伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

いわき市の伝承「じゃんがら念仏踊り」。朝から晩までご苦労さまでした。

2017年08月14日 | いわき市
 いわき市に伝わるじゃんがら念仏踊りを一日、堪能しました。

 親戚2軒が新盆を迎えたのですが、上遠野地区のはずれの方にある、我が家の隣の親戚と、その正面のご近所さんが、今日の踊りのスタートだったようで、朝9時過ぎ、上遠野青年会のじゃんがら念仏踊りによる、49日もとうの昔に過ぎて、仏となった親戚への供養を拝見しました。





 じゃんがら念仏踊りは、いわき市四倉町出身の浄土宗の高僧祐天上人が広めたとされていますが、ホームページを見ると、最近では、江戸で流行していた泡斎念仏踊りが起源とする説が有力視されているのだとか。勉強になりました。

 いずれにせよ、江戸時代からいわき地方に伝わるじゃんがら念仏踊りは、伝承の担い手によって太鼓の打ち方などが少しづつ違うなど、特徴を持って伝えられており、遠野地区では他の地区に見られない篠笛による演奏も加えて伝承されている例が多くあります。

 上遠野地区の青年会に伝わる踊りにも、篠笛が加えられており、また、太鼓のたたき方にも「ドコドコドコ(ドロドロドロと表現する部分だと思う)」と連打する場面があり、以前、小耳にはさんだ話では、この「ドロドロドロ」が上遠野の太鼓の特徴だと聞いたことがあります。記憶と耳が確かなら・・。





 そして、もう1軒の親戚は、町の中心部に近く、じゃんがら念仏踊りも最後の方に供養に来る。

 午後5時30分頃とされていましたが、夕方から強い雨が降ったこともあってか、やってきたのは午後7時頃。暗く、そして狭い路地でしたが、疲れも見せずに、立派な踊りで供養してくださいました。



 ここまでに13軒を回り、残り3軒と言っていたので、全部で17軒で供養したことになるのでしょう。踊りが20分強で、おそらく1軒あたり40分程がかかる。終わったのは午後10時かな、11時かな。とにかく夜遅くまでご苦労様でした。

 そしてこの踊りの輪には、実は長野県在住の女性が5年前から加わっているのだとか。SNSか何かで、上遠野青年会のメンバーと知り合い、じゃんがら念仏踊りを知り、「やってみる」と言って、参加しているといいます。ありがたいことです。

 じゃんがら念仏踊りは、踊りとしてもなかなかかっこ良いと思います。きれいに踊れたら気持ちも良いでしょう。リズムを刻む鉦、メロディーを担う太鼓、そして踊りに華を添える笛(もっとも笛は遠野だけ)、この三者の協力があってこそ素敵な踊りが仕上がり、供養も達成できる。いわき市外の人たちにも、この踊りの良さを知ってもらって、「神輿担ぎ隊」のように、「じゃんがら踊り隊」なんてできたら面白いでしょうね・・。


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