ」と要求したことがありました。

 そして、2001年にも同じくアーミテージ氏は「ショー・ザ・フラッグ」と「boots on the ground(ブーツ・オン・ザ・グランド)」=「軍靴を履いて戦場に立て」と日本に要求しました。

 膨らむ軍事費に悩むアメリカが、その肩代わりを日本に求めてきた。その求めに応じて自衛隊を海外に派遣する仕組みを作り上げてきたわけですが、それでも、今の憲法では自衛隊の活動に制約がある。すなわち、こちらから先制攻撃をすることはできません。そのため、自衛隊の武力行使を容易にできるようにするため、改憲をしてしまおうというわけです。

 政府が武力で世界に貢献するために改憲をしようとする。その根底にはアメリカの要求があるわけです。

 国民が求めない改憲をさせない。そのためにも世論で、改憲をすすめようとする人たちを包囲していくことが大切なわけです。

 だいたい、そんな話を・・もちろん、ここまで詳しい話を、その場で展開できたわけではないのですけど・・しながら、署名への協力を呼びかけました。ご協力いただいたみなさん、ありがとうございます。

 考えてみれば、朝のお山掛けは国家安泰を願う。国家安泰は武力衝突がない、平和な社会があってこそ成り立つ。改憲に反対するのも同じ理由。きょうは一日、平和を願う日になったんだな・・。

 夕方の空には幻日が見えました。



 自然の営みは、人智を越えたところでおこっています。それを楽しむことができるのも、戦争がない社会だからこそです。

 彩雲も見えそうだけど・・どうだろ・・。


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