伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

人として成長する時間をたくさん持っています/成人式・新成人の言葉が心に残りました

2016年01月10日 | いわき市
 きょういわき市内13会場で成人式が実施されました。私は上遠野公民館で開かれた式に出席し、50人程の新成人に祝辞をさせていただきました。

 式そのものはシンプルなもの。市長の贈る言葉を遠野支所長が代読し、記念品を贈呈、祝に続いて新成人が謝辞をのべて閉会。所要時間20分でした。

 私の祝辞は後に全文をおきますが、18歳選挙権と成人アンケートにふれ、また新成人の中学校卒業式の日に震災が発生したことに触れたものでした。

 新成人代表の謝辞では、18歳選挙権で若者に光があてられていることや卒業式の日の震災に触れていたので、偶然ながらなんとなく祝辞がうまく噛み合っていたようでした。その謝辞にはこんな言葉もありました。「人として成長する時間をたくさん持っています」。そしてこれから立派な社会の一員となるための努力を重ねていくことを誓ったわけですが、若者の成長の可能性を感じさせてくれるこの言葉はとてもよい言葉でした。

 たくさんの時間を、上手に使って立派な人に成長してくれるよう切望します。



祝      辞


 晴れて成人式を迎えたみなさん、おめでとうございます。

 みなさんが成人式を迎えた今年は、歴史的な意味を持つ年になります。いわき市が誕生して50年の節目ということもありますが、昨年、18歳、19歳にも選挙権が与えられることが決まり、今年の参議院選挙で
はじめてこの年代の方たちが選挙に参加する年になったのです。

 明治時代になって、日本で初めて作られた選挙制度では、国に税金を一定額以上払っている25歳以上の男子にのみ選挙権が与えられていました。1925年(大正14年)に、満25歳以上すべての男子に、そして、1945年(昭和20年)、日本が戦争に負けた年になって、やっと女子にも選挙権が与えられるようになり、満20歳以上のすべての国民が選挙をできるようになりました。ここまで人権が拡大するのに44年もかかりました。

 いまや世界では18歳選挙権が主流です。その中、日本が70年ぶりに選挙年齢の引き下げを決めました。

 昨年は県議会議員選挙がありましたが、まだ年齢が達せず選挙をしたことがないという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今年、成人式を迎えたみなさんは18歳、19歳のみなさんの人生における先輩です。お手本になるように、堂々と選挙を行ってほしいと心から希望したいと思います。

 さて、みなさんが成人として一歩を踏み出した社会は、なかなか厳しい社会です。
ある新成人を対象にしたアンケートでは、新成人の77%が、戦争への不安、税金の無駄遣いなどという思いからこれからの日本の政治に「期待できない」と考えながら、日本の技術力をさらに発展させる、社会保障を充実したい、経済格差をなくしたい等の意見をもって、65%が自分たちの世代が日本を変えてゆきたいと答えていました。新成人のみなさんを心強く思いました。

 みなさんは、5年前、震災の日に中学校を卒業して、とても困難で苦しい状況の中、新しい生活に飛び込まざるをえないなど、厳しい体験を乗り越えてこられました。そういうみなさんは、日本をより良くする力、社会をより良くする力をいかんなく発揮できると思います。

 あらためて、みなさんが成人として社会に旅立たれることに祝意を伝えますと同時に、これからみなさんが、成人としての長い人生をしっかり歩まれることを心からお祈りいたします。

 結びに、新成人のみなさん、そして成人式に出席されたみなさんのご多幸と、ご健勝を心からお祈りし、お祝いとさせていただきます。

 本日はまことにおめでとうございます。

2016年1月10日   
  いわき市議会議員 伊藤浩之



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